Round.8 フランスグランプリ
01.Jul.2007 : サーキット・デ・ヌーベル・マニ・クール
◇予選グリッド
予選ポールは、フェラーリ・マッサ。第4戦スペインGP以来のポールとなります。2位はマクラーレン・ハミルトン。3戦連続ポールとは行きませんでしたが、4戦連続フロントローと、安定感が光ります。3位はフェラーリ・ライコネン、4位はカナダのクラッシュから無事復帰した、BMWザウバー・クビカとなります。以下5位ルノー・フィジケラ、6位同・コバライネン、7位BMWザウバー・ハイドフェルド、8位トヨタ・トゥルーリ、9位ウィリアムズ・ロズベルグとなります。なおマクラーレン・アロンソは、予選第3ピリオドでマシントラブルが発生、周回することができず10位に沈みます。またスーパーアグリ・佐藤は予選19位でした。しかし前戦アメリカGPでの黄旗違反のペナルティーにより、最後尾スタートとなります。
◇決勝
フォーメーションラップにて、スパイカー・スティールがスタートできないトラブルが発生、スティールはスペアカーに乗り換えて、ピットスタートとなります。
スタートでは、フェラーリ・マッサ、と同ライコネンが先行し、マクラーレン・ハミルトンがやや遅れます。一方中団以下は大きく荒れて、1コーナーではトロロッソ・リウッツィとスーパーアグリ・デビッドソンが接触、デビッドソンはサイドポンツーンに大穴が穿かれ、ピットにたどり着いたところでリタイヤとなります。またアデレードヘアピンでは、ルノー・コバライネンにトヨタ・トゥルーリが追突、両者ピットに戻り、コバライネンは1周遅れでレースに復帰したものの、トゥルーリはリタイヤとなります。
オープニングラップ、トップはマッサ、以下ライコネン、ハミルトン、BMWザウバー・クビカ、ルノー・フィジケラ、BMWザウバー・ハイドフェルド、ウィリアムズ・ロズベルグ、マクラーレン・アロンソ、ホンダ・バトン、同バリチェロとなります。
2周目、アロンソがロズベルグをかわし、7位に順位を上げます。その後ハイドフェルドの背後に迫ります。5周目、ターン15でアロンソがハイドフェルドをかわしますが、続くコーナーでハイドフェルドがクロスラインで抜き返し、順位はもとに戻ります。このようにアロンソはハイドフェルドを攻略することができず、1回目の給油までテール・トゥ・ノーズ状態が続きます。
16周目、ハミルトンとアロンソが、時差を利用しての同一周回ピットインを行います。18周目にはマッサとフィジケラ、20周目にはロズベルグ、22周目にはライコネンとハイドフェルドが給油を行います。これと前後して、フィジケラとアロンソの差が縮まり、アデレードの飛び込みでオーバーテイクをを試みること数回、その都度フィジケラがベテランの味を見せブロックしていましたが、ついに23周目、アデレードでアロンソがフィジケラの前に出ます。こうして1回目の給油後のオーダーは、マッサ、ライコネン、ハミルトン、クビカ、バトン、ハイドフェルド、アロンソ、フィジケラとなります。
29周目、スパイカー・アルバースがピットインしますが、なんと給油リグを付けたままスタートしてしまいます。アルバースは、根本から引きちぎった給油ホースをぶら下げ、1コーナーでリタイヤとなります。
このころ、ハイドフェルドとアロンソの差が縮まり、再びテール・トゥ・ノーズ状態となります。31周目のアデレードで、アロンソがハイドフェルドにしかけるも、ここはオーバースピードで大回りしてしまい、抜くには至りません。32周目でも同じ場所で仕掛けますが、全周と同じ結果となります。しかしここはチャンピオン、続くターン12イモラシケインの飛び込みでインを奪うと、サイド・バイ・サイドでコーナーを抜け、立ち上がりでハイドフェルドをパスしていきます。こうして順位を上げたアロンソでしたが、38周目には2回目の給油のためピットへ向かいます。
一方トップのマッサは、バックマーカーの処理に手こずり、2位ライコネンとの差がみるみる縮まってしまいます。こうして迎えた43周目、マッサが2回目のピットストップを行います。ここから3周にわたり、ライコネンがスーパーランを見せ、46周目のピットストップ終了後、マッサの前に立つことに成功します。
50周目、4位走行中のフィジケラと、5位走行中のバトンが相次いでピットインを行い、51周目には3位走行中のハミルトンが、3回目のピットストップを行います。この結果、ライコネン、マッサ、ハミルトン、クビカ、ハイドフェルド、フィジケラ、アロンソ、バトン、ロズベルグ、トヨタ・シューマッハーのオーダーとなります。
レース終盤の60周目あたりから、フィジケラとアロンソの差が1秒〜2秒に縮まり、レース中盤の再現となります。しかし30周以上履き続け、摩耗したソフトタイヤで抜けるほどフィジケラは甘くなく、結局順位をキープしたままチェッカーとなります。
こうしてライコネンが開幕戦以来の優勝を果たし、マッサと1-2を決めます。3位にはハミルトンが入り、これでデビューから8戦連続表彰台となります。以下4位クビカ、5位ハイドフェルド、6位フィジケラ、7位アロンソ、8位バトン、9位ロズベルグ、10位シューマッハーの結果となります。なおスーパーアグリ・佐藤は16位でレースを終えました。
◇感想
タイトル争いがマクラーレンの二人に絞られたと思った矢先、ヨーロッパラウンドではフェラーリが復活の1-2を果たしました。連続表彰台で地道にポイントを重ねているハミルトンに対し、マッサとライコネンの反撃が始まったという感じでしょうか。
一方アロンソは、予選での不運がたたり僅か2ポイント。今後のタイトル争いおいて失速しないためには、次戦イギリスでは優勝、最悪でもハミルトンを抑えた2位が必要でしょう。
最後に、ホンダが待望の1ポイント獲得。長かった。けどまだグランプリは中盤。ここから得点アップを期待しています。まあ少なくとも、スーパーアグリは抜いてくれ(笑)