Round.12 ドイツグランプリ
03.Aug.2003 : ホッケンハイムリンク


◇予選グリッド

 ドイツグランプリ直前、ドライバーの移動で騒然となります。ジャガーのアントニオ・ピッツォニアが成績不振から解雇され、ミナルディーからジャスティン・ウィルソンが移籍することとなります。空いたミナルディーのシートには、デンマークの25歳、国際F3000で活躍しているニコラス・キエーサが抜擢されます。
 予選は1位モントヤ、2位シューマッハー弟と、好調ウィリアムズのフロントロー独占、3位にフェラーリ・バリチェロ、以下4位ルノー・トゥルーリ、5位マクラーレン・ライコネン、6位フェラーリ・シューマッハー兄、7位トヨタ・パニス、8位ルノー・アロンソ、9位トヨタ・ダ・マッタ、10位マクラーレン・クルサードの結果となります。


◇決勝

 スタートでは、フェラーリ・バリチェロがやや遅れてしまいます。その結果、前をウィリアムズ・シューマッハー弟に、左をマクラーレン・ライコネンに押さえられる形となります。そして第1コーナー手前、完全に行き場を失ったバリチェロとシューマッハー弟が接触、バリチェロはスピンしライコネンと接触、ライコネンはアウトのタイヤバリアへ激突、バリチェロもフロントサスペンションアームを壊してリタイヤしてしまいます。またシューマッハー弟もサイドポンツーンに大穴を開けてしまい、ピットまでたどり着いたところでリタイヤとなります。一方後方では、2次災害でザウバー・フレンツェンとジョーダン・ファーマンが接触、両者リタイヤとなります。
 オープニングラップの混乱により、3周までセフティーカー先導となります。この時点でのオーダーは、ウィリアムズ・モントヤ、ルノー・トゥルーリ、同アロンソ、フェラーリ・シューマッハー兄、ジャガー・ウエーバー、マクラーレン・クルサード、トヨタ・パニス、同ダ・マッタとなります。
 15周目、トゥルーリがピットインし、1回目のピット作業が始まります。16周目にはパニス、17周目ダ・マッタがピット作業を行い、18周目モントヤとシューマッハー兄が相次いでピットに入ります。こうしてピット作業が落ち着いた27周目、オーダーはモントヤ、トゥルーリ、アロンソ、シューマッハー兄、クルサード、ウエーバー、バトン、パニスとなります。
 31周目、アロンソのコースオフに伴いシューマッハー兄が3位に浮上し、2位トゥルーリを追います。
 33周目、モントヤが2回目のピット作業を行い、トップキープで周回に戻ります。38周目、トゥルーリとシューマッハー兄が同時ピットインします。ここではルノーが踏ん張り、トゥルーリ、シューマッハー兄の順で周回に戻ります。42周目、ここまで引っ張ったクルサードがピットイン、アロンソの前で周回に復帰します。この時点で、モントヤ、トゥルーリ、シューマッハー兄、クルサード、アロンソ、パニス、ダ・マッタ、バトンのオーダーになります。
 こうして50周目、モントヤが3回目のピットイン、ここでもトップをキープします。59周目、パラボリカのエスケープゾーンを使って、シューマッハー兄がトゥルーリをパス、60周目、同じ場所で同じように、クルサードもトゥルーリをパスします。
 順位も落ち着きこのままチェッカーと思わせた67周目、シューマッハー兄の左リアタイヤがバーストしてしまいます。こうしてピットインを余儀なくされたシューマッハー兄は、7位まで順位を落としてしまいます。ラスト3周のことです。
 こうして波乱のドイツGPは、モントヤの今期2度目、通算3度目の優勝で幕を閉じます。2位にはクルサード、3位には4年ぶりの表彰台となるトゥルーリが入ります。以下4位アロンソ、5位パニス、6位ダ・マッタ、7位シューマッハー兄、8位BAR・バトン、9位同ビルヌーブ、10位ザウバー・ハイドフェルドの結果となります。


◇感想

 アンチシューマッハーの私にとって、シューマッハーが下位に沈むレースはバンザイなのですが、ブリヂストンが・・・。今期ワーストとなる、7位8位の3ポイントのみってのは、あまりに悲しいです。グッドイヤー相手に、非力なリジェ、アロウズ、エンジンパワーはあるけどそれだけのスチュワートと一緒に戦った97年の栄光は何処に(涙)。
 今回はトヨタがダブル入賞と、日本勢では唯一覇気を見せました。

 2006年でルノーが撤退、その後を日産が継ぐというウワサがあるとか・・・・??


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