Sweet Oscar
麗しのオスカーお姉様 3.5
赤い髪をその白い頬にべったりと貼り付かせながら、オスカーはその、果てしなく快感に近い感覚に身悶えしていた。
「ああ、ああ……ん、んんっ……」
リュミエールはそんなオスカーを眺めながら、にっこりと微笑む。
「いいですよ、オスカー。あなたはとても美しい。その体の線、そしてその声。まるでミューズの奏でるハープのようです。ああ……」
オスカーは、その白い裸体を長椅子の上に横たえている。だが、リュミエールは着衣のままだ。オスカーだけが、その美しいカーブを描く体躯を惜しげもなく晒して…いや、晒させられている。
「あ、は……はぁ……ッ…」
オスカーは、その両手首を頭の上で緩くひとつに括られて長椅子の上で一人、転がされている。その胎内に、なにやら蠢くものを差し込まれたまま……。リュミエールはそれをただ眺めているだけだ。
オスカーはもうろくに考えることも出来ない頭の中で、どうしてこんなことになったのか、必死で思い出そうとしていた。
オスカーにいきなりくちづけをしたあと、リュミエールはその「優しい」微笑をオスカーに向けて、こう言った。
「さぞや、お疲れでしょう。」
そう言ってリュミエールはオスカーを抱き起こし、その後ろに回った。
「こんな細い体に鎧なんて纏って…。しかもいきなりこのような胸になってしまっては、さぞかし肩もこるのではないですか?」
そう言って、リュミエールの細い指がオスカーの肩にそっと触れた。
「わたくしがマッサージして差し上げます。」
そう言うと、彼はおもむろに懐から美しい細工のガラス瓶を取り出すと、蓋を開けて中身を手に取った。ふわり、と甘く優しい花のような香りが漂う。
「アロマオイルですよ。リラックス効果があります。」
そして半裸になったオスカーの肩に、そのオイルを塗りつけてゆく。甘い香りがオスカーの思考を占領してゆく。
「ああ、こんなに肩が張っている。これでは辛いでしょう。」
そう言いながらリュミエールの指がオスカーの強張った肩の筋肉を上手に解してゆく。
……その気持ちのよさ。オスカーは身ばかりではなく、心も解れて行くのを感じないわけには行かなかった。
(この男は、こうしていつもあの闇の守護聖を……)
そう思ったとき、なぜかオスカーの胸にチクリ、と何かが刺さったような気がした。
(……なんだ?俺は……まさか……この気持ちは、嫉妬?……そうかもしれない。でも、今この男は俺を愛……して…いる…と………。)
どこをどうされたものか、オイルに何を混ぜられたものか…、オスカーはいつの間にかリュミエールの胸に体を預けて眠っていたのだった。
そして気が付けば、オスカーは両手首を布のようなもので括られ、その熱い秘所には小さな機械音を立てる何かを差し込まれたまま、部屋の隅の長椅子に全裸で横たえられていたのであった。
リュミエールは時々言葉でオスカーを嬲りながら、自分は何もせずにただそれを見ているだけである。その場所はもうぐしょ濡れで、オスカーはもう堪らず、思わず腰を小さく動かしていた。
「どうしたのですか、オスカー。そんなに、腰を振ったりして。ふふ、やっぱりそう言うのが好きなのですね。そうだと思いました。……ああ、そんなものがなぜ私の邸にあるかと思ってらっしゃるでしょうが、それは別に私が買ったものではなく前からここにあったのですよ。ふふ、前の水の守護聖も、こういう事が好きなんだったのでしょうかね。」
もちろんオスカーは、
(馬鹿言え、おまえの前の守護聖の時代にこんな機械仕掛けの大人のおもちゃがあってたまるものかっ!)
