「紅葉」

 ♪秋の夕日に 照る山紅葉
    濃いも 薄いも 数ある中に
  松をいろどる かえでやつたは
    山のふもとの すそ模様

     高野辰之作 岡野貞一曲「紅葉」より抜粋

 そんな季節に合わせて、日本海軍・二式練習機「紅葉」です。
 制服兵器絵では、初の日本機の登場ですね。翼の影の落ち方が変ですが、まま気に入っている絵であります。黒ストッキング万歳。

 渡辺二式基本練習機「紅葉」は、ドイツの傑作練習機ビュッカー・Bu131「ユングマン」をライセンス生産したものです。ただしエンジンは国産の日立「初風」(110馬力)に乗せ換えてあります。
 紅葉は非常に扱いやすい機体ながら、軽快な運動性を兼ね備えており、パイロット養成に適した機体であると言えました。しかしながら、そのあまりに扱いやすい点が災いし、海軍ではわずか277機の生産に止まりました。一方の陸軍は、同じ機体をキ-86四式基本練習機として採用し、1030機が製造され、大戦末期のパイロット養成にあてられました。


参考文献
グリーンアロー出版社刊 野茂茂著 図解世界の軍用機史5「日本海軍軍用機集」
原書房刊 松崎豊一編「第二次世界大戦軍用機ハンドブック 日本編」
「d-score」ホームページ(童謡「紅葉」の歌詞を参照させていただきました)


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