Round.1 バーレーングランプリ
14.Mar.2010 : バーレーン・インターナショナル・サーキット
周回数 : 49周
◇予選
予選はある意味順当な結果となりました。まずポールはレッドブル・ベッテル。そして僅かな差で、フェラーリ・マッサと同アロンソが続きます。4位マクラーレン・ハミルトン、5位メルセデス・ロズベルグ、6位レッドブル・ウェバーは僅か0.06秒差。実力が伯仲しています。3年ぶりのF1復帰となるメルセデス・シューマッハーは7位、昨年のチャンピオン、マクラーレン・バトンは8位と、4列目からのスタートとなります。以下9位ルノー・クビカ、10位フォースインディア・スーティルとなります。
なおBMWザウバー・小林は、16位からのスタートとなります。
◇決勝
スタートでは大きな混乱もなく、レッドブル・ベッテルが順当に、トップで1コーナーに入ります。ついでフェラーリ・マッサが1コーナーに入りますが、1コーナーで出口で同アロンソに先行され、順位が入れ替わります。直後おびただしいほどの白煙が、レッドブル・ウェバーのリアから上がります。これはオーバーフローしたオイルが加熱されたもので、ウェバー自体には大きなトラブルとはなりませんでしたが、後続はいきなりの煙幕により、少なからず混乱します。この混乱の中で、フォースインディア・スーティルがルノー・クビカに追突、両者ともリタイヤこそしませんでしたが、大きく順位を下げてしまいます。
こうしてオープニングは、ベッテル、アロンソ、マッサ、メルセデス・ロズベルグ、マクラーレン・ハミルトン、メルセデス・シューマッハー、マクラーレン・バトン、ウェバー、フォースインディア・リウッツィ、ウィリアムズ・バリチェロのオーダーとなります。
序盤レースは、ベッテルが逃げ、やや遅れてフェラーリの2台が続く状況となります。レースが動いたのは15周目。ハミルトンのタイヤ交換を皮切りに、各車次々とピットインを行います。ここで順位が入れ替わったのは、ハミルトンとロズベルグ。いち早くタイヤ交換に踏み切ったハミルトンに、軍配が上がりました。また16周目に同時ピットインを行ったウェバーとバトンも、ここで順位が入れ替わります。
こうして各車タイヤ交換を終えた23周目のオーダーは、ベッテル、アロンソ、マッサ、ハミルトン、ロズベルグ、シューマッハー、バトン、ウェバー、リウッツィ、バリチェロとなります。
レースが単調さを増した30周目、ベッテルとアロンソの差が目に見えて縮まり、その差が2秒を切ります。これはベッテルにトラブル(電気系)が発生したためで、明らかにトップスピードが伸びていないのがわかります。そして34周目、ついにアロンソがダウンヒルストレートでベッテルを捉え、オーバーテイクします。続くメインストレートではマッサもベッテルをオーバーテイク、アロンソに続きます。
これで労せずして1-2体制を築いたフェラーリが、この後のレースを支配しチェッカー。開幕戦を制します。3位は38周目にベッテルを抜いたハミルトンが、4位はそのベッテルが入ります。以下5位ロズベルグ、6位シューマッハー、7位バトン、8位ウェバー、9位リウッツィ10位バリチェロとなります。
なおBMWザウバー・小林は、12周目に油圧系のトラブルでガレージに戻り、リタイヤとなりました。
◇感想
毎回毎回、オーバーテイクを増やすためと言ってルールを改正(改悪?)するものの、さしたる効果が見られないのが通例。今年のルール改正でも、ものの見事に単調なレースとなりました・・・。見せ場がベッテルのトラブルだけというのも、ひどい話です。
さてレースでは、トラブルに見舞われながらも、終盤のロズベルグとの攻防を守りきったベッテルの上手さが光りました。トラブル発生直後は後続とのラップタイムの差が4秒