Round.1 オーストラリアグランプリ
12.Mar.2000 : アルバートパーク サーキット


◇予選グリッド

 2000年開幕戦、ポールを奪ったのは、やはり今年もチャンピオン候補筆頭のマクラーレン・ハッキネンでした。ハッキネンは3年連続開幕戦ポールを達成、2位のクルサードも3年連続のポジションになります。
 3位、4位にはフェラーリ勢がシューマッハー兄・バリチェロの順で並びます。その後、5位・6位にはフレンツェンとトゥルーリのジョーダン組、7位ジャガー・アーバイン、8位BARホンダ・ビルヌーブ、9位ベネトン・フィジケラ、10位ザウバー・サロの順位となります。
 特出すべきは12位・13位のアロウズ勢、デ・ラ・ロサとフェルスタッペンでしょうか。スーパーテックという(今までに比して)強力なエンジンを手に入れ、予選最下位争いしていた昨年との違いを強烈にアピールしています。


◇決勝

 今年のオーストラリアは、電気系のトラブルでピットスタートとなった、プロスト・アレジを除き、大きな混乱無くスタートを切ります。まず順調な加速を見せたマクラーレン・ハッキネンとクルサードが1-2を守り、3位フェラーリ・シューマッハー兄と続きます。以下4位ジョーダン・フレンツェン、5位フェラーリ・バリチェロ、6位ジョーダン・トゥルーリ、7位BARホンダ・ビルヌーブ、8位ザウバー・サロ、9位やや出遅れたジャガー・アーバイン、10位アロウズ・フェルスタッペンの順でオープニングラップが終了します。
 しかし順調に見えたレースでしたが、5周目にはアーバインがクラッシュ、右タイヤを飛ばしながらスピンします。このため9周までセフティーカーが入ります。セフティーカーが抜けてから2周の11周目、2位走行のクルサードが左リアタイヤのパンクにより緊急ピットイン、なかなかスタートが切れず43秒もの長きにわたりピットストップとなります。しかも再走行直後の13周目、今度はエンジンブローでレースを終えてしまいます。そして18周目、同じトラブルでトップのハッキネンまでもがリタイア、ここでマクラーレンの開幕戦は終了します。
 代わってシューマッハー兄とバリチェロのフェラーリ1-2体勢となります。以下30周まで大きな順位変動が無いまま、レースは進んでいきます。
 30周から39周にかけて、各チームの給油作業が始まります。まず30周目にシューマッハー兄が、32周にはバリチェロ、38周にフレンツェン、ビルヌーブ、39周にウィリアムズ・シューマッハー弟と有力チームの給油が行われます。なお38周にエンジンブローでトゥルーリがレースを終えています。給油が一段落した時点で、1位シューマッハー兄、2位バリチェロ、3位シューマッハー弟、4位フレンツェン、5位ビルヌーブ、6位ベネトン・フィジケラの順となります。
 レース終盤になると、41周のフレンツェン、47周のウィリアムズ・バトン等、相次いでリタイヤが発生します。結局完走10台のサバイバルレースを制したのは、シューマッハー兄でした。以下2位バリチェロ、3位シューマッハー弟、4位ビルヌーブ、5位フィジケラ、6位BARホンダ・ゾンタのリザルトになります。
※6位のサロは、レース後車両規定違反で失格


◇感想

 思いの外信頼性に難のあることが判明したマクラーレン。一方のフェラーリは、信頼性を武器に、序盤を戦うことになりそうです。最も昨年よりもマクラーレンとフェラーリの差はずっとずっと小さいため、序盤戦はフェラーリの独走になる可能性も否定できません。信頼性に難のあるチームがどんどん戦列を離れる中、信頼性重視で開発を行った2チーム・BARホンダとベネトンは、2台完走で手堅くポイントを獲得。昨年とはちょっと変わった戦力分布になる可能性もで出てきました。


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