Round.4 サンマリノグランプリ
24.Apr.2005 : アウトードロモ・エンツォ・エ・ディノ・フェラーリ


◇予選グリッド

 予選ポールは、マクラーレン・ライコネン。2位はルノー・アロンソ。3戦連続ポールはなりませんでしたが、これでルノー勢は開幕4戦連続フロントロー獲得。やはり速さと安定感が際立っています。3位は”ようやく”といった感じのBAR・バトンが入ります。BARはインターバルのテストが功を奏し、佐藤も6位に入る健闘を見せています。以下4位ウィリアムズ・ウエーバー、5位トヨタ・トゥルーリ、7位マクラーレン・ブルツ(モントヤの代走)、8位ザウバー・マッサ、9位ウィリアムズ・ハイドフェルド、10位フェラーリ・バリチェロとなります。
 フェラーリ・シューマッハー兄は暫定3位から予選に望みましたが、リバッツァで痛恨のコースオフを喫し、14位からのスタートとなります。


◇決勝

 スタートでは、トヨタ・トゥルーリとBAR・佐藤、そしてザウバー・ビルヌーブがポジションを上げます。しかし佐藤は、バックストレートでウィリアムズ・ウエーバーに抜き返されてしまいます。オープニングラップは、マクラーレン・ライコネン、ルノー・アロンソ、BAR・バトン、トゥルーリ、ウエーバー、佐藤、マクラーレン・ブルツ、ビルヌーブ、フェラーリ・バリチェロ、ウィリアムズ・ハイドフェルドのオーダーとなります。
 レース開始から、ライコネンは快調に飛ばし、アロンソとの差を3周目には2.7秒、5周目には3.1秒と、確実に離して行きます。その5周目、タンブレロでルノー・フィジケラがコースオフ、ウォールにヒットしてリタイヤしてしまいます。そして8周目、それまで快調にトップを周回していたライコネンが突如スローダウン、ピットにたどり着くもギアボックスのトラブルでリタイヤとなります。
 これで楽になったのがアロンソ。毎周2位バトンとの差を、0.5〜0.7秒ずつ広げていきます。一方3位以下は、トゥルーリを先頭に、ウエーバー、佐藤、ブルツ、ビルヌーブ、バリチェロが、それぞれ1秒以内の間隔で連なる状況となります。この状況が動いたのは17周目、バリチェロがまずピットインします。しかしバリチェロは、翌周に再度ピットイン、電気系のトラブルでレースを終えます。そして21周目タンブレロで佐藤がウエーバーをかわして4位へ。直後の22周目、トゥルーリとウエーバーがピットに入り、この3位争いは小休止となります。
 27周目、フェラーリ・シューマッハー兄が、上位陣で最後のピット作業を終え周回に復帰します。この時点でのオーダーは、アロンソ、バトン、シューマッハー兄、ブルツ、佐藤、トゥルーリ、ビルヌーブ。14位スタートのシューマッハー兄が、なんと3位にまで浮上することとなります。
 ここからはシューマッハー兄の一人舞台。一人1分22秒台のラップを連発し、41周目にはとうとうバトンを捉えます。そして46周目、バリエンテ・アルタでパス。2位に上がります。
 各車2回目のピット作業を終えた49周目、トップのアロンソとシューマッハー兄の差は3秒あまりに縮まります。そして51周から最終周まで、テール・トゥ・ノーズの激戦が続きます。53周目、ピラテラ、アクアミネラーリ、バリエンテ・アルタ・・・とシューマッハー兄が仕掛けますが、そのつどアロンソがブロックします。59周目、トサからピラテラにかけて、再度シューマッハー兄が並びかけますが、ここでもアロンソが踏ん張り、62周目、ファイナルラップを迎えます。
 最終コーナー、バリエンテ・バッサを駆け抜け、トップチェッカーを切ったのはアロンソ。2位シューマッハー兄との差は、わずか0.2秒あまり。文字通り大激戦を制しました。3位はバトン。BARに今季初表彰台をもたらします。以下4位ブルツ、5位佐藤、6位ビルヌーブ、7位トゥルーリ、8位トヨタ・シューマッハー弟、9位ハイドフェルド、10位ウエーバーの結果となります。

 シューマッハー弟は、ピット時に危険行為があったとして+25秒のタイム加算ペナルティーを受け、11位となりました。


◇感想

 これぞF1、これぞモータースポーツ!!
 そんなラスト10周の激闘でした。
 確かにオーバーテイクできなかったので面白くない、そう言う方も多いでしょう。しかし、0.3秒差の息詰まるバトル、ブロックしてもドアを閉めるまではしない、ましては接触など言わずもがな。そんなプロの戦いに大満足なレースでした。
 アロンソがハットトリックを達成し、チャンピオンシップでは1歩リード。しかし最大の敵はやはりシューマッハー兄。この先どのような戦いが続くのか、大いに注目していきましょう。
 ほんとはフィジケラにもがんばってもらいたいのですが・・・(涙)


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