Round.2 マレーシアグランプリ
17.Mar.2002 : セパン・インターナショナル・サーキット


◇予選グリッド

 予選1番手は、フェラーリ・シューマッハー兄。2位には、ウィリアムズ・モントヤが来ます。3位はフェラーリ・バリチェロ、4位ウィリアムズ・シューマッハー弟と、フェラーリとウィリアムズによるサンドイッチで、フロント・セカンドローを占めました。サードグリッドはマクラーレン勢。5位ライコネン、6位クルサードと、完全にウィリアムズの後塵を拝してしまいます。
 以下7位ザウバー・ハイドフェルド、8位ルノー・バトン、9位ジョーダン・フィジケラ、10位トヨタ・サロと続きます。
 注目のジョーダン・佐藤は、15位で予選を終えます。


◇決勝

 スタート1コーナーでは、オーストラリアに続く一波乱が待っていました。順調なスタートを切ったフェラーリ・シューマッハー兄と、その後から猛追を見せたウィリアムズ・モントヤ。このふたりが1コーナーで譲らず接触、シューマッハー兄はフロントウイングを失いピットへ、一方のモントヤは、芝生に押し出されたものの、なんとかコースに留まります。が、レーススチュワードの判定は、モントヤへのピットスルー・ペナルティー。このためモントヤも大きく順位を落としてしまいます。
 波乱のオープニングを制したのは、3位スタートのフェラーリ・バリチェロでした。次いでウィリアムズ・シューマッハー弟、マクラーレン・ライコネン、同クルサード、ザウバー・ハイドフェルド、ルノー・バトン、同トゥルーリ、ジョーダン・フィジケラ、トヨタ・サロ、ジョーダン・佐藤のオーダーとなります。10位までポジションアップした佐藤でしたが、2周目1コーナーでチームメイト・フィジケラに追突するという大失敗を犯します。これでフィジケラはリアウイングを、佐藤はフロントウイング失いそれぞれピットへ、佐藤は1週遅れで、フィジケラは3週遅れで周回に復帰となります。
 12周目、クルサードにエンジントラブルが発生し、ハイドフェルドと順位が入れ替わります。その後もバトン、サロに抜かれ、15周目、ついに白煙を上げてスローダウン、ピットまでたどり着くのが精一杯で、そのままリタイヤとなります。
 さて、一時は最下位まで転落したシューマッハー兄ですが、クルサードがリタイヤした時点で10位まで順位を戻し、18周目には、アロウズ・ベルノルディーをかわして9位にまで戻ってきます。その翌周、ピットインしたため、一時的に順位を下げますが、25周目には、ポイント圏内の6位まで順位を戻します。一方、トップのバリチェロは、21周目にピットインし、代わってトップとなったシューマッハー弟は、バリチェロよりも10周遅れの31周目にピットインします。また同じ周でバトンもピットインし、その結果オーダーは、バリチェロ、シューマッハー弟、モントヤ、バトン、ハイドフェルド、シューマッハー兄、トヨタ・マクニッシュ、ザウバー・マッサ、BARホンダ・ビルヌーブ、ミナルディー・ウエーバーとなります。
 35周目、バリチェロが2回目のピット作業を行い、シューマッハー弟の後ろ2位で周回に復帰します。シューマッハー弟を追い上げるバリチェロでしたが、40周目に無念のエンジンブロー、そのままリタイヤとなります。40周目、2位を走行していたシューマッハー兄も2回目のピット作業を行い、4位で周回に復帰します。翌41周目、6位走行のマクニッシュがピットインしましす。が、タイヤ交換に手間取り、順位を一つ落として7位で復帰となります。44周目、モントヤがバトンをパスして2位へ順位を上げます。そのバトンでしたが、最終ラップにサスペンショントラブルが発生し、シューマッハー兄にも抜かれ4位へ、自身初の表彰台はお預けとなります。
 結果、優勝シューマッハー弟、2位モントヤ、3位シューマッハー兄、以下バトン、ハイドフェルド、マッサ、マクニッシュ、ビルヌーブ、佐藤、ジャガー・デ・ラ・ロサのトップ10でレースを終えました。


◇感想

 佐藤がレース初完走を成し遂げました。2周目の追突がなければ、あるいはポイントも獲得できたかも知れませんでしたが、まずは完走できておめでとうという気分です。またピットでのミスが響いて7位止まりだったマクニッシュでしたが、オーストラリアの6位がフッロクではないことを、十分に証明した結果となりました。今年の日本パワーは、なかなか期待できそうです。
 とは言うものの、肝心のホンダワークス、BARが伸びてこないのには、甚だ困ってしまいます。予選・本戦共に本当に影が薄い。これからの奮起を期待したいところですが、こうして3年が過ぎたことを思うと・・・。頑張って下さい、本当に!


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