Round.4 サンマリノグランプリ
15.Apr.2001 : アウトードロモ・エンツォ・エ・ディノ・フェラーリ
◇予選グリッド
ヨーロッパラウンド第一戦、ポールは今年初となるマクラーレン・クルサード、2位は同ハッキネンと、マクラーレンがフロントローを独占します。3位は好調を持続しているウィリアムズ・シューマッハー弟、連続ポールの記録を止められたフェラーリ・シューマッハー兄が4位となります。以下ジョーダン・トゥルーリ、フェラーリ・バリチェロ、ウィリアムズ・モントヤ、BARホンダ・パニスと続きます。
◇決勝
好スタートを決めたのは3位ウィリアムズ・シューマッハー弟と、5位ジョーダン・トゥルーリ。逆にポールのマクラーレン・クルサード、2位同ハッキネン、4位フェラーリ・シューマッハー兄はそれぞれ順位を下げてしまいます。その結果、シューマッハー弟がオープニングラップを制し、次いでクルサード、トゥルーリ、ハッキネン、シューマッハー兄、ウィリアムズ・モントヤ、BARホンダ・パニス、フェラーリ・バリチェロ、ザウバー・ライコネン、BARホンダ・ビルヌーブの順でコントロールタワーを通過します。
4周目、シューマッハー兄にトラブルが発生します。急にスローダウンし、モントヤ、パニスに相次いでパスされます。またバリチェロにも先を譲り、一気に8位まで順位を落とします。そうして24周目、とうとうリタイヤとなってしまいます。
がっちりとラップリーダーの座を固持するシューマッハー弟に対し、クルサードは2秒程度の遅れで周回を重ねます。そして25周目、先にピットレーンをくぐったのは、2位クルサードの方でした。それを見て。29周目にシューマッハー弟がピットイン、この作業を滞り無くこなしたシューマッハー弟は1位で、しかもクルサードに対し10秒のタイム差を付けて周回に戻ることができました。
レース中盤にもなると、各車トラブルが目立ってきます。30周目、プロスト・マッツァカーネのマシンが、後方より炎を上げそのままリタイヤ。31周目にはビルヌーブのエンジンも、おびただしい白煙を上げブローしてしまいます。この他ベネトン・フィジケラ、ジャガー・アーバインもエンジントラブルで戦列を去ります。
36周目、シューマッハー弟が2回目のピットインを行い、1位で周回に戻ります。が、次の周に入ったモントヤにクラッチトラブルが発生、エンジンストールのため1分以上のタイムロスとなってしまいます。
各車2回目のピット作業を終えた49周目の順位は、1位シューマッハー弟、2位クルサード、以下バリチェロ、ハッキネン、トゥルーリ、フレンツェン、ザウバー・ハイドフェルド、パニス、ジャガー・ブルティーの順になります。
以後62周までこの順位のまま推移し、シューマッハー弟の初優勝、そしてBMWエンジン、ミシュランタイヤにとっても、復帰後初勝利となりました。
◇感想
ウィリアムズ復活。これを印象づけるシューマッハー弟の勝利でした。2位クルサードですら、結局並ぶことすらできなかったのですから。仮にシューマッハー兄が健在でも、このレースは弟の勝利になっていたでしょう。それほど堂々とした走りを見せてくれたシューマッハー弟に、今年のF1の楽しみがまた一つ増えた思いです。