Round.15 日本グランプリ
04.Oct.2009 : 鈴鹿サーキット
周回数 : 53周


◇予選グリッド

 予選はトロロッソ・アルグエルスアリ、トヨタ・グロック、マクラーレン・コバライネンが相次いでクラッシュする大波乱。特にグロックは、左足に負った傷が深く、決勝を欠場する事態となりました。
 この大混乱の予選を制したのは、レッドブル・ベッテル。以下2位トヨタ・トゥルーリ、3位マクラーレン・ハミルトン、4位フォースインディア・スーティル、5位ブラウンGP・バリチェロ、6位BMWザウバー・ハイドフェルド、7位ブラウンGP・バトン、8位フェラーリ・ライコネン、9位マクラーレン・コバライネン、10位トロロッソ・ブエミの結果となりました。
 なお予選中ブエミのクラッシュの黄旗を無視したことにより、アロンソ、スーティル、バトン、バリチェロに、そして黄旗の原因を作ったブエミに対し、予選後5グリッド降格のペナルティーが課せられました。このためスターティンググリッドは、ベッテル、トゥルーリ、ハミルトン、ハイドフェルド、フェラーリ・ライコネン、バリチェロ、ウィリアムズ・ロズベルグ、スーティル、BMWザウバー・クビカ、バトンのオーダーとなります。またウィリアムズ・中嶋は、15位からのスタートとなります。


◇決勝

 スタートではマクラーレン・ハミルトンがダッシュを決め、トヨタ・トゥルーリの前に立つことに成功します。またフォースインディア・スーティル、マクラーレン・コバライネン等が順位を上げることに成功します。しかし大きな混乱はなく、オープニングラップは、レッドブル・ベッテル、ハミルトン、トゥルーリ、BMWザウバー・ハイドフェルド、フェラーリ・ライコネン、ブラウンGP・バリチェロ、スーティル、ウィリアムズ・ロズベルグ、コバライネン、BMWザウバー・クビカのオーダーとなります。
 3周目、ブラウンGP・バトンがクビカをシケインでパス、トップ10に返り咲きます。また13周目には、スーティルとコバライネンが接触した隙をついて、バトンが二人を抜き8位ポイント圏内まで順位を上げます。
 15周目、各車の先頭を切って、ハミルトンがピットに入ります。次いで16周目にはトゥルーリ、18周目にはベッテル、ハイドフェルド、ライコネン、バリチェロが相次いでピット作業を行いますが、ここでは上位の順位変動は起きませんでした。この結果、29周目のオーダーは、ベッテル、ハミルトン、トゥルーリ、ハイドフェルド、ライコネン、バリチェロ、ロズベルグ、アロンソ、バトン、クビカとなります。
 セカンドスティントでも、コース上ではオーバーテイクがほとんど見られず、隊列を維持したまま、2回目のピット作業が始まります。先陣をきったのは35周目のライコネンで、36周目にハイドフェルドが続きます。ここで、先に入ったライコネンが、ハイドフェルドを逆転するという、珍しい事態が発生します。次いで37周目にハミルトンが、39周目にトゥルーリがピットインしますが、ここでトゥルーリがハミルトンを逆転、2位に浮上します。その後40周目にベッテル、バトン、42周目にバリチェロがピットインします。しかし44周目、130Rでトロロッソ・アルグエルスアリがコースオフ、タイヤバリアに激しく衝突しマシンは大破します。この処理のためセフティーカーが入りますが、このタイミングで変則2ストップ作戦のロズベルグがピットイン、ハイドフェルド、バリチェロを逆転します。
 50周目、レースが再開されます。この時点でのオーダーは、ベッテル、トゥルーリ、ハミルトン、ライコネン、ロズベルグ、ハイドフェルド、バリチェロ、バトン、クビカ、アロンソ。しかし残り3周で逆転劇は起こらず、このままの順位でチェッカーとなります。


◇感想

 2年ぶりの鈴鹿。オーバーテイクはなかったけれど、やっぱり鈴鹿は見応えがありますね。特にS字からデグナーへのリズミカルなマシンの挙動、西ストレートから130Rへの速度の伸びは、見ていても楽しいです。これってひいき目なのかしら(笑)
 さてレースはベッテルが見事逃げ切った、いわゆる平凡な展開でしたが、レース外ではビッグニュースが飛び交う荒れた週末でした。まずはアロンソのフェラーリ入りが決定しました。これによりストーブリーグは急展開、シートを失うライコネンがマクラーレンに復帰し、アロンソの代わりにクビカがルノーに入るという噂が現実味をおびています。
 またトヨタでは、怪我の治療中であるグロックに代えて、ブラジルGPに小林を出場させることを決定しました。タイトル争いの行方とともに、小林の参戦という楽しみが一つ増えましたね。



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