Round.13 イタリアグランプリ
13.Sep.2009 : アウトードロモ・ナツィオナーレ・ディ・モンツァ
周回数 : 53周


◇予選グリッド

 予選トップはマクラーレン・ハミルトン、第11戦ヨーロッパGPに続き、今期2回目のポールを獲得しまします。2位はフォースインディア・スーティル、自身初のフロントロースタートを決めるとともに、第12戦ベルギーGPからの好調さをアピールします。また今戦よりフェラーリに移籍したフィジケラに代わり、参戦することとなったリウッツィも8位に入り、この速さがフロックではないことを証明します。
 以下3位フェラーリ・ライコネン、4位マクラーレン・コバライネン、5位ブラウンGP・バリチェロ、6位同バトン、7位フォースインディア・リウッツィ、8位ルノー・アロンソ、9位レッドブル・ベッテル、10位同ウェバーとなります。
 なおトヨタはトゥルーリの11位が最高、また今戦よりフェラーリドライバーとなったフィジケラは14位、そしてウィリアムズ・中嶋は17位でした。
 なおトロロッソ・アルグエルスアリはピットスタートを選択します。


◇決勝

 スタートではKERS搭載の2台、すなわちマクラーレン・ハミルトンとフェラーリ・ライコネンが先行し、次いでフォースインディア・スーティル、ブラウンGPバリチェロが続きます。しかしながらマクラーレン・コバライネンは出遅れ、スタートでバリチェロに先行されたほか、ブラウンGP・バトン、トロロッソ・リウッツィにも相次いで抜かれてしまいます。またロッジアでレッドブル・ウェバーとBMWクビカが接触、ウェバーがリタイヤとなります。こうしてオープニングラップは、ハミルトンが制し、ライコネン、スーティル、バリチェロ、バトン、リウッツィ、コバライネン、レッドブル・ベッテル、ルノー・アロンソ、BMWザウバー・クビカのオーダーとなります。
 2周目、ベッテルが、アロンソとクビカに相次いで抜かれ、ポイント圏外に落ちます。一方アロンソは、その余勢を駆って4周目にコバライネンを抜き、7位まで順位を上げます。
 15周目、トップのハミルトンがピットイン、バトンの後ろ5位でレースに復帰します。次いで17周目スーティル、19周目ライコネンがピットに入り、この時点でのオーダーは、バリチェロ、バトン、ハミルトン、リウッツィ、ライコネン、アロンソ、スーティルとなります。23周目、4位を走行していたリウッツィがスローダウン、ロッジアの先でマシンを止めます。その後26周目にアロンソ、27周目にコバライネンとベッテル、28周目にバトン、29周目にバリチェロとピット作業を行います。これで暫定トップに立ったハミルトンでしたが、34周目に2回目のピット作業を行い、4位に後退します。ハミルトンに代わってトップに立ったライコネンも、37周目に同様にピットインし4位で復帰します。なおこの際、スーティルも同時にピットインしましたが、ピット作業での逆点はならず、ライコネンの後ろ5位で周回に復帰します。こうしてバリチェロ、バトン、ハミルトン、ライコネン、スーティル、アロンソ、コバライネン、BMWザウバー・ハイドフェルド、ベッテル、フェラーリ・フィジケラのオーダーとなります。
 これで落ち着きかけたレースでしたが、44周目あたりから2位バトンと3位ハミルトン、4位ライコネンと5位スーティルのタイム差が、それぞれ1秒程度に縮まり、2位争いと4位争いが白熱します。しかしバトン、ライコネンともそうそうオーバーテイクを許すわけもなく、僅差のままファイナルラップを迎えます。ここで3位ハミルトンが痛恨のミス、レズモで縁石に乗り上げてしまい、そのままコントロールを失いクラッシュしたのです。
 こうして53周のレースが終わり、バリチェロが今期2勝目を上げ、バトンが第7戦トルコGP以来の表彰台となる2位を、そしてライコネンが辛うじてフェラーリの聖地で3位表彰台を獲得し、モンツァは幕を閉じます。以下4位スーティル、5位アロンソ、6位コバライネン、7位ハイドフェルド、ベッテル、フィジケラ、ウィリアムズ・中嶋の結果でした。


◇感想

 レースはブラウンGP完全復活という結果でした。1ストップで勝ちきった、作戦勝ちという面も否定できませんが、フルフェル状態での速さがあってこその、そしてドライバーのレースコントロール能力あってこその勝利だと思います。一方のレッドブルは失速感が激しいですね。今回ベッテルのあげたわずか1ポイントしか獲得することができず、チャンピオンシップもコンストラクターズタイトルも、一段と厳しくなった印象です。次戦シンガポールと、その次の鈴鹿は、比較的レッドブルにあったサーキットと言われているので、ここでの踏ん張りに期待です。



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