Round.13 ハンガリーグランプリ
19.Aug.2001 : ハンガロリンク
◇予選グリッド
予選トップは、フェラーリ・シューマッハー兄。今レースで優勝すればタイトル決定という中、最高の結果を得ます。2位はマクラーレン・クルサード。フロントローからのスタートダッシュで、タイトルへの望みを繋ぎたいところです。3位はフェラーリ・リチェロ、以下4位ウィリアムズ・シューマッハー弟、5位ジョーダン・トゥルーリ、6位マクラーレン・ハッキネン、7位ザウバー・ハイドフェルド、8位ウィリアムズ・モントヤ、9位ザウバー・ライコネン、10位BARホンダ・ビルヌーブとなります。
なおイギリスグランプリ直後、ジョーダンを解雇されたフレンツェンはプロストに、逆にアレジはプロストからジョーダンへ移籍する事となりました。それぞれ初マシンでの予選となりましたが、アレジは12位、フレンツェンは16位と、やや低迷の感があります。
◇決勝
スタートでは、フェラーリ・シューマッハー兄と、3位バリチェロが見事なダッシュを決め、シューマッハー兄、バリチェロ、マクラーレン・クルサードの順で第一コーナーへと続きます。なお予選14位スタートの、ジャガー・アーバインが第一コーナーのにてコースオフ、グラベルに捕まりリタイヤとなります。
オープニングラップを終了し、1位シューマッハー、2位バリチェロ、3位クルサード、4位ウィリアムズ・シューマッハー弟、5位ジョーダン・トゥルーリ、6位マクラーレン・ハッキネン、7位ザウバー・ハイドフェルド、8位ウィリアムズ・モントヤ、10位ザウバー・ライコネンのオーダーとなります。
さてトップに立ったシューマッハー兄でしたが、思いの外2位、3位との差が開きません。それどころか、立て続けにクルサードがファステストラップを更新し、逆に差を縮めに入ります。しかし抜きにくい事で有名なハンガロリンク、多少のタイム差では抜くどころか、スリップストリームにつけることすらできません。そうして10程度が過ぎると、ようやくシューマッハー兄のペースが上がってきます。2位バリチェロとは2秒、3位クルサードとは3秒の差が開きます。なおこのペースで周回できているのはこの3人のみで、4位シューマッハー弟とは15秒近く、5位トゥルーリとは30秒以上もの差が開いています。
21周目、ミナルディー・アロンソが給油ピットインします。これを皮切りに、22周目ベネトン・フィジケラ、28周目ハイドフェルドとBARホンダ・パニス、29周シューマッハー兄、30周トゥルーリ、31周シューマッハー弟、32周バリチェロと、ピット作業を行います。さてバリチェロがピットインし、支えがなくなったクルサード、ここぞとばかりプッシュし、翌周ピット作業を終えたとき、僅差でバリチェロの前に出ることができます。ここからバリチェロを引き離してシューマッハー兄を追撃、と行きたいところなのですが、思いの外ペースが上がりません。結果シューマッハーと1位争いと言うよりは、バリチェロと2位争いという様相になります。
50周近くになり、2回目の給油作業が始まります。53周目にシューマッハー兄と弟が、54周にはバリチェロが、それぞれピット作業を行います。55周目、クルサードがピットインしますが、給油リグが抜けないトラブルで2秒ほどロス、これが致命傷となってバリチェロに先行されてしまいます。
ピット作業が落ち着いた70周目、1位シューマッハー兄、2位バリチェロ、3位クルサード、4位シューマッハー弟、5位ハッキネン、6位ハイドフェルド、7位ライコネン、8位モントヤ、9位BARホンダ・ビルヌーブ、10位ジョーダン・アレジとなります。
72周目、5位ハッキネンが燃料不足から緊急ピットイン、給油のみ実施して順位を落とすことなくコースに戻ります。
こうして77周のレースが終了し、優勝シューマッハー兄、2位バリチェロ、3位クルサード、4位シューマッハー弟、5位ハッキネン、6位ハイドフェルド、7位ライコネン、8位モントヤ、9位BARホンダ・ビルヌーブ、10位ジョーダン・アレジのオー^ーでチェッカーとなりました。
◇感想
シューマッハーの優勝で、今期のタイトルが早くも決定しました。これでシューマッハーは自信4度目のワールドチャンピオンに、そしてプロストの持つ最多51勝に並びました。加えてバリチェロの2位フィニッシュにより、フェラーリの3年連続コンストラクタータイトルも決定。おめでとうシューマッハー、そしてフェラーリ。
今後はシューマッハーの年間最多勝(マンセルの持つ9勝)の達成or不達成、または2位マクラーレンと3位ウィリアムズのコントラクターズタイトルの行方が焦点となるでしょう。