Round.8 カナダグランプリ
12.Jun.2005 :ジル・ビルヌーブ・サーキット
◇予選グリッド
予選トップはBAR・バトン、そして2位はフェラーリ・シューマッハー兄。ともに今期初のフロントローとなります。3位、4位はルノー勢、アロンソ、フィジケラが付け、5位にはマクラーレン・モントヤが入ります。以下6位BAR・佐藤、7位マクラーレン・ライコネン、8位ザウバー・ビルヌーブ、9位トヨタ・トゥルーリ、10位同・シューマッハー弟となります。
なお予選タイムなしのフェラーリ・バリチェロは、ピットスタートとなります。
◇決勝
スタートではBAR・バトン、フェラーリ・シューマッハー兄がやや遅れ、対照的にルノー・フィジケラ、アロンソが好スタートを決めます。こうしてフィジケラ、アロンソ、バトン、マクラーレン・モントヤ、同ライコネン、シューマッハー兄、トヨタ・トゥルーリ、BAR・佐藤、ザウバー・マッサ、ウィリアムズ・ハイドフェルドのオーダーでコントロールラインに戻ってきます。
レース序盤はルノー勢が逃げ、やや遅れてバトン、モントヤが続く状況となります。そして12周目、早くもシューマッハー兄が給油を行います。また15周目にはバトン、16周目には佐藤も給油を行い、この3者は3ピット作戦でレースを組み立てる模様となります。
その佐藤でしたが、22周目に再びピットイン、ガレージに戻されてしまいます。その後佐藤はギアボックスを交換し、46周目に周回に戻ります。これは続くアメリカGPの予選出走順を1番でも上げるためでしたが、65周目のオールドヘッドヘアピンでに左リアのブレーキがオーバーヒート、車はスピンしつつヘアピンを直進、路外で停止した後ブレーキから炎上と、散々な結末となります。
25周目、トップのフィジケラとモントヤが、相次いでピットインします。しかしモントヤは、ピット出口でオーバースピードから体勢を崩し、前周にピット作業を終えていたアロンソに、わずかな差で先行されてしまいます。こうして1回目のピット作業直後のオーダーは、フィジケラ、アロンソ、モントヤ、ライコネン、バトン、シューマッハー兄、ウィリアムズ・ウエーバー、トゥルーリ、フェラーリ・バリチェロとなります。
しかし荒れるカナダはここからでした。33周目、トップを走っていたフィジケラがスロー、油圧低下によりガレージまでたどり着いたところでリタイヤします。そして38周目、代わってトップに立っていたアロンソが、ウォールにリアタイヤをヒットさせ、サスペンションを痛めリタイヤ。さらに47周目、今度はバトンが最終コーナーで膨らみウォールにヒット、コース上で停止します。この事故の処理のためにセフティーカーが入ります。この間にライコネン、バリチェロ等、続々とピットに戻ってきますが、トップのモントヤがピットに入りそびれます。そして1周遅れのピット作業の後、ピット出口の信号が赤であったにもかかわらずコースイン、結局この違反のためレース失格となってしまいます。
51周目、レースが再開されます。この時点でのオーダーは、ライコネン、モントヤ(翌周失格))、シューマッハー兄、トゥルーリ、バリチェロ、ウエーバー、マッサ、トヨタ・シューマッハー弟、レッドブル・クルサード、同クリエンとなります。直後の52周目、ウエーバーがピットイン、マッサとの順位が入れ替わります。
レース終盤の62周目、トゥルーリがブレーキングに入った瞬間、右フロントのブレーキディスクが破断、カーボンの黒煙を激しく噴出しなからエスケープゾーンへ抜けていきます。これを最後のトラブルとして、カナダGPは終幕を迎え、ライコネンが今期3勝目を上げ、それにシューマッハー兄、バリチェロが続きました。以下4位マッサ、5位ウエーバー、6位シューマッハー弟、7位クルサード、8位クリエン、9位ザウバー・ビルヌーブ、10位ジョーダン・モンテイロ、11位ミナルディー・アルバースの結果となります。完走11台、まさにサバイバルレースでした。
◇感想
フィジケラ・・・・・どうしてこんなに勝てないの(涙)。オーストラリアを見る限り、今年はもっと勝てると思ったのですが、勝てそうなときに限ってマシントラブル・・・・。ベネトン時代の不幸が頭をよぎります。
一方でライコネンが3勝目を上げ、対するアロンソは0ポイント。選手権の方も面白くなりそうです。