Round.2 マレーシアグランプリ
18.Mar.2001 : セパン サーキット
◇予選グリッド
セパンの予選、トップ争いを演じたのは3人、フェラーリ・シューマッハー兄と同バリチェロ、そして意外にウィリアムズ・シューマッハー弟でした。抜きつ抜かれつの大激戦の末、ポールはシューマッハー兄、2位バリチェロ、3位シューマッハー弟の順になります。4位はやや離されてマクラーレン・ハッキネン、5位はジョーダン・トゥルーリがつけます。6位にはウィリアムズ・モントヤが入り、ウィリアムズのポテンシャルの高さを証明する結果となりました。以下7位BARホンダ・ビルヌーブ、8位マクラーレン・クルサード、9位ジョーダン・フレンツェン、10位BARホンダ・パニスの順になります。
◇決勝
フォーメーションラップから波乱ずくめとなります。始まりはジョーダン・フレンツェンがスローダウン、スターティンググリッドにたどり着くことができません。その後、ベネトン・フィジケラがグリッド手前でストップ。これによりスタートよりやり直しとなります。
2回目のフォーメーションラップでは、ウィリアムズ・モントヤがスタートできず、結局リタイヤとなります。
スタートでは、ポールのフェラーリ・シューマッハー兄が好スタートを決め、トップで1コーナーに入ります。その直後、2位争いで接触が起こります。やや出遅れた2位フェラーリ・バリチェロと3位ウィリアムズ・シューマッハー弟が接触、その後4位ジョーダン・トゥルーリが並んでコーナーに突入、シューマッハー弟が行き場を失いスピンしてしまいます。シューマッハー弟は、ダメージこそ受けなかったものの、大きく順位を落としてしまいます。
このような波乱含みの中、オープニングラップを制したのはシューマッハー兄、次いでバリチェロが続きます。以下3位トゥルーリ、4位マクラーレン・クルサード、5位ジョーダン・フレンツェン、6位アロウズ・フェルスタッペン、7位BARホンダ・ビルヌーブ、8位マクラーレン・ハッキネン、9位BARホンダ・パニス、10位ザウバー・ハイドフェルドとなります。
早くもフェラーリ2台の独走の気配がしてきた3周目、突然コース上を雨が濡らし始めます。そうしてシューマッハー兄、バリチェロが2台そろってスピン、コースオフ、これにより順位は、バリチェロ3位、シューマッハー兄7位と、大きく下がってしまいます。
雨足が強くなってきたため、4周目にセフティーカーが入ります。これを見て、ベネトン・フィジケラ、ビルヌーブ、ジャガー・ブルティー、ミナルディー・マルケス、ジャガー・アーバインがピットイン、いち早くタイヤ交換を行います。次いで5周目、フェラーリ2台が同時にピットイン、バリチェロのタイヤ交換を先に行ったため、シューマッハー兄はその後ろで無駄に時間を費やします。しかもこの大雨の中、フェラーリがチョイスしたタイヤはインターミディエイト。その他のチームがヘビーレインをチョイスしたのにも関わらずです。
この後10周まで、セフティーカー先導でレースが進みます。再スタート時の順位は、1位クルサード、2位フレンツェン、3位フェルスタッペン、4位ハッキネン、5位トゥルーリ、6位プロスト・アレジ、7位フィジケラ、8位シューマッハー弟、9位プロスト・マッツァカーネ、10位バリチェロとなります。
再スタート時に11位だったシューマッハー兄でしたが、次第に路面が乾いていくにつれ、次々に前車をパスしていきます。12周目にはポイント圏内6位に、13周目にはフレンツェン、シューマッハー弟、ハッキネンと連続でパス、3位に上がります。15周目にはフェルスタッペンを、16周には1コーナーの飛び込みでクルサードをパス、一挙トップに躍り出ます。また同周、バックストレートでバリチェロもクルサードをかわし、フェラーリ1-2がなります。
一方、ハッキネンはぱっとせず、29周目にはシューマッハー弟に最終コーナーの立ち上がりでかわされます。また39周目にはバックスとレートでフェルスタッペンに並びかけますが、その隙をついたフレンツェンに先行されてしまいます。
結局1位シューマッハー兄、2位バリチェロ、3位クルサード、4位フレンツェン、5位シューマッハー弟、6位ハッキネンの順位でレースを終えます。
◇感想
選んだタイヤがぴったりはまったとはいえ、フェラーリが速いですね。フェラーリ追撃1番手はマクラーレンか?と思っていると、ハッキネンがシューマッハー弟に抜かれる始末。意外とマクラーレン凋落は早いかも知れません。ジョーダン・フレンツェンも元気がいいので、2強時代が終わり、フェラーリ1強+マクラーレン・ウィリアムズ・ジョーダンの2位集団の構図になるのかも知れません。そしてフェルスタッペン。雨になると上位に顔を出すこのドライバー、序盤は堂々2位を走行には、正直驚きです。こういう意外な展開が、もっともっと起きて欲しいものです。