Round.11 イギリスグランプリ
20.Jul.2003 : シルバーストーンサーキット
◇予選グリッド
金曜日の予選で、まさかのスピンでノータイムに終わったフェラーリ・バリチェロが、今期2度目のポールポジションを、2位には、これまた今期2度目のフロントローとなるルノー・トゥルーリがつけます。3位はマクラーレン・ライコネン、4位はウィリアムズ・シューマッハー弟、5位はフェラーリ・シューマッハー兄と、ドライバーズランキング1-3位が続きます。6位には、トヨタ・ダ・マッタ。自己最高はもちろん、トヨタにとっても予選最高順位となりました。以下7位ウィリアムズ・モントヤ、8位ルノー・アロンソ、9位BAR・ビルヌーブ、10位ジャガー・ピッツォニアのオーダーとなります。
◇決勝
スタートでは、ルノー・トゥルーリとマクラーレン・ライコネンが鋭いスタートでフェラーリ・バリチェロを抜き、またルノー・アロンソも、フェラーリ・シューマッハー兄に並びかける好スタートを見せます。しかしながら、その隙をついてウィリアムズ・モントヤがアロンソをパス、こうしてトゥルーリ、ライコネン、バリチェロ、ウィリアムズ・シューマッハー弟、シューマッハー兄、モントヤ、アロンソ、トヨタ・ダ・マッタ、マクラーレン・クルサード、ジャガー・ピッツォニアのオーダーでオープニングラップを終えます。
5周目、クルサードのヘッドレストが外れ、コース上に落下するトラブルが発生し、この掃除のため、セフティーカーが導入されます。この間、クルサード、トヨタ・ダ・マッタ、同パニス等がピットインします。
7周目、セフティーカーが退きレース再開。オーダーは、トゥルーリ、ライコネン、バリチェロ、シューマッハー弟、シューマッハー兄、モントヤ、アロンソ、BARビルヌーブとなります。
10周目、クラブコーナーでもたついたライコネンを、バリチェロがパス、2位に浮上します。その直後の12周目、ハンガーストレートに人が侵入するアクシデントが発生、2回目のセフティーカー導入となります。しかしここで一気に14台ものマシンが同時にピットイン、ピットは大混乱となります。
15周目、レースが再開された際のオーダーは、ダ・マッタ、パニス、クルサード、トゥルーリ、ライコネン、シューマッハー弟、ジョーダン・ファーマン、バリチェロとなります。直後ライコネンはトゥルーリ、クルサードとパスし、17周目にはパニスもパスし2位まで順位を上げます。一方バリチェロも、17周目にシューマッハー弟をパスし6位に順位を上げます。シューマッハー弟は18周目にモントヤにも抜かれ、8位までドロップしてしまいす。
28周目、クルサードがピットに入り、2回目のピット作業が始まります。30周目、ここまでラップリーダーを続けたダ・マッタがピット作業を行い、翌31周目、パニスが続いてピットインします。
35周目、ライコネンがピット作業を行い、翌36周目トゥルーリ、38周目モントヤ、アロンソ、39周目バリチェロ、シューマッハー弟、40周目シューマッハー兄と、ピットインが続きます。この時点で、ライコネン、バリチェロ、ダ・マッタ、モントヤ、BARバトン、クルサード、ビルヌーブ、トゥルーリ、パニス、シューマッハー兄となります。しかしながら、ダ・マッタ、パニスは3ストップ作戦により、再度のピットストップとなり順位を下げます。
42周目、クラブコーナーでバリチェロがライコネンに仕掛け、ブリッジコーナーでバリチェロがついにライコネンをパスしトップに立ちます。49周目、シューマッハー兄がトゥルーリをパスし4位へ、それとほぼ同時期にライコネンがラインを乱しコースオフ、モントヤに抜かれ3位にドロップします。59周目、クルサードがトゥルーリを、クラブコーナーでパスし5位へ。めまぐるしく順位が入れ替わった激戦の、最後を飾るオーバーテイクでした。
こうしてバリチェロが今期初優勝を納め、2位モントヤ、3位ライコネンでレースは幕を下ろします。4位は、一時14位まで順位を落としたシューマッハーが入り、以下5位クルサード、6位トゥルーリ、7位ダ・マッタ、8位バトン、9位シューマッハー弟、10位ビルヌーブのオーダーとなります。
◇感想
バリチェロ今期初優勝! これにつきるレースでした。そのバリチェロも、レース中盤までは中段に埋もれる状況。それで位ながら、コース上でオーバーテイクを重ね、ついにはトップへ。久しぶりにレースらしいレースを見た気分です。
これで今期の優勝者は7人。これは85年以来となる記録だとか。やっぱり優勝者は多い方が盛り上がりますね。
それにしても、ちゃっかり4位に食い込むシューマッハー兄。ポイントを詰められてたとは言え、1ポイント。今年の予選ルールに苦労したシューマッハー兄ですが、こういうところはちゃんと順応しているし(笑)