「月の舟」

思わず抱きしめて 鏡の様に
君だけの輝き 映してあげたい

夜を渡る 月の舟
このままさらわれて
心に降る 銀の糸
二人を結ぶまで

森雪之丞作詞 中崎英也作曲 「月の舟」より抜粋


いきなり池田聡さんの名曲「月の舟」から入ってしまいましたが(笑)、07年9月14日に打ち上げられた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月周回衛星「かぐや」(SELENE)です。
当初、擬人化とは関係ない季節絵として構図を考えておりましたが、ニュースで打ち上げ成功の報を聞き、急遽「かぐや」として作成した次第です。しかし「かぐや」は日本の探査機。そんなわけで、ちょっと続いてしまいましたが、いなはさんに登場していただきました。

今回、「水面に映った月」を描きたくて、緩い俯瞰の構図にしたのですが、いなはさんの映り込みまで描かないといけなくなって、非常に難儀した一枚です。十二単の表着、唐衣、裳に紋が入っていないですが、そのあたりは力尽きたというか、自分の技量では紋の映り込みまで描ききれないという、一種の逃げがあったわけで・・・結局手抜きで申し訳ないです(笑)
というか、単と五衣があるのか微妙な感じ(爆)

※十二単は、下から、小袖(こそで)、単(ひとえ)、五衣(いつつぎぬ)、表着(うわぎ)、唐衣(からぎぬ)、裳(も)と重ね着するらしいです。
一種のレイヤード・ドレスですな(笑)

以上、打ち上げ成功のお祝いと、これからのミッション成功を祈っての一枚でした。


月周回衛星「かぐや」

月周回衛星「かぐや」は、月の衛星軌道を周回しつつ、様々な月観測を行う人工衛星です。
打ち上げは、当初予定の07年8月16日から、9月14日に約1ヶ月間遅れたものの、打ち上げと軌道投入は成功し、9月20日現在、地球を周回しつつ、月周回軌道へ投入するための軌道修正をしています。
「かぐや」の観測ミッションは15種にもおよび、月表面のハイビジョン撮影、月面の地質・元素分析、特殊レーダーによる地表構造(地下数km)の調査等を行うほか、2個の子衛星(リレー衛星とVRAD衛星)を使い、月の重力場を計測することになっています。
これらの観測は1年間続けられ、それ故、アポロ計画以来の本格的な月探査プロジェクトと言われています。
なお「かぐや」は公募で決定した愛称であり、SELenological & ENgineering Explorerの頭文字から名付けられた「SELENE」が正式名称となっています。


参考文献
JAXA 「月周回衛星「かぐや」(SELENE)」パンフレット
参考リンク
「月周回衛星「かぐや」(SELENE)」ホームページ


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