Round.8 イギリスグランプリ
21.Jun.2009 : シルバーストン・サーキット
周回数 : 60周


◇予選グリッド

 予選トップはレッドブル・ベッテル。前戦トルコに続き2連続、今シーズン3度目のポールを獲得しまします。2位はブラウンGP・バリチェロ、3位はレッドブル・ウェバー、4位はトヨタ・トゥルーリとなります。5位はウィリアムズ・中嶋。今季初めてのシオングルグリッド獲得で、自信最高位からのスタートとなります。一方6位はブラウンGP・バトン。セッティングに苦しみ、母国グランプリでまさかのサード・ロー、今季ワーストグリッドからのスタートとなります。以下7位ウィリアムズ・ロズベルグ、8位トヨタ・グロック、9位フェラーリ・ライコネン、10位ルノー・アロンソとなります。



◇決勝

 スタートではトヨタ・トゥルーリが遅れた半面、フェラーリ・ライコネンが好ダッシュを決め、1コーナーでの順位は、レッドブル・ベッテル、ブラウンGP・バリチェロ、レッドブル・ウェバー、ウィリアムズ・中嶋、ライコネン、トゥルーリ、ウィリアムズ・ロズベルグ、フェラーリ・マッサ、ブラウンGP・バトン、トヨタ・グロックとなります。なおトゥルーリは、ハンガーストレートエンドでロズベルグにかわされ、さらに順位を落としてしまいます。
 2周目、マッサのミスをついて、バトンが前に出ます。しかしここからレースは、早くも膠着状態となります。先頭では、ベッテルが快調に飛ばし、2位バリチェロとの差を3周目には3.3秒、10周目には9.6秒、14周目には15秒もの大差を付けていきます。一方後方では、バリチェロ以下のタイム差が広がらず、かといってオーバーテイクもできないまま、1回目のピットストップを迎えます。
 16周目、全車の先頭を切って、中嶋がピットに入ります。しかし右フロントタイヤ交換に手間取っり、1秒ほどタイムロスしてしまいます。翌17周目、中嶋と4位争いをしていたライコネンがピットイン、インラップの速さと中嶋のタイムロスにより、中嶋の前でコースに戻ることに成功します。19周目、ロズベルグとトゥルーリが同時にピットイン、またバトンもこれに続きます。この結果、ロズベルグとトゥルーリが、ライコネンと中嶋の前に出ることになります。続いて20周目にバリチェロ、21周目にウェバーがピットに入り、ここでもウェバーがバリチェロの前に出る順位変動が生じます。22周目、トップのベッテルがピットイン、23周目にはマッサもピットに入り、こちらは4つ順位を上げ、トゥルーリの前でコースに戻ります。こうしてオーダーは、ベッテル、ウェバー、バリチェロ、ロズベルグ、マッサ、トゥルーリ、ライコネン、バトン、中嶋、フォースインディア・フィジケラとなり、1回目のピットストップで、大きく順位が入れ替わる結果となります。
 中盤、ベッテルとウェバーの差は30秒以上となり、またバトルらしいバトルも上位では見られず、淡々とレースが進んでいきます。そんな中、35周目にストウでマクラーレン・コバライネンとトロロッソ・ブルデーが接触、ブルデーはフロントノーズを失い、コバライネンは左リアタイヤをバーストさせるダメージを負います。結局数周走ったのち両者ともリタイヤ、これが今レース唯一のアクシデントととなります。
 レースは終盤を迎え、41周目の中嶋のピットインを皮切りに、上位各車2回目のピット作業が始まります。2回目のピット作業で順位を上げたのはマッサとフィジケラで、各車2回目のピット作業を終えた49周目、オーダーはベッテル、ウェバー、バリチェロ、マッサ、ロズベルグ、バトン、トゥルーリ、ライコネン、グロック、フィジケラとなります。
 結局このままファイナルラップを迎え、ベッテルが今季2勝目を挙げ、2位にウェバーが入り、レッドブルの今季2回目の1-2フィニッシュとなります。以下3位バリチェロ、4位マッサ、5位ロズベルグ、6位バトン、7位トゥルーリ、8位ライコネン、9位グロック、10位フィジケラとなりました。なお中嶋は、11位でフィニッシュとなりました。


◇感想

 オーバーテイクのほとんどない単調なレースでしたが、2位以下の順位はピット戦略とタイヤ戦略がもろに出た、玄人向けのレースだったのではないでしょうか。しかしながら中嶋の後退劇には正直がっかりしましたが(笑)
 それはともかく、バトンの連勝にストップがかかったわけで、ここからレッドブルの巻き返しに期待です。できればコース上での白熱のバトルで巻き返してほしいのですが、ここ最近のF1では、めったにそんなシーンにはお目にかかれないですね・・・。
 次戦はドイツ。もちろんベッテルのホームグランプリです。ここでバトンがイギリスの借りを返せるのか、見ものですね。



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