Round.1 オーストラリアグランプリ
09.Mar.2004 : アルバートパーク サーキット


◇予選グリッド

 予選では圧倒的な速さを見せたフェラーリ・シューマッハー兄が1位、バリチェロが2位につけます。これで2001年から4年連続、オーストラリアのフロントロー独占という快挙(?)を成し遂げます。
 3位は順当にウィリアムズ・モントヤが付けますが、4位には、なんと同タイムでBAR・バトンが入ります。BARは7位に佐藤が入っており、ウィンターテストでの好調を維持したまま開幕戦を迎えることに成功したようです。
 以下5位ルノー・アロンソ、6位ジャガー・ウエーバー、7位は前述の佐藤、8位ウィリアムズ・シューマッハー弟、9位ルノー・トゥルーリ、10位マクラーレン・ライコネンとなります。

◇決勝

 スタートでは、フェラーリ・シューマッハー兄と同バリチェロ、そしてルノー・アロンソ、同トゥルーリがジャンプアップします。一方出遅れたウィリアムズ・モントヤは、1コーナー手間でアロンソに追いつくもオーバーラン、順位を大きく落としてしまいます。またこちらも好スタートを決めたBAR佐藤でしたが、1コーナー侵入時にトゥルーリとヒット、フロントノーズを痛めてしまいます。
 1周目を終えたオーダーは、シューマッハー兄、バリチェロ、アロンソ、BAR・バトン、トゥルーリ、ウィリアムズ・シューマッハー弟、モントヤ、ジャガー・ウエーバー、佐藤、マクラーレン・クルサードとなります。
 2周目、1コーナーでのオーバーランから順位を落としていたモントヤが、早くも僚友シューマッハー弟をパスし、6位に順位を上げます。その後しばらく平穏に周回が過ぎていきますが、10周目、ザウバー・マッサがマクラーレン・ライコネンをパス、その直後、ライコネンがエンジントラブルからスピンアウトし、そのまま停止。リタイヤ第一号となってしまいます。
 11周目、モントヤのピットインを皮切りに、1回目のピット作業が始まります。続いてバリチェロ、アロンソ、バトン、シューマッハー兄、シューマッハー弟・・・と相次いでトップグループがピットイン。14周目にクルサードがピット作業を終えた時点での順位は、シューマッハー兄、バリチェロ、アロンソ、バトン、シューマッハー弟、トゥルーリ、モントヤ、ウエーバー、クルサード、佐藤となります。
 24周目、アロンソがいち早く2回目のピットインをします。一方モントヤはトゥルーリをパスし、6位に順位を上げます。そのモントヤも26周目にピットへ。28周目シューマッハー弟、29周目バリチェロ、30周目シューマッハー兄と、滞り無く給油とタイヤ交換を済ませます。31周目、地元ドライバーであるウエーバーがピットイン。しかしながら真っ直ぐにガレージに入りリタイヤ。トップ10内をキープしていただけに、トラブルが悔やまれる結果となります。
 38周目、モントヤがバトンを下し5位へ上がります。40周目からは3回目、最後のピットインが始まります。アロンソ、トゥルーリ、バリチェロ、シューマッハー兄、シューマッハー弟、モントヤとピット作業を行います。モントヤが右リアの交換に手間取りタイムロスした以外は、全車順調に周回に戻ります。その後は大きな順位変動はなく、58周を迎えます。優勝はシューマッハー兄。次いでバリチェロが続き、フェラーリが開幕1-2を決めます。3位はアロンソ。エンジンパワーがないと言われつつ、3位は見事です。以下4位シューマッハー弟、5位モントヤ、6位バトン、7位トゥルーリ、8位クルサード、9位佐藤、10位フィジケラの結果となります。

◇感想

 今期、イエローブックのもっとも大きな変更は、1ウィーク1エンジン制。耐久性アップのために、どのくらい性能が犠牲になったかと思えば、蓋を開けてみると、シューマッハー兄はラップレコードを2秒も短縮する圧倒的な速さ。エンジンをいたわって、終盤スロットルをゆるめなければ、あるいは4位以下周回遅れにできたかもと思わせる、パフォーマンスでした。
 開幕3レースでこの状態が続くと、あるいは2002年の悪夢が甦るかもしれません。
 佐藤は1周目が全てでした。ここでトゥルーリに追突していなければ・・・・。レースアクシデントですから仕方がないとはいえ、バトンの好調を見ると、ちょっと惜しい気分。ま、次戦セパンを期待しましょう。


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