Round.7 トルコグランプリ
07.Jun.2009 : イスタンブール・パーク・サーキット
周回数 : 58周
◇予選グリッド
予選トップはレッドブル・ベッテル。第三戦中国GP以来となる、今シーズン2度目のポールを獲得しまします。2位はブラウンGP・バトン、3位は同バリチェロ、4位はレッドブル・ウェバーとなり、ブラウンGPvsレッドブル、コストラクターズ2強によるフロント/セカンドロー独占となります。
以下、5位トヨタ・トゥルーリ、6位フェラーリ・ライコネン、7位同マッサ、8位ルノー・アロンソ、9位ウィリアムズ・ロズベルグ、10位BMWザウバー・クビカとなります。
なおウィリアムズ・中嶋は12位でした。
◇決勝
スタートでは、ブラウンGP・バリチェロが大きく出遅れ、一気にトップ10外へ転落。こうして1コーナーは、レッドブル・ベッテル、ブラウンGP・バトン、トヨタ・トゥルーリ、レッドブル・ウェバー、フェラーリ・マッサ、ウィリアムズ・ロズベルグ、フェラーリ・ライコネン、ルノー・アロンソの順でクリアしていくこととなります。
スタートではトップを守ったベッテルでしたが、ターン9で挙動を乱しコースオフ、この間にバトンがトップを奪います。こうしてオープニングは、バトン、ベッテル、ウェバー、トゥルーリ、ロズベルグ、マッサ、アロンソ、ライコネン、BMWザウバー・クビカ、ウィリアムズ・中嶋のオーダーとなります。なおスタートに失敗したバリチェロは、12位まで順位を落とします。このバリチェロ、今回はいいところが全くなく、8周目にはターン12でマクラーレン・コバライネンと接触、17位にドロップした上、13周目にはフォースインディア・スーティルと接触し、フロントウイング翼端板を破損、ピットインの間に最下位までドロップ。最後はギアボックスのトラブルで、今季初のリタイヤとなります。BR> 一方、トップに立ったバトンは順調に飛ばし、5周目にはベッテルとの差を2.2秒に、10周目には4.6秒、15周目には5.5秒と、着実に引き離し始めます。
この時点でアロンソがピットイン、1回目のピット作業が始まります。16周目ベッテル、18周目バトン、19周目ウェーバーとピットインし、20周目のオーダーは、バトン、ベッテル、クビカ、ウェバー、ウィリアムズ・中嶋、ロズベルグ、トゥルーリ、トヨタ・グロック、マッサとなります。
1回目のピット作業を終えてバトンとベッテルの差は2.4秒ありましたが、ここからベッテルが猛チャージ、わずか数周でこの差を1秒以内まで縮めます。しかしバトンも踏ん張り、ラップタイムで1秒近い差があるベッテルを抑え続けます。こうして29周目、ベッテルが2回目のピット作業に向かい、勝負はバトンに軍配が上がります。
この後レースは単調に進み、40周目に上位陣の2回目のピット作業が始まり、44周目にバトンとウェバーがピット作業を行います。しかしここでは順位変動はなく、バトン、ベッテル、ウェバーの順で周回に戻ります。49周目、ベッテルが3回目のピット作業を行い、この結果ウェーバーが2位に繰り上がります。
こうしてバトンが盤石の態勢でレースを進め、今季早くも6勝目を挙げました。2位はウェバー、3位はベッテルが入り、新2強が表彰台を独占する結果となりました。以下4位トゥルーリ、5位ロズベルグ、6位マッサ、7位クビカ、8位グロック、9位ライコネン、10位アロンソとなりました。
なお中嶋は、レース終盤まで5位を走行していましたが、2回目のピットストップで左フロントタイヤの装着に手間取り13位までドロップしたのが響き、12位完走で今季初入賞を逃しています。
◇感想
いやー、もう止まらんわね、バトン。
シューミー以来の年間2桁勝利とかしちゃうんじゃないからしら。
そんな独走態勢に、バーニー御大も苦言を呈しているようで、また政治的な横槍があるかもしれません。とはいってもバトンは、シューミーやハミルトンと違って、ドライブはクリーンだからね、ドライバー個人に対するペナルティーはなさそうか。
それよりもだ、バジェットキャップ(開発費制限)制に対する、FAI(というかモズレー会長)とFOTAの対立が問題だわ。
なおエントリーでは、既存10チームに加え、USGPE(チームUS F1)、カンポス、マノーの計13チームが決定となり、ローラ、マーチ、ブラバム、ロータス、プロドライブは落選となった模様です。しかし先のバジェットキャップ導入にあたり、既存チームのうちウィリアムズとフォース・インディアを除く8チームは暫定でのエントリー提出となっており、来季のグリッドは、まだまだ不透明のままです・・・。