Round.14 ベルギーグランプリ
02.Sep.2001 :サーキット・デ・スパ−フランコルシャン
◇予選グリッド
雨がらみとなった予選、タイミングをつかみ、ベストラップを叩き出したのは、ウィリアムズの2台でした。ポールはモントヤ、2位はシューマッハー弟。次いでフェラーリ・シューマッハー兄、そしてプロスト・フレンツェンが4位につけます。以下5位フェラーリ・バリチェロ、6位BARホンダ・ビルヌーブ、7位マクラーレン・ハッキネン、8位ベネトン・フィジケラ、9位マクラーレン・クルサード、10位ジャガー・デ・ラ・ロサのオーダーとなります。
なお、アロウズ・フェルスタッペン、ミナルディー・アロンソ、アロウズ・ベルナルディー、ミナルディー・マルケスは、予選タイムがトップの107%以上となりましたが、特例措置として決勝進出が認められました。
◇決勝
波乱含みのベルギーグランプリは、4位フレンツェンのエンジンストールで幕を開けました。これによりスタートやり直しとなり、原因となったフレンツェンは最後尾からのスタートとなります。
10分後の再スタート。フォーメーションラップのスタートでは、事もあろうにポールのウィリアムズ・モントヤが動けず。モントヤはフレンツェンの後ろからスタートする事となります。
1番、4番グリッド不在のまま、レースはスタートします。スタートでは8位ベネトン・フィジケラが4位にジャンプアップ、ウィリアムズ・シューマッハー弟、フェラーリ・シューマッハー兄、同バリチェロ、フィジケラ、マクラーレン・ハッキネン、同クルサードの順で第一コーナーをパスしていきます。その直後、ストレートで、シューマッハー兄が弟をパス、1位に躍り出ます。3周目、4位フィジケラをマクラーレン勢が相次いでパス、4位ハッキネン、5位クルサード、6位フィジケラのオーダーとなります。また4周目、8位ザウバー・ライコネンが、バスストップシケインの飛び込みで7位BARホンダ・ビルヌーブをパス、順位を上げます。
各所でオーバーテイクが起きる中、とんでもない事態が生じます。グランシモンでジャガー・アーバインとプロスト・ブルティーが横に並び、アーバインがドアを閉める形でブルティーと接触してしまいます。これによりブルティーのフロントサスペンションが破断、マシンはコントロールを失い、減速が不可能のままグラベルを直進、タイヤバリアへと激突してしまいます。99年のシルバーストーン、あのシューマッハー兄の事故を彷彿させる事態に、一旦セフティーカーが導入されますが、すぐに赤旗中断となります。タイヤバリアから車体を引き抜くのに若干時間がかかったものの、不幸中の幸い、ブルティーに大きな怪我はなく、命に別状は無いとのことでした。
さて、赤旗中断による再々スタート。ここでもトラブルが生じます。フォーメーションラップにて、トップスタートのシューマッハー弟が、モントヤと同じようにスタートできず、最後尾にまわされたのです。これで労せずしてトップとなったのはシューマッハー兄、2位にバリチェロ、以下3位ハッキネン、4位クルサード、5位フィジケラ、6位ビルヌーブ、7位ジョーダン・アレジ、8位ベネトン・バトン、9位ジョーダン・トゥルーリ、10位BARホンダ・パニス、最後尾のシューマッハー弟まで、18台でレースが再開されます。このスタートでは5位フィジケラが見事なスタートを決め、2位に上がったほか、8位バトンも5位と、ベネトン勢が順位アップに成功します。この結果、1位シューマッハー兄、2位フィジケラ、3位バリチェロ、4位クルサード、5位バトン、6位ハッキネン、7位アレジ、8位トゥルーリの順位となります。
再開5周目、ザウバー・ハイドフェルドとジャガー・デ・ラ・ロサが接触、結局両者ともリタイヤとなり、またモントヤがエンジンブローでリタイヤします。
6周目、トゥルーリがピットイン、ここから1回目のピット作業が始まります。7周目にはハッキネン、アレジ、パニスが、10周目にはバリチェロ、ビルヌーブ、シューマッハー弟が、11周にはシューマッハー兄、クルサード、バトン・・・と言う具合に、次々とピット作業を行います。1回目のピット作業が終了した16周目のオーダーは、1位シューマッハー兄、2位フィジケラ、3位クルサード、4位ハッキネン、5位バリチェロ、6位トゥルーリ、7位アレジ、8位ビルヌーブとなります。
17周目、バリチェロがバスストップの縁石に乗り上げ、フロントウイングを失ってしまいます。これで大きく順位を下げることとなります。また18周目、同じ場所でバトンもフロントウイングを失い、こちらはコースオフ、リタイヤとなっていまいます。
22周目、トゥルーリを筆頭に、2回目のピット作業が始まります。23周にはフィジケラとハッキネンが、24周にはクルサード、25周にはシューマッハー兄と、次々にピットインとなります。26周を終えた時点での順位は、1位シューマッハー兄、2位フィジケラ、3位クルサード、4位ハッキネン、5位シューマッハー弟、6位トゥルーリ、7位バリチェロ、8位アレジとなります。28周目、ストレートでクルサードがフィジケラをパスして2位へ順位を上げ、またシューマッハー弟はピット作業のため9位へ順位を下げます。またバリチェロがアレジをパスし、6位に順位を上げます。29周目、5位トゥルーリがエンジンブロー、リタイヤとなります。この結果、5位バリチェロ、6位アレジ、7位シューマッハー弟のオーダーとなります。
終盤、アレジとシューマッハー弟の激しい6位争いとなりますが、結局アレジが6位を守りきり、ジョーダン移籍後初ポイントを上げると共に、今期14回目の完走を果たしました。
最終順位は、優勝シューマッハー兄、2位クルサード、3位フィジケラ、4位ハッキネン、5位バリチェロ、6位アレジ、7位シューマッハー弟、8位ビルヌーブ、9位フレンツェン、10位アロウズ・フェルスタッペンとなりました。
◇感想
シューマッハー兄が終始独走で優勝し、トータル勝利数を52勝にしました。これでプロストの51勝を抜き、単独トップになったわけです。しかし、今回ほどトップが映らないTV中継も稀でしょうね(勝)。
さて、ブルティーの大事故ですが、命に別状はなく、骨折等の怪我も無いとのことでした。が、次戦イタリアGPの出走は、大事をとって見合わせる(というか、ドクターストップ)そうです。とりあえず、命に別状がなくて、ほんとに一安心です。
最後に、ベネトン速くなりましたね!!(喜)