Round.5 スペイングランプリ
09.May.2004 : サーキット・デ・カタルニア


◇予選グリッド

 BAR・佐藤、予選3位!
 フリー走行の4回目、日本人初となるセッショントップタイムをマークした佐藤は、予選でも日本人最高位を更新。12年ぶりとなる日本人の表彰台へ向けて、本戦への期待が高まります。
 予選順位は、1位フェラーリ・シューマッハー兄、2位ウィリアムズ・モントヤ、3位佐藤と続き、以下、4位ルノー・トゥルーリ、5位フェラーリ・バリチェロ、6位ウィリアムズ・シューマッハー弟、7位トヨタ・パニス、8位ルノー・アロンソ、9位ジャガー・ウエーバー、10位マクラーレン・クルサードとなります。

◇決勝

 フォーメーションラップが開始されてから、こともあろうにメインストレート上を侵入者が走り回るトラブル。マーシャルに取り押さえられた直後、最終コーナーに先頭者が見えてくる間一髪のタイミングで事なきを得ます。
 スタートはルノー・トゥルーリが素晴らしいダッシュを見せ、1コーナーをトップで駆け抜けます。次いでフェラーリ・シューマッハー兄、BAR・佐藤、ウィリアムズ・モントヤ、フェラーリ・バリチェロ、ルノー・アロンソ、トヨタ・パニス、マクラーレン・クルサードと続きます。
 レースは逃げるトゥルーリをシューマッハー兄が追う展開となり、やや離れて佐藤、モントヤが続き、後続をバリチェロが抑える展開となります。8周目、全車のトップを切って、アロンソがピットイン、続く9周目、トゥルーリ、モントヤがピットインします。翌10周目、シューマッハー兄がピットイン、続いてウィリアムズ・シューマッハー弟、BAR・バトンがピット作業を行います。11周目、3ストップ作戦を採用したチームの中で最後に、佐藤がピットインします。この結果、未だピット作業を行っていないバリチェロがトップ、次いでシューマッハー兄、トゥルーリ、ザウバー・フィジケラ、佐藤、アロンソ、ザウバー・マッサ、モントヤのオーダーとなります。そのトップのバリチェロは、17周までピットを延ばし、トゥルーリの後ろで周回に戻ります。
 23周目、3ストップ勢の2回目のピットストップが始まります。まずはトゥルーリがピット作業を行い、25周目にはシューマッハー兄、アロンソ、シューマッハー弟、26周目には佐藤、モントヤがピット作業を行います。この時点での順位は、シューマッハー兄、バリチェロ、トゥルーリ、アロンソ、佐藤、フィジケラ、モントヤ、シューマッハー弟となります。この後、レースは(いつも通り)淡々と進み、最後のピット作業の時期を迎えます。40周目、先陣を切ったのは、2ストップのフィジケラ。41周目にトゥルーリ、42周目にアロンソ、43周目にバリチェロとモントヤ、44周目にはバトン、45周目にはシューマッハー兄、佐藤、シューマッハー弟がピット作業を行います。47周目、4周前にピット作業を終えたはずのモントヤが、再度ピットイン。ブレーキトラブルでリタイヤとなります。
 最後のピット作業を終えての順位は、シューマッハー兄、バリチェロ、トゥルーリ、アロンソ、佐藤、シューマッハー弟、フィジケラ、バトンとなります。終盤アロンソと佐藤のタイム差が、一時3秒を切るところまで接近します。しかし途中バックマーカーのジャガー・ウエーバーを挟んだために、10秒以上に差が広がり、この時点で順位は決しました。
 こうしてシューマッハー兄が、92年にマンセルが記録した、開幕5連勝の記録に並び、レースは幕を閉じます。


◇感想

 フェラーリ、強いですね。シューマッハー3ストップ、バリチェロ2ストップと作戦を分けても、1-2でフィニッシュ。そして給油の度に順位を上げたルノー、特にアロンソの追い上げは見事でした。半面佐藤は給油後のアウトラップが遅く、ずるずる順位を下げての5位。ちょっと残念な結果ではありますが、日本人が入賞して残念と言う気持ちは、私がF1を見始めてからはじめてのこと。とっても嬉しいことなのであります。

 ブリヂストンがF1通算83勝を上げ、ダンロップとを抜いてF1勝利数歴代2位に上がりました。おめでとうございます!
 グッドイヤーは、まだまだ遙か先ですが、F1参戦僅か7年にしての快挙なんですよね。


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