Round.13 ハンガリーグランプリ
18.Aug.2002 : ハンガロリンク


◇予選グリッド

 予選を制したのは、フェラーリ・バリチェロ。2位には同シューマッハー兄がつけ、コンストラクターズ・チャンピオンシップへ盤石の体勢とします。3位はウィリアムズ・シューマッハー弟、4位は同モントヤと、こちらもフェラーリを追う体勢です。
 5位はホンダ勢今期最高順位となる、ジョーダン・フィジケラが入り、6位ルノー・トゥルーリ、7位ザウバー・マッサ、8位同ハイドフェルド、9位ルノー・バトン、10位マクラーレン・クルサードとなります。
 ジョーダン・佐藤は14位、トヨタは17位サロが最高順位となります。なお、本戦よりミナルディーは、ユーンに代わりデビッドソンをエントリーしています。なおアロウズは、本戦にエントリーしませんでした。


◇決勝

 路面がダスティーで、イン側(予選奇数番号)スタートが有利と言われるハンガロリンク。スタートでは接触こそ無かったものの、大きなシャッフルが演じられます。結果オープニングラップはフェラーリ・バリチェロ、同シューマッハー兄、ウィリアムズ・シューマッハー弟、ジョーダン・フィジケラ、ザウバー・マッサ、ルノー・バトン、ウィリアムズ・モントヤ、マクラーレン・ライコネン、ルノー・トゥルーリ、ザウバー・ハイドフェルドのオーダーとなります。シューマッハー兄を例外として、偶数スタートのモントヤが4位→7位、トゥルーリが6位→9位と順位を大きく落とし、逆に奇数スタートのバトンが9位→6位、ライコネンが11位→8位と順位アップを果たします。
 前半は単調なレース模様となります。バリチェロ、シューマッハー兄が19秒台で逃げをうち、シューマッハー弟が20秒台でじりじり離され、4位以下はほぼ1〜2秒間隔で続くといった具合です。そのような中、レースが動き始めたのが22周目。ターン12で縁石からタイヤを落とし、続くストレートでの加速が鈍ったモントヤに、ライコネンが仕掛けます。ターン2で並ぶや、ターン3、4とサイド・バイ・サイド状態に持ち込みます。しかしレコードラインから外れたモントヤが踏ん張りきれずコースオフ。これによりライコネンが7位に上がり、モントヤは10位まで順位を落とします。翌周、モントヤはピットインし、タイヤ交換・給油を済ませます。ここから始まった1回目のピット作業は、36周目のライコネンの作業終了まで続くことになります。
 1回目のピット作業が終了した36周目、この時点での順位は、バリチェロ、シューマッハー兄、シューマッハー弟、フィジケラ、マッサ、ライコネン、クルサード、トゥルーリ、ハイドフェルド、ジョーダン・佐藤となります。そして、ここから2回目のピット作業まで、再び単調なレースとなります。
 2回目のピットストップは50周目前後より始まります。このピット作業において、逆転を演じたのはマクラーレン勢、51周にピット作業を行った4位フィジケラや、翌52周にピット作業を行った5位マッサにたいし、58周クルサード、60周ライコネンと作業を引き延ばし、ピット作業後には、4位ライコネン、5位クルサードと、フィジケラ(6位)、マッサ(7位)の前に出ることに成功します。しかし大きな順位交替はこの程度、結局1-3のオーダーは変わることなく、77周のレースを終えます。優勝バリチェロ、2位シューマッハー兄、3位シューマッハー弟、4位ライコネン、5位クルサード、7位マッサ、8位トゥルーリ、9位ハイドフェルド、10位佐藤の結果でした。
 また、この16ポイントにより、フェラーリの4年連続となるコンストラクターズタイトルが確定しました。


◇感想

 モナコまでとは行かなくとも、非常に抜きにくいハンガロリンク。今年もパレードラップが続く単調なレースとなりました。しかし、抜けないながらも接戦はあちこちで起こっており、決して見応えがなかった訳ではありません。しかし、やっぱりオーバーテイクがないと、寂しいですね。
 そう、フェラーリのダブルタイトル確定ですね。バリチェロもランキング2位に浮上し、フェラーリが完全制覇に一歩近づきました。


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