Round.6 ヨーロッパグランプリ
21.May.2000 : ニュルブルクリンク


◇予選グリッド

 ヨーロッパグランプリ、予選を制したのは、今期初ポールのマクラーレン・クルサードでした。2位にはフェラーリ・シューマッハー兄、3位にマクラーレン・ハッキネンとなります。4位フェラーリ・バリチェロ、そして2強に次ぐ位置である5位には、ウィリアムズ・シューマッハー弟がつけます。6位はジョーダン・トゥルーリ、7位ベネトン・フィジケラ、8位ジャガー・アーバイン、9位BARホンダ・ビルヌーブ、10位ジョーダン・フレンツェンのトップ10でした。なお予選13位だったプロスト・ハイドフェルドでしたが、重量違反で失格となり、本戦は21台で争われることとなりました。

◇決勝

 スタートは、ポールのマクラーレン・クルサードが若干出遅れ、その隙をついて3位スタートの同僚ハッキネンが一気にトップに立ちます。中盤ではBARホンダ・ビルヌーブがいつものごとく好スタートを決め、9位から5位へジャンプアップします。そしてオープニングラップは、1位ハッキネン、2位フェラーリ・シューマッハー兄、3位クルサード、4位フェラーリ・バリチェロ、5位ビルヌーブ、6位ウィリアムズ・シューマッハー弟、7位ベネトン・フィジケラ、8位ジャガー・アーバイン、9位アロウズ・フェルスタッペン、10位同じくデ・ラ・ロサとなります。
 レースは数周も走ると、雨粒が落ち始めます。その中、10周には最終コーナーでフィジケラがビルヌーブを抜き5位へ、11周目にはシケインの飛び込みでシューマッハー兄がハッキネンを抜き1位へ上がります。また13周には最終コーナーで、バリチェロがクルサードを抜き3位へとポジションアップします。ですがこの周回あたりから、路面の状態が悪化、ミナルディー・ジェネや、フェルスタッペンが相次いでコースオフしてしまいます。その状況から、ジャガー・ハーバートがいち早くレインタイヤへの換装を行います。その後15周にはクルサード、16周にはシューマッハー兄とハッキネンが同時にピットイン、レインタイヤへと交換を実施します。タイヤ交換が一段落した17周目、トップはシューマッハー兄、2位にクルサード、3位にウィリアムズ・バトン、4位ハッキネン、5位デ・ラ・ロサ、6位フィジケラ、7位アーバイン、8位フェルスタッペン、9位バリチェロ、10位シューマッハー弟の順位になります(バトンのみドライタイヤで18周目にピットイン)。
 しかしこの順位も長くは続きません。まず19周にはフィジケラがデ・ラ・ロサをパス、5位にあがります。21周にはペースが上がらないクルサードをハッキネンがパス、ハッキネンは2位に上がります。29周にはアーバインとフェルスタッペンが併走、最終コーナーで接触したアーバインはバランスを崩し、後続のシューマッハー弟とヒット、両者ともリアウイングを失い、結局コースオフ、リタイヤとなります。
 34周から、給油が始まります。34周バリチェロ、35周シューマッハー兄、47周ハッキネン、その後クルサードと給油を済ませますが、クルサードはその間に3位から5位に落ちてしまいます。
 終盤、52周にバリチェロが3回目のピットストップを行い、順位を1つ下げてしまいます。また61周にはハーバートとブルツが接触、完走まで6周を残しリタイヤとなります。
 雨模様に荒れたレースとなりましたが、1位シューマッハー、2位ハッキネン、3位クルサード、4位バリチェロ、5位フィジケラ、6位デ・ラ・ロサの順位となり、上位陣が手堅く勝ちをまとめた感じとなりました。


◇感想

 昨年同様荒れたレース展開となりましたが、結果だけを見れば順当でした。このGPでは最終コーナーとシケインで多くのオーバーテイクが見られ、なかなか見応えがあるレースとなりました。
 ですが、昨年は荒れたレースでは手堅くポイントを獲得していた2チーム、ジョーダンとジャガーが今回もノーポイント。どうも重症のようです。やはり準2強のチームが上がってこないと、レース自体が締まりませんね。特にジャガー、鳴り物入りで参戦した割りに、ノーポイントで終わってしまった昨年のBARと同じ結果にならないように!!!


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