Round.4 スペイングランプリ
27.Apr.2008 : サーキット・デ・カタルニア


◇予選グリッド

 予選トップは、今期初のポールを獲得したフェラーリ・ライコネン。2位はルノー・アロンソ。地元の大歓声に応えます。以下3位フェラーリ・マッサ、4位BMWザウバー・クビカ、5位マクラーレン・ハミルトン、6位同コバライネン、7位レッドブル・ウェーバー、8位トヨタ・トゥルーリ、9位BMWザウバー・ハイドフェルド、10位ルノー・ピケとなります
 なおウィリアムズ・中嶋は自己最高の12位から、スーパーアグリ・佐藤は、前戦に続き最後尾からのスタートとなります。


◇決勝

 スタートでは、フェラーリ・マッサがルノー・アロンソをかわし、またマクラーレン・ハミルトンがBMWザウバー・ハイドフェルドをかわし、フェラーリ・ライコネン、マッサ、アロンソ、ハミルトン、ハイドフェルド、マクラーレン・コバライネンの順で1コーナーを駆け抜けていきます。しかし後方ではフォースインディア・スティールとトロロッソ・ベッテルが接触し、共にコースオフ。この2台の処理のため、早くもセフティーカーが入ります。
 セフティーカーが退いたのは3周目。この時点での順位は、ライコネン、マッサ、アロンソ、ハミルトン、クビカ、コバライネン、ハイドフェルド、レッドブル・ウェーバー、トヨタ・トゥルーリ、ルノー・ピケとなります。
 16周目、アロンソが1回目のピット作業を行います。続いて19周目マッサ、20周目ライコネン、21周目ハミルトンとクビカがピット作業を行います。しかしこの直後、目を疑う大クラッシュが発生します。ターン9、バックストレートの入り口でコバライネンのタイヤがバースト、マシンはほとんど減速することなくグラベルを突っ切り、タイヤバリアにほぼ垂直に突き刺さります。モノコックが完全にタイヤバリアに埋没し、リアウイングがかろうじて見えているだけという状況に、コバライネンの安否が気遣われましたが、病院での精密検査の結果、心身ともに異常なしと診断されました。
 このコバライネンのクラッシュのため、28周までセフティーカーが入ります。この時点での順位は、ライコネン、マッサ、ハミルトン、クビカ、ハイドフェルド、アロンソ、ウェーバー、トゥルーリ、ウィリアムズ・ロズベルグ、同中嶋となります。33周目、ハイドフェルドが10秒ストップのペナルティーを受けます。これはセフティーカー導入直後のピットレーン封鎖中に給油したため。これでハイドフェルドは入賞圏内から脱落してしまいます。翌34周目、アロンソのエンジンがブロー。コース脇に車を止めてリタイヤとなります。また41周目にはロズベルグもエンジンブローのためリタイヤし、コース上には13台のマシンを残すのみとなります。
 レース終盤の53周目、レッドブル・クルサードとトヨタ・グロックが接触、クルサードはリアタイヤのパンクにより、グロックはフロントウイングの交換のため、それぞれピットインを強要され、ポイント圏内から脱落してしまいます。
 こうして66周のレースは、ライコネン−マッサによるフェラーリの連続1-2フィニッシュで幕を閉じます。以下3位ハミルトン、4位クビカ、5位ウェーバー、6位ホンダ・バトン、7位中嶋、8位トゥルーリ、9位ハイドフェルド、10位フォースインディア・フィジケラとなります。なおスーパアグリ・佐藤は13位の結果でした。


◇感想

 まずはコバライネン。大きな怪我もなく一安心でした。首と肘に若干の痛みが残るものの、次戦トルコGPへの参加は問題ないようです。
 さてレース結果に目をむけると、フェラーリの圧勝でしたね。ベストラップも、フェラーリの2台だけ1分21秒台に乗せる異次元の速さ。ハミルトンがかろうじて3位に入りましたが、4位クビカとの差は僅かというものでした。ヨーロッパラウンドに入り、フェラーリが半歩抜けだし、次いでマクラーレン、僅差でBMWザウバーが続くという図式になってきたように思えます。
 一方トップ3以降の集団は大混戦。ウィリアムズ、トヨタ、レッドブルがほぼ並び、鼻差でルノー、ホンダというところでしょうか。中団争いから目が離せない状態が続きそうです。



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