Round.11 ハンガリーグランプリ
03.Aug.2008 : ハンガロリンク
周回数 : 70周


◇予選グリッド

 予選ポールは、マクラーレン・ハミルトン。2位には同僚コバライネンが入り、マクラーレンの今期初となる、フロントロー独占となります。3位にはフェラーリ・マッサ、4位はBMWザウバー・クビカが入ります。そして5位には、Q2で2位と気を吐いたトヨタ・グロックが入ります。以下6位フェラーリ・ライコネン、7位ルノー・アロンソ、8位レッドブル・ウェーバー、9位トヨタ・トゥルーリ、10位ルノー・ピケとなります。
 なおホンダは、バトンの12位が最高、ウィリアムズ・中嶋は17位でした。ただし走路妨害により、トロロッソ・ブルデーが5グリッド降格19番スタートとなったため、中嶋は16番スタートとなります。


◇決勝

 スタートでは、フェラーリ・マッサが目が覚めるようなダッシュを決め、そのままマクラーレン・コバライネンをパスします。そして一度インに振りコバライネンを牽制した後、次はアウトにマシンを振り、マクラーレン・ハミルトンに仕掛けます。アウトから1コーナーに飛び込んだマッサは、ハミルトンより僅かに先行し1コーナーを立ち上がり、2コーナーで完全にハミルトンの前に出ることに成功します。こうしてマッサ、ハミルトン、コバライネン、トヨタ・グロック、BMWザウバー・クビカ、ルノー・アロンソ、フェラーリ・ライコネン、レッドブル・ウェーバー、トヨタ・トゥルーリの、ルノー・ピケの順で、コントロールラインに戻ってきます。
 抜きどころの少ないハンガロリンク、序盤はマッサが逃げ、それをハミルトンが追う展開で流れていきます。レースが動いたのは18周目、トップのマッサがピットインし、19周目にハミルトン、20周目にグロックとピットに入ります。ここでグロックに、給油リグが入らないトラブルが発生。リグ交換により、5秒ほどのタイムロスとなってしまいます。
 1回目のピット作業では、クビカとウェーバー、トゥルーリが順位を落とし、給油作業が落ち着いた30周目には、マッサ、ハミルトン、コバライネン、グロック、アロンソ、ライコネン、ピケ、トゥルーリ、クビカ、ウェーバーのオーダーとなります。
 次にレースが動いたのは41周目、なんとハミルトンの左フロントタイヤがパンク、この結果ハミルトンは11位まで順位を落とすこととなります。ハミルトンのトラブルと前後して、2回目のピット作業が始まり、上位陣では44周目にマッサ、47周目にグロック、48周目にコバライネンと、ピット作業を行います。2回目のピット作業が落ち着いた55周目、オーダーは、マッサ、コバライネン、グロック、ライコネン、アロンソ、ハミルトン、ピケ、トゥルーリ、クビカ、ウェーバーとなります。
 2回目のピット以降、マッサが2位以下に30秒以上のマージンを築き上げ、ほぼ優勝が確定。そのため、注目は3位争いとなります。予選から不調だったライコネンが、ここに来ていきなりペースが上がり、ファステストを連発しながら、3位グロックを追いかけます。毎周0.5〜1秒ものハイペースでマージンを削るライコネン、65周目にはグロックとの差は1秒を切るところまで迫ります。しかしグロックも粘り、ライコネンにつけいる隙を与えません。そうこうしているうちに、再びレースが動きます。残り3周となった67周目、ホームストレートで、なんとトップを快走するマッサのエンジンがブローアップしたのです。こうしてコバライネンが劇的な初優勝を遂げ、2位グロック、3位ライコネンの表彰台となりました。以下4位アロンソ、5位ハミルトン、6位ピケ、7位トゥルーリ、8位クビカ、9位ウェーバー、10位BMWザウバー・ハイドフェルドとなりました。


◇感想

 10ポイントが0ポイントに。マッサが痛すぎるエンジンブローでした。3ポイント差でトップとなるところ、逆にハミルトンとの差は8ポイントに開き、マッサ自身は3位に後退。流れ的にもハミルトンが有利になってきたと言えそうです。もっとも、ハミルトンとライコネンの差は5ポイントですから、まだまだ判らないのですが・・・。
 次回ヨーロッパGPはスペイン・バレンシア。初開催の、しかも公道レースです。低速コーナーと高速コーナーが入り組んだロケーションは、ある意味カナダ的で、マシン的にはマクラーレン有利、かな?



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