Round.17 日本グランプリ
15.Oct.2001 :鈴鹿インターナショナル・レーシングコース


◇予選グリッド

 予選堂々のトップは、ただ一人1分32秒台をマークした、フェラーリ・シューマッハー兄でした。2位はウィリアムズ・モントヤ、3位同・シューマッハー弟、4位フェラーリ・バリチェロとなり、フェラーリvsウィリアムズの対決となります。5位は今シーズンの後休養に入るマクラーレン・ハッキネン、6位は終盤にかけて調子が上向いてきたベネトン・フィジケラ。以下7位マクラーレン・クルサード、8位ジョーダン・トゥルーリ、9位ベネトン・バトン、10位ザウバー・ハイドフェルドとなります。


◇決勝

 ミナルディー・ユーンとアロウズ・ベルナルディーがピットからのスタート。よってグリッド上からは、20台のマシンがスタートを切りました。1コーナーへの飛び込みでは、フェラーリ・シューマッハー兄、ウィリアムズ・モントヤ、同シューマッハー弟、フェラーリ・バリチェロ、ベネトン・フィジケラ、マクラーレン・ハッキネン、同クルサード、ジョーダン・トゥルーリ、ベネトン・バトンの順となります。その後130Rで、バリチェロがシューマッハー弟をパスし、3位に順位を上げます。
 2周目、シケインでバリチェロがモントヤをパスするも、続くメインストレートで抜き返されるという、すさまじいバトルを展開します。6周目、ザウバー・ライコネンがS字で単独スピン、後続のジョーダン・アレジが避けきれずに接触、両者リタイヤとなります。
 16周目、3位バリチェロがピットイン、8位で周回に復帰します。そしてその周回でフィジケラをパス、7位に順位を上げます。17周目、6位トゥルーリと7位フィジケラが同時ピットイン、トゥルーリ、フィジケラの順で周回に復帰します。18周目、1位シューマッハー兄がピットイン、4位で周回に復帰します。以下、21周目モントヤ(1位→5位で復帰)、23周目シューマッハー弟(1位→6位で復帰)、24周目ハッキネン(1位→5位で復帰)とピット作業を行います。この時点での順位は、シューマッハー兄、モントヤ、バリチェロ、シューマッハー弟、ハッキネン、クルサードとなります。
 25周目、4位シューマッハー弟に、シケイン不通過のペナルティーストップが課せられます。29周目、バリチェロとシューマッハー弟がピットイン、バリチェロはルーチンのピット作業で給油とタイヤ交換を、シューマッハー弟は10秒のペナルティーストップを、それぞれ行います。エンジンストールで手間取ったバリチェロでしたが、シューマッハー弟の前でピットレーンに出ることに成功し、そのままコースに復帰しようとします。ここでシューマッハー弟が、ピットレーンとコースを分ける白線をオーバーしてバリチェロをパス。これに怒ったバリチェロは、翌周の1コーナーで、ラインの外側からシューマッハー弟を抜き去ります。これで順位は、シューマッハー兄、モントヤ、ハッキネン、クルサード、バリチェロ、シューマッハー弟、フィジケラ、BARホンダ・ビルヌーブとなります。
 35周目を過ぎた辺りから、上位陣の2回目のピット作業が始まります。34周目ビルヌーブ、35周目フィジケラ、36周目シューマッハー兄、38周目モントヤ、39周目ハッキネン、40周目クルサード、シューマッハー弟、41周目バリチェロと、問題なくピット作業を終えます。この時点での順位は、シューマッハー兄、モントヤ、ハッキネン、クルサード、バリチェロ、シューマッハー弟、フィジケラ、ベネトン・バトン、トゥルーリ、ビルヌーブとなります。
 レース終盤、残6周でフィジケラがスローダウン、リタイヤとなります。またハッキネンがクルサードを先行させ、自身は順位を一つ下げます。
 こうして53周のレースは、1位シューマッハー兄、2位モントヤ、3位クルサード、4位ハッキネン、5位バリチェロ、6位シューマッハー弟、7位バトン、8位トゥルーリ、9位ザウバー・ハイドフェルド、10位ビルヌーブの順位で終えます。
 


◇感想

 1年間のF1グランプリが終了しました。シューマッハー兄の独走、ウィリアムズの復活を印象づけるシューマッハー弟とモントヤの初勝利、ハッキネンの休養、アレジの引退。開幕戦オーストラリアでのマーシャルを巻き込んだ事故、プロスト・ブルティーの大クラッシュ、フレンツェンのジョーダン緊急解雇。振り返ってみると、色々な事がありました。
 それをひっくるめた、鈴鹿最終戦。1年間、ありがとう。

 トヨタの参戦、佐藤琢磨のジョーダンデビュー、ライコネンのマクラーレン入り。打倒シューマッハー兄の先鋒を担うBMWウィリアムズのラルフとモントヤ。5ヶ月後に開催される、2002年シーズンが楽しみです。


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