Round.17 日本グランプリ
13.Oct.2002 : 鈴鹿サーキット・インターナショナル・レーシング・コース
◇予選グリッド
予選、圧倒的な速さでポールを獲ったのは、フェラーリ・シューマッハー兄。同バリチェロが続きます。3、4位はマクラーレン・クルサードとライコネン。5、6位はウィリアムズ・シューマッハー弟とモントヤ。そして7位には、自己ベストグリッドを記録したジョーダン・佐藤が入ります。母国GPだけに、初ポイントに期待が持てる位置からのスタートです。8位は同フィジケラ、9位はBARホンダ・ビルヌーブと、ホンダ勢が続きます。10位にはルノー・バトンがつけます。
初の母国GPとなるトヨタ勢は、サロが13位、マクニッシュは130Rでのクラッシュが響いて18位でした。なお、マクニッシュは、同クラッシュが元で、本戦欠場となります。
◇決勝
スタートではウィリアムズ・シューマッハー弟が1つ順位を上げた他、11位スタートのルノー・トゥルーリが8位までジャンプアップします。逆にジョーダン・フィジケラは11位へ、BARホンダ・ビルヌーブは13位へ、大きく順位を落としてしまいます。
オープニングラップを制したのは、フェラーリ・シューマッハー兄、それにバリチェロが続くいつものパターン。以下マクラーレン・クルサード、シューマッハー弟、マクラーレン・ライコネン、ウィリアムズ・モントヤ、ジョーダン・佐藤、トゥルーリ、ルノー・バトン、ザウバー・ハイドフェルドのオーダーとなります。このオーダーが崩れたのが7周目、3位走行中のクルサードが突如スローダウン、ピットへたどり着くのが精一杯で、そのままリタイヤとなります。同じ周、BARホンダ・パニスもピットイン、調整の後周回に復帰しますが、そのご数周で再びガレージイン、リタイヤとなります。
18周目、トヨタ・サロ、トゥルーリらのピットストップを皮切りに、給油・タイヤ交換が始まります。1回目のピット作業で順位が入れ替わったのは、佐藤とルノー勢でした。早めにピットインしたルノー勢に対し、4週遅れでピットインした佐藤でしたが、その間に逆転、7位トゥルーリ、8位バトン、9位佐藤となります。
30周目、熾烈な11位争いを、同じエンジンを積むフィジケラとしていたビルヌーブでしたが、いきなりエンジンがブロー、リタイヤとなります。そして同様のトラブルは、40周目にフィジケラにも起こってしまいます。
32周目、バトンのピットインより、2回目の給油・タイヤ交換が始まります。バトンが給油を終え、コースに復帰した直後、トゥルーリがスローダウン、そのままリタイヤとなります。そして37周、2回目のピット作業を終えた佐藤は、バトンの前でコースに復帰、6位を奪還します。
42周目、ライコネンのピット作業が終わり、全ての車のピット作業が終わりとなります。この時点でのオーダーは、シューマッハー兄、バリチェロ、シューマッハー弟、ライコネン、モントヤ、佐藤、バトン、ハイドフェルド、サロ、ジャガー・アーバイン。このままチェッカーかと思わせた49周目、3位走行中のシューマッハー弟がエンジントラブルによりリタイヤとなります。これでコース上に残っているマシンは僅か10台。しかしこれ以上のトラブルは発生せず、チェッカーを迎えます。
こうしてシューマッハー兄が、年間最多勝たる11勝目を挙げ、バリチェロが2位に入り、今期9回目のフェラーリ1-2という花を添えます。3位はライコネン、以下モントヤ、佐藤、バトン、ハイドフェルド、サロ、アーバイン、ミナルディー・ウエーバーという結果で2002年の最終戦は終わります。
◇感想
今期9度目のフェラーリ1-2、そして15回目のフェラーリ優勝。とうとうマクラーレンの記録に並びました。いつもと同じ結果。いつものような退屈なレースのハズ。しかし、今日のレースは面白く感じました。何故か。それは佐藤選手がポイント獲得可能な位置を走り、そして見事2ポイントを獲得したから。やっぱり母国ドライバーが活躍すると、面白く感じます。この興奮は、実は94年片山選手の活躍以来ではなかったでしょうか。
そんな訳で、佐藤選手おめでとう。そして、F1サーカスに従事した皆様、2002年シーズンをありがとう!