Round.6 オーストリアグランプリ
18.May.2003 : A-1リンク
◇予選グリッド
予選ポールは、フェラーリ・シューマッハー兄、2位にはマクラーレン・ライコネンがつけ、ポイント1-2位の2人による、今期初のフロントロー直接対決となります。
以下3位ウィリアムズ・モントヤ、4位ザウバー・ハイドフェルド、5位フェラーリ・バリチェロ、6位ルノー・トゥルーリ、7位BAR・バトン、8位ジャガー・ピッツォニア、9位ジョーダン・フィジケラ、10位ウィリアムズ・シューマッハー弟となります。トップ10に10チーム中8チームが混在する、まさに乱戦模様の予選結果となります。
なお好調のルノー・アロンソは、アタック中コースオフで19位に終わります。
◇決勝
スタートは、トヨタ・ダ・マッタのエンストで2回のしきり直しが入ります。3回目のスタートで、ようやくレース開始となりますが、ザウバー・フレンツェンがクラッチトラブルで出走できず、ミナルディー・フェルスタッペンもラウンチコントロールのトラブルでリタイヤとなります。そしてフェルスタッペンのマシンを除去するため、2周目から5周目まで、セフティーカーが入ります。
リスタート時のオーダーは、フェラーリ・シューマッハー兄、ウィリアムズ・モントヤ、マクラーレン・ライコネン、フェラーリ・バリチェロ、ザウバー・ハイドフェルド、ジャガー・ピッツォニア、ルノー・トゥルーリ、BAR・バトンとなります。
ここからしばらく、シューマッハー兄が、じわりじわりとモントヤを引き離す展開となります。それが一転したのは16周目、突然の雨落ち始めたのです。本来雨はシューマッハー兄の得意とするところですが、今回の雨ではコースアウトするなどして、約10秒あったモントヤとの間隔が、約3秒まで激減してしまいます。追い討ちをかけるように、今度はピットでもたつきが生じます。まずは21周目、バリチェロのピット作業で、給油リグが入らないトラブル。続く24周目でのシューマッハー兄のピット作業では、今度は給油リグが抜けないトラブル。しかも抜く際に、こぼれたガソリンに引火するという事態になります。幸いすぐに消火され、シューマッハー兄はコースへ復帰することができますが、モントヤ、ライコネンにかわされ3位へドロップしてしまいます。
32周目、シューマッハー兄がライコネンを2コーナー立ち上がりでパスします。そしてその頃、トップのモントヤは、なんと白煙を上げてスロー走行していたのです。こうしてシューマッハー兄がトップを奪い返します。その3周後、今度はバリチェロが、同じく2コーナーでバトンをパスして3位へ。この時点でのオーダーは、シューマッハー兄、ライコネン、バリチェロ、バトン、ルノー・アロンソ、ウィリアムズ・シューマッハー弟、BAR・ビルヌーブ、ハイドフェルドとなります。
ここからしばらく、レースは落ち着いた展開となります。そして41周目、ハイドフェルドのピットインを皮切りに、上位陣の2回目のピット作業が始まります。この辺りから、再びレースは動き始めます。まず45周目、アロンソがスピンオフ、リタイヤとなり、50周目、ビルヌーブがピットからのリスタート時に、エンジンをストールさせてしまい脱落します。また60周目、ジョーダン・フィジケラもストップしてしまいます。
そして終盤、2位ライコネンと3位バリチェロの間で、今レース最大のバトルが演じられます。数周に渡りテール・トゥー・ノーズの状態が続いた67周目、2コーナーでついにバリチェロがライコネンを捕らえ、横に並びます。しかし次の3コーナーでインを取ったのはライコネン。こうしてライコネンが2位を守りきりました。
こうして、優勝シューマッハー、2位ライコネン、3位バリチェロ、4位バトン、5位マクラーレン・クルサード、6位シューマッハー弟、7位ジャガー・ウエーバー、8位トゥルーリ、9位ジャガー・ピッツォニア、10位トヨタ・ダ・マッタで、レースは幕を閉じます。
◇感想
ガソリン引火、万事休す!と思ったのですが、平然とピットを出ていくシューマッハー兄。モントヤのトラブルにも助けられたとは言え、こんなドタバタでも勝ってしまうフェラーリF2003-GAって、やっぱり速いんだなぁと実感。ポイントランキングでも、トップのライコネンにあと2点に迫る勢いですから、そろそろリタイヤしてくれないと・・・(笑)。がんばれライコネン! というか、クルサードは、毎回いつの間にかポイント圏内にいるのですが(笑)