と、思いつつもそんなことを言う余裕は全然なかった。
「さあ、オスカー。言って御覧なさい。私に何をして欲しいのかを。」
オスカーにはもう反抗する気力など残っていない。ただこの熱い感覚をどうにかして欲しかった。そのへんは男のときと同じのようだ。
『もうすぐイけそうなのに、どうしてもイけない』というこのもどかしさ。ましてや自分の手も使えない。もう、気が狂いそうだ。
「あ、ああ……い…………っ」
「なんですか?聞こえませんよ。」
「い……かせ……てッ…、ん…は……っ」
リュミエールはフフ、と黒い微笑を浮かべた。そしてその長い指をオスカーの前に当て、その熱く燃えるように膨らんだ小さな突起をきゅっ!と摘み上げた。
「あああーーーーっっ!!」
それはかなり痛かった。でも体の芯を突き抜けるぞくぞくとした感覚の中で、オスカーはついに達してしまった。
「ひっ、ひ、あ……あ、あ…ん……っ」
美しい裸体をがくがくと揺らしながらオスカーは小さく喘ぎ、思わず涙を零していた。
リュミエールはその体の中から、ぬるりと言う感じでおもちゃを引き抜く。そしてそれをぺろりと舐めると、今度は自分の顔をその場所に埋めた。
「……やっ……あ……」
オスカーは恥かしさに身悶えした。だがリュミエールは気にせず、ペちゃぺちゃと音を立てながらその場所に舌を這わせる。
「あ、や…ぁ…っ、ふ、……んんん…ふぁ……ッ…」
リュミエールはその作業を続けながら、いつの間にか何気なく長椅子の隣に置かれた姿見を見る。オスカーは気が付いていなかったようだが、その鏡にはオスカーのピンクに染まった美しい裸体が惜しげもなく映しだされていた。そしてその鏡の中に、オスカーの官能に充ちた表情が映し出される。リュミエールもその緩やかなコスチュームの下に、もうとっくに準備はオッケーな状態なものを隠している。
「あん、あ…リュミ……ひぅ……う、んん……い、いい……もっ……と…強く…あ、ああん…いい、すご…くっ…いい…っ…」
オスカーはいつの間にかその状態に酔いしれているらしく、なんかとってもヤバい事を口走っているのに気が付いていない。リュミエールもいつしか思いっきり、テクニックの限りを尽くしてサービスしてしまっている。
「は、ひぅ……ひっ、ひぁ……っ、も、もう、イく……っ…」
あっという間に二回目だ。オスカーはホンバンもまだなのにもう体中ぐにゃぐにゃに蕩けてしまったような気がした。
「さあ、どうしましょうか、オスカー。次はどうして欲しいですか?」
リュミエールはぐったりと何の抵抗もしないオスカーの腕の縛めを外し、体を抱き起こして、そのたわわな胸の果実を弄びながらそう言う。
「あ、ああ……い、いい……ん…」
やはり部屋中に香っているこのハーブの香りにも催淫効果があるのかもしれない。オスカーはもう完全に理性を失っている。
「先ほどから私もすっかり……ほら、こんなになってしまっているのですけど…」
そう言ってリュミエールは裾を捲り上げ、オスカーの手を自らの猛るものに触れさせた。オスカーはとろんとした視線をリュミエール越しの虚空に向けたまま言う。
「あ……す…すごく……なってる……」
「これを、どうしましょうか、ね、オスカー?」
「んん……あん……ほ…しい……」
「何が、欲しいのですか?」
「その……すごいもの……」
「どこに……?」
「お…俺の……」
「あなたの…?」
「俺の……ここ……に…」
そう言って、オスカーは少し腰を動かし、自ら僅かだが足を開いた。
リュミエールはそんなオスカーを愛しそうに見つめた。
「いい子ですね、オスカー。ご褒美に、あげましょう。あなたの、欲しいものを…。」
そう言うとリュミエールはオスカーの両足ごと、体を軽々と持ち上げ、その猛ったものにオスカーの体をあてがって、一気に貫いた。
「ひ、ひぃ…っ……ああーーーっ!」
オスカーは思わず叫ぶ。今までと、太さと肉感が違う。しかもひどく熱い。もう頭の中が沸騰したようで、何も考えられない。ゆさゆさとリュミエールの膝の上で揺さぶられながらただひたすら喘いでいた。
リュミエールはオスカーを仰向かせ、熱いくちづけを与える。
「ふ、んん……ふ……」
オスカーはその後はもう何も具体的なことは覚えていない。かすかに何度か、何か熱いものが流れ込んできたような気がするが、もう何も思考が出来なかった。
「あ……あつ……い……っ」
いつの間にかオスカーの意識は真っ白になっていた。