Round.8 カナダグランプリ
09.Jun.2002 : ジル・ビルヌーブ サーキット
◇予選グリッド
終盤小雨のちらつくあいにくのコンディション。この中で見事ポールを獲得したのは、ウィリアムズ・モントヤでした。2位は、最終アタックを雨でフイにしたフェラーリ・シューマッハー兄、次いで同バリチェロ、ウィリアムズ・シューマッハー弟と、フェラーリとウィリアムズががっぷり四つに組みます。5位はマクラーレン・ライコネン、6位は今期最高グリッドを獲得したジョーダン・フィジケラ、7位はザウバー・ハイドフェルド、8位は前戦モナコのウィナー、マクラーレン・クルサード、9位はニューシャシー投入効果が出たのか、BARホンダ・ビルヌーブ、10位ルノー・トゥルーリとなります。ジョーダン・佐藤は、再び予選でエンジンブローのトラブルで15位、セッティングに苦しんだトヨタ勢は、18位サロ、20位マクニッシュと、大きく出遅れます。
◇決勝
混乱もなく切られたスタート、1コーナーでフェラーリバリチェロが同僚シューマッハー兄をパスし、トップのウィリアムズ・モントヤに迫ります。オープニングラップはモントヤ、バリチェロ、シューマッハー兄、マクラーレン・ライコネン、ウィリアムズ・シューマッハー弟、マクラーレン・クルサード、ザウバー・ハイドフェルド、ジョーダン・フィジケラ、ルノー・トゥルーリ、同バトンのトップ10で終わります。しかし2周目、ストレートエンドの飛び込みで、早くもバリチェロが、モントヤをかわしトップに立ちます。
9周目、BARホンダ・ビルヌーブがスローダウン、コース脇に車を止め、リタイヤとなってしまいます。続く14周目、ビルヌーブの車を除去するため、セフティーカーが入ります。この間、モントヤ、ジョーダン・佐藤等がピットストップを済ませ、17周目のリスタートでは、バリチェロ、シューマッハー兄、ライコネン、シューマッハー弟、モントヤ、クルサード、ハイドフェルド、フィジケラ、トゥルーリ、バトンの順位になります。翌18周目、モントヤが仕掛けます。シケイン立ち上がりでミスしたシューマッハー弟の隙をつき、ストレートでシューマッハー弟、ライコネンが並んだその外を、一気にオーバーテイクしていったのです。この時点で、シューマッハー兄、バリチェロ、モントヤ、ライコネン、シューマッハー弟、クルサードのオーダーになります。
26周目、トップのバリチェロが1回目のピットストップを行い、シューマッハー弟の後ろ、5位で周回に復帰します。上位陣のピット作業はバリチェロのあと10周以上開き、37周目に9位バトンが、38周目にトップのシューマッハー兄と続きます。シューマッハー兄は2位で周回に復帰し、トップのモントヤとの差は15秒程度となります。
40周目、4位走行中のシューマッハーがピットインしますが、給油機のトラブルで燃料補給ができず、そのまま周回に戻ることとなります。そして44周目、もう一度ピットインし燃料を補給しますが、これで大きく順位を下げてしまいます。続く45周目、3位ライコネン、6位フィジケラと、相次いでピットストップとなります。また49周目には4位クルサード、51周目にはトップのモントヤが、それぞれピットストップを行います。この結果、シューマッハー兄、バリチェロ、モントヤ、クルサード、ライコネン、フィジケラ、トゥルーリ、シューマッハー弟、BARホンダ・パニス、ハイドフェルドのオーダーに変わります。
53周目、バリチェロが2回目のピット作業を行い、2位から4位へ順位を下げます。その直後の57周目、2位モントヤがエンジンブロー、そのまま戦列を去ります。
1位シューマッハー兄は独走でしたが、2位争いのクルサードとバリチェロ、6位争いのトゥルーリとシューマッハー弟のタイム差が、0.5秒前後まで接近してきます。が、一時はサイド・バイ・サイドにまで持っていきましたが両者譲らず、結局順位は変わらぬままチェッカーを迎えます。
優勝はシューマッハー兄、2位クルサード、3位バリチェロ、4位ライコネン、5位フィジケラ、6位トゥルーリ、7位シューマッハー弟、8位パニス、9位ザウバー・マッサ、10位佐藤の結果となりました。
◇感想
ホンダ勢では、フィジケラが一人気を吐いて、3戦連続ポイントゲット。カナダに強いフィジケラを、さらに印象付けました。それ以外では、久しぶりの完走を果たした佐藤(10位)、そして今期初完走のパニス(8位)と、そこそこ結果を残せました。母国GPで運のないビルヌーブは残念でしたが・・・。これをポジティブにとらえ、次戦でのホンダパワーの活躍を期待したいですね。
特にフィジコ!!(ファン心理)。