Round.7 モナコグランプリ
01.Jun.2003 : モンテカルロ市街地コース


◇予選グリッド

 予選ポールは、2001年フランスグランプリ以来、自身2度目となるウィリアムズ・シューマッハー弟が取ります。2位はマクラーレン・ライコネン、3位はウィリアムズ・モントヤとなります。4位はルノー・トゥルーリ、5位は今期ワーストとなるフェラーリ・シューマッハー兄、以下6位マクラーレン・クルサード、7位フェラーリ・バリチェロ、8位ルノー・アロンソ、9位ジャガー・ウエーバー、10位トヨタ・ダ・マッタのオーダーとなります。
 なおBAR・バトンは、フリー走行中のクラッシュにより、予選を欠場しています。


◇決勝

 ウィリアムズ勢が見事なスタートを決め、シューマッハー弟、モントヤの1-2体勢になります。やや出遅れたマクラーレンライコネンが続き、ルノー・トゥルーリ、フェラーリ・シューマッハーと順位をキープします。6位には8位からポジションを2つ上げたルノー・アロンソがつけ、それをマクラーレン・クルサード、フェラーリ・バリチェロが追う展開となります。
 しかしプールサイドでフレンツェンがバリアに激突、コースをふさぐ形でストップしてしまいます。これで4周目までセフティーカーが入ります。
 リスタートとなった5周目からは、ウィリアムズ勢が交互にファステストをたたき合い、後続との差を広げにかかります。そして22周目、トップ・シューマッハー弟がピットイン。ここから上位のピット作業が始まります。23周目にはモントヤ、25周目にはライコネン、29周目にはアロンソ、30周目にはバリチェロ、31周目にはシューマッハー兄と続きます。1回目のピットが終了しての順位は、モントヤ、ライコネン、シューマッハー兄、シューマッハー弟、トゥルーリ、クルサード、アロンソ、バリチェロとなります。
 接近しても抜けないモナコ。この証明のように、これから20周に渡り、ほとんど順位の変動なく淡々とレースは進みます。再びレースが動き始めたのは49周目、シューマッハー弟が2回目のピットイン、続いて50周目にモントヤ、54周目にライコネン、59周目にシューマッハー兄、60周目にバリチェロ、61周目にアロンソとピット作業を行います。しかしここでもアロンソが順位を上げた以外は変動がなく、このままレースが終了するかと思われました。しかし、ラスト10周でモントヤのペースが落ちます。その結果、3位シューマッハー兄が、毎周1秒近く差を埋める事になり、10秒あった差が2秒まで縮まります。しかしこのままモントヤが逃げ切り、自身2度目の優勝を、伝統のモナコで達成しました。2位はライコネン、3位はシューマッハー兄、以下4位シューマッハー弟、5位アロンソ、6位トゥルーリ、7位クルサード、8位バリチェロ、9位トヨタ・ダ・マッタ、10位ジョーダン・フィジケラのオーダーでレースを終了します。


◇感想

 シューマッハー弟の2年ぶりのポールから始まり、モントヤの同じく2ぶりの優勝で幕を閉じたモナコ。ウィリアムズとしては20年ぶりのモナコ勝利。しかし、ここでフェラーリの連勝を止めたのが大きいと思います。もともとウィリアムズは、高速・ローダウンフォースのコースが得意で、モナコのような低速・ハイダウンフォースのコースは不得手としていました。ここで勝ったことは、FW25の戦闘力が増している証拠と言えるのではないでしょうか。ライコネン、シューマッハー兄、モントヤ。これからのレースが面白くなる予感です。


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