「王立航空厰D.H.2」

今回はちょっと時代を遡って、第一次世界大戦初期に活躍したイギリス空軍の名機、王立航空厰(エアコ)D.H.2を擬人化。大空の騎士の名にふさわしく、板金鎧(プレートメイル)に広刃の直刀(ブロードソード)で身を固めた・・・とする予定でしたが、気がついてみたら妙なドレス姿になってました(笑)。
一応ツインテイルブームの尾翼にかけて、髪型はツインテイル。これはお約束ってことで(笑)。


王立航空厰 D.H.2

第一次世界大戦初期、プロペラ同調機銃を装備し、西部戦線の連合軍機を駆逐したドイツ・フォッカーE.V。この戦闘機に対抗するため、王立航空厰(Aircraft Manufacturing Company:Airco)が送り出した機体がD.H.2です。コクピット後方にエンジンを装備する、プッシャー形式のこの機体は、パイロットに良好な視界と広い射界をあたえ、小型軽量の構造による運動性の良さとあいまって、西部戦線の制空権を同盟国から奪い返すことに成功します。
ノーム・モンソーペープ空冷回転式星型9気筒エンジン(100hp)を装備、最大速度は149.7km/hであり、武装は7.7mm機銃1丁でした。
1916年2月に部隊配備が始まり、同年4月2日に初戦果をあげてから、その機体性能の素晴らしにより瞬く間に制空権を奪い返した本機でしたが、1916年4月に登場したドイツ軍のアルバトロスD.T戦闘機により、今度は逆の立場となります。アルバトロスD.T戦闘機は、強力なメルセデスD.Vエンジン(160ph)を装備し、速度性能、旋回性能、上昇性能、武装、全ての面でD.H.2を上回っており、1916年の秋までに、D.H.2はその優位性を失ってしまいます。それでも1917年の夏までに、450機以上のD.H.2が製造されました。


参考文献
CHARTWELL BOOKS,INC刊 Enzo Angelucci著 「The Illustrated Ecyclopedia of Military Aircraft」
グリーンアロー出版社刊 野原茂著 【図解】世界の軍用機史11「世界のレシプロ軍用機集 1909〜1945」


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