Round.2 ブラジルグランプリ
26.Mar.2000 : アウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェサーキット
◇予選グリッド
開幕戦に続き、フロントローはハッキネンとクルサードのマクラーレンが、セカンドローはシューマッハー兄とバリチェロのフェラーリが占めます。5位にはベネトン・フィジケラがつけます。ベネトンは2002年よりルノーワークスとなることが決定し、それがいい方向へ向かっているのでしょうか。6位はジャガー・アーバイン、7位ジョーダン・フレンツェン、8位BARホンダ・ゾンタ、9位ウィリアムズ・バトン、10位BARホンダ・ビルヌーブの順位でした。9位ゾンタは参戦2年目で、初めての地元グランプリですので期待大です。またバトンは早くもチームメイトのシューマッハー弟に予選で勝つというパフォーマンスを示しています。
◇決勝
決勝は、ザウバーチームが辞退(フリー走行でリアウイングが脱落するトラブルが発生したため、出走は危険と判断)したことにより、20台で争われる事となりました。
フォーメーションラップでは、ザウバー・ブルツがスタートできず出遅れ、結局ピットスタートとなります。そしてスタート。まずは順調にマクラーレンの2台とフェラーリの2台が飛び出します。大きなトラブルもなく、オープニングラップが終了し、1位マクラーレン・ハッキネン、2位同じくクルサード、3位フェラーリ・シューマッハー兄、4位同じくバリチェロ、5位ジャガー・アーバイン、6位ベネトン・フィジケラの順でコントロールラインを通過します。特記すべきは14位スタートのフェルスタッペン、スタートに成功し10位まで順位を上げます。
レースは2周目に入ったとたん、早くも動きます。ホームストレートエンドで、シューマッハーがハッキネンを、バリチェロがクルサードを一気にパスするのです。その後、シューマッハーは2位ハッキネンに対し、1周あたり1秒強のハイペースで逃げに入ります。またバリチェロもクルサードをあっという間に置き去りにし、2位ハッキネンをプッシュします。そして14周目のホームストレートエンドで、ついにバリチェロがハッキネンを捉え、フェラーリの1-2体勢となります。
序盤戦のもう一つの見所は、ジョーダン・トゥルーリでした。12位スタートのトゥルーリは、スタートで8位にジャンプ、同僚フレンツェンをパスした後、7周目フィジケラ、17周目アーバインと、5位まで順位を上げます。
21周目、トップを快走していたシューマッハー兄が、最初のピットインをします。次いでバリチェロもピットインし、フェラーリは2ストップ作戦をにおわせます。そのバリチェロでしたが、27周目エンジンがブロー、無念のリタイヤとなってしまいます。その直後の30周目、今度はハッキネンがスローダウン、ピットまでたどり着きますがそのままガレージインとなります。
その後40周を超えるまで、レースに大きな動きはありません。40周に入ると1ストップ作戦のチームが動き始めます。クルサードが44周、ウィリアムズ・シューマッハー弟が45周、52周にはシューマッハー兄とフィジケラがピットインを行います。
60周目、明らかにトップシューマッハー兄がスローダウンし、後続のクルサードに対し、ラップタイムが2秒ほど遅くなります。しかしシューマッハー兄はあわてずにマシンをコントロール、トップでチェッカーまで走りきります。2位以下はクルサード、フィジケラ、フレンツェン、トゥルーリ、シューマッハー弟のトップ6となりました。
なおレース後、2位クルサードがフロントウイングの規定違反により失格の判定を受け、7位ウィリアムズ・バトンが6位初入賞を果たします。
◇感想
シューマッハー兄の2連勝で、俄然勢いづくフェラーリ。対するマクラーレンは、未だにまさかのノーポイント。次はフェラーリの地元・イモラだけに、ここでポイントを落とすとシューマッハー兄&フェラーリの独走もあり得ます。ここでマクラーレンには奮起してもらいたいですね。それと目を引くのがスーパーテックエンジン組のアロウズとベネトン。かなり安定した走りを見せ、戦闘力もありそうです。まだまだトップエンジンと比べると重量・馬力で見劣りしますが、ルノー復帰も決定しており、今後のエボリューションによっては面白い結果を残しそうです。