「S-37」
MesTさんの運営なさっている、「絵 to Movie」との相互リンク記念にお送りした絵です。
今回はロシア・スホーイ設計局の研究機、S-37”ベルクート”とセレの組み合わせです。
S-37は、ずいぶん前にリクエストがあったので、この機会にと描いちゃいました。セレが後ろ手に縛られているようだとか、ジャンプしているのに躍動感がないとか、ベルクートの機首から機体上面へつなぐラインが実機と異なるとか、結構細かいバグがある絵ですが、構図はともかく、ベルクート自体のバランスはかなり気に入っております。
スホーイS-37 "ベルクート"
S-37は、ロシア政府より一切の開発資金を受けない、スホーイ社の自主開発機です。全体的なシルエットはSu-27シリーズを受け継いでおりますが、何より目を引くのは前進角のついた主翼形状でしょう。前進翼は低速域における失速特性に優れ、アメリカでもグラマンX-29等で研究が行われておりました。
この前進翼の失速特性と、機体中央のカナード、そしてSu-35/37で培われたフライ・バイ・ワイヤの技術により、S-37はSu-27シリーズ以上の超機動性を持つと言われています。例えばSu-27の代表的なマニューバである”コブラ”ですが、S-37ならばさらに機体を起こすことが可能で、その時の迎え角は120度に達するであろうとも言われています。
ちなみにベルクートとは、ロシア語でイヌワシの意味です。
参考文献
イカロス出版「戦闘機年鑑2003-2004」
Midland Publishing RED STAR VOLUME1「Sukhoi S-37 and Mikoyan MFI」