Round.4 サンマリノグランプリ
25.Apr.2004 : アウトードロモ・エンツォ・エ・ディノ・フェラーリ


◇予選グリッド

 ヨーロッパラウンド開幕戦のサンマリノ。ここでポールを獲得したのはBAR・バトン。目下3戦連続ポール・トゥ・ウィンのフェラーリ・シューマッハー兄は、0.25秒差で2位となります。以下3位ウィリアムズ・モントヤ、4位フェラーリ・バリチェロ、5位ウィリアムズ・シューマッハー弟、6位ルノー・アロンソ、7位BAR・佐藤、8位ジャガー・ウエーバー、9位ルノー・トゥルーリ、10位トヨタ・ダ・マッタの予選順位となります。一方、3戦連続リタイヤのマクラーレン・ライコネンは、予選未出走。バーレーンと同様、エンジンを積み換えて、最後尾スタートとなります。

◇決勝

 スタートは、ポールのBAR・バトンがダッシュを決め、ややフェラーリシューマッハー兄が出遅れます。そのため3位のウィリアムズ・モントヤが再三シューマッハー兄に並びかけます。ここでシューマッハー兄は必死のブロックを見せますが、トサではついにモントヤをグラスに押し出す格好となります。ここでモントヤの真後ろに付けていたウィリアムズ・シューマッハー弟も、行き場を失い一瞬スローに。この隙をついて、BAR・佐藤がシューマッハー弟をかわし4位へ浮上します。一方後方では、マクラーレン・クルサードとルノー・アロンソが接触、フロントウイングを失ったクルサードは、タンブレロを直進、コースには復帰できますが、最下位まで順位を落とすこととなります。
 オープニングは、バトン、シューマッハー兄、モントヤ、佐藤、シューマッハー弟、フェラーリ・バリチェロ、ルノー・トゥルーリ、ジャガー・ウェーバー、アロンソ、トヨタ・ダ・マッタのオーダーとなります。
 レースは逃げるバトンをシューマッハー兄が追う展開となり、3位モントヤはやや置いて行かれる格好となります。そして4位以下は佐藤を先頭としてシューマッハー弟、バリチェロ、トゥルーリが数珠繋ぎとなります。
 8周目、モントヤが上位陣ではトップでピットインします。続いてウェーバーも続きます。翌9周目にはバトンとシューマッハー弟、10周目には佐藤、バリチェロが同時ピットイン。この結果、前周にピット作業を終えていたシューマッハー弟、バリチェロ、佐藤と、オーダーが入れ替わります。11周目、シューマッハー兄がピットイン、バトンよりも2周引っ張った甲斐があり、バトンの約2秒前でコースに復帰します。同周アロンソもピット作業を行い、翌12周目にトゥルーリのピット作業で上位陣のピットインは完了します。この時点でのオーダーは、シューマッハー兄、バトン、モントヤ、トゥルーリ、シューマッハー弟、バリチェロ、アロンソ、佐藤となります。
 その後、シューマッハー兄が驚異的なペースで逃げ、2位バトンとの差が12秒を越えた25周目、モントヤが2回目のピットイン、26周目バトン、27周目シューマッハー兄とピット作業が続きます。28周目、シューマッハー弟とバリチェロが同時ピットイン、作業自体はバリチェロの方が先に終わりますが、ピットの位置の関係で、シューマッハー弟が僅差で前に出、順位をキープします。30周目アロンソ、31周目トゥルーリとピット作業を行います。トゥルーリはシューマッハー弟の前でコースに復帰しますが、タイヤが暖まる前にシューマッハー弟にアタックされ、タンブレロで先行を許してしまいます。
 2回目のピット後の順位は、シューマッハー兄、バトン、モントヤ、シューマッハー弟、トゥルーリ、バリチェロ、アロンソ、佐藤となります。この後やや単調なレース展開となり、3回目のピットストップを迎えます。
 42周目佐藤、43周目モントヤ、バリチェロ、44周目バトン、シューマッハー弟、45周目シューマッハー兄、トゥルーリ、48周目アロンソとピット作業を行い、作業後のオーダーはシューマッハー兄、バトン、モントヤ、シューマッハー弟、アロンソ、トゥルーリ、バリチェロ、佐藤となります。
 50周目、トサでアロンソがシューマッハー弟のインを突きます。ここでシューマッハー弟はドアを閉める形でアロンソをブロック、アロンソの前輪とシューマッハー弟の後輪が接触し、シューマッハー弟はスピン。この結果シューマッハー弟は7位までドロップしてしまいます。そして56周目、佐藤のエンジンがブロー、8位入賞をフイにしてしまいます。
 レース終盤、5位トゥルーリと6位バリチェロの、そして3位モントヤと4位アロンソのタイム差が1秒を切るところまで近づきます。しかしオーバーテイクには至らず、結局1位シューマッハー兄、2位バトン、3位モントヤ、4位アロンソ、5位トゥルーリ、6位バリチェロ、7位シューマッハー弟、8位ライコネン、9位ザウバー・フィジケラ、10位同マッサのオーダーでチェッカーを迎えます。


◇感想

 シューマッハー兄が無傷の4連勝。ポールが取れなくても強い。バトンは自身最高位の2位表彰台。とうとう実力でウィリアムズやルノーをうち負かすレベルまで達しました。これで佐藤もポイントを取ってくれたら・・・。どうも佐藤は、ギアセレクトトラブルがあった模様。そのためエンジンがオーバーレブとなり、最後まで保たなかったとか。もったいない。
 ライコネンはようやく1ポイント。それも佐藤のリタイヤという棚ボタ。これじゃ昨年のBARと入れ替わった状態。このマクラーレンの体たらくに、メルセデスのF1撤退のウワサもちらほら出始めているとか。しゃきっとせい!!

 ブリヂストンがF1通算82勝を上げ、ダンロップと並びF1勝利数2位に上がりました。おめでとうございます!


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