Round.2 マレーシアグランプリ
21.Mar.2004 : セパンF1サーキット


◇予選グリッド

 予選トップはフェラーリ・シューマッハー兄。2位は意外なことにジャガー・ウエーバー。自身初のフロントローはもちろん、ジャガーにとっても初のフロントローとなります。3位はフェラーリ・バリチェロ。以下4位ウィリアムズ・モントヤ、5位マクラーレン・ライコネン、6位BAR・バトン、7位ウィリアムズ・シューマッハー弟、8位ルノー・トゥルーリ、9位マクラーレン・クルサード、10位トヨタ・ダ・マッタのオーダーとなります。全戦3位表彰台のルノー・アロンソはスピンによりノータイム、BAR佐藤も同じターン14でスピン、決勝は最後尾からとなります。

◇決勝

 予選最後位のBAR・佐藤とルノー・アロンソはエンジンを乗せ換え、フレッシュエンジンで決勝に臨むこととなりました。
 スタートでは2位ジャガー・ウエーバーがスタートできないトラブル。一気に9位までまで沈んでしまいます。一方好スタートを決めたのはルノー・トゥルーリ。8位から6位まで順位を上げ、1コーナーから2コーナーにかけて、早くもBAR・バトンとラインをクロスさせての抜きつ抜かれつを演じます。こうしてオープニングラップのオーダーは、フェラーリ・シューマッハー兄、バリチェロが1-2、次いでウィリアムズ・モントヤ、マクラーレン・ライコネン、トゥルーリ、バトン、マクラーレン・クルサード、ウィリアムズ・シューマッハー弟、ウエーバー、そして最後位からの見事な追い上げで、ルノー・アロンソが10位となります。
 2周目、ハードタイヤをチョイスしたバリチェロがコースオフ、この間を突いて、モントヤ、ライコネンがバリチェロをパスします。同周回、バトンがトゥルーリをパスし、5位に順位を上げます。一方のBAR・佐藤は、オープニングラップで11位まで順位を上げましたが、2周目単独スピンを喫し18位へ後退、そこから再びの追い上げとなります。
 5周目、右リアタイヤをバーストさせたウエーバーがピットイン。どうやらシューマッハー弟との接触が原因の模様。その後もウエーバーはぱっとせず、24周目にコースオフ、レースを終えることとなります。
 8周目、ザウバー・フィジケラのピットインを皮切りに、ルーチンのピット作業が始まります。9周目シューマッハー兄、クルサード、アロンソ等がピットイン、翌10周目にはライコネン、バリチェロ、トゥルーリ、11周目にはシューマッハー弟、12周目にはモントヤ、バトンがピットに収まります。このバトンのピットアウトの際、僅差でトゥルーリが先行します。その後第1、第2コーナーで、オープニングラップの再現とばかりに抜きつ抜かれつを演じますが、結局バトンは前に出ることができず、トゥルーリは第2スティントを短くする作戦が功を奏します。上位陣のピット作業が完了した13周目のオーダーは、シューマッハー兄、モントヤ、ライコネン、トゥルーリ、バトン、バリチェロのオーダーとなります。
 20周目、ショートストップのトゥルーリが一足早くピットへ向かいます。上位陣の2回目のピットストップは、25周目から本格的となります。まずはライコネンがピットへ入り、翌26周目にシューマッハー兄、モントヤ、バトンと続きます。28周目にはバリチェロが入り、その結果シューマッハー兄、モントヤ、バトン、シューマッハー弟、ライコネン、バリチェロ、トゥルーリ、クルサードのオーダーとなります。その直後の27周目、シューマッハー弟のエンジンがブロー、リタイヤとなります。
 そのごレースは小康状態となります。40周目、上位陣のトップを切って、モントヤが3回目のピットイン。翌40周目にはシューマッハー兄、バトン、ライコネン、トゥルーリとピット作業を行います。しかしそのアウトラップ、ライコネンのエンジンがブロー。開幕戦に続き2戦連続エンジントラブルからリタイヤとなります。
 44周目には、第2スティントを引っ張ったバリチェロがピットイン、こうしてオーダーは、シューマッハー兄、モントヤ、バトン、バリチェロ、トゥルーリ、クルサード、アロンソ、そして2ストップに切り替えた佐藤が8位となります。しかし53周目、佐藤のエンジンからおびただしい白煙があがりコース脇にストップ。こうして8位にはザウバー・マッサが上がりチェッカーを迎えます。
 こうしてシューマッハー兄が開幕2連勝をあげ、2位にモントヤ、そしてバトンが自身初の3位表彰台を獲得します。以下4位バリチェロ、5位トゥルーリ、6位クルサード、7位アロンソ、8位マッサの結果となります。

◇感想

 佐藤、ほぼ8位確実だったのに、最後の最後、ラスト3周時点でエンジンが音を上げてしまいました。う〜ん、残念。半面、バトンはバリチェロとライコネンを下しての3位。3年ぶりの表彰台は、確実な進化を遂げた証明となりました。次は佐藤の番と、期待が高まります。まずはポイントをゲットして欲しいですね。


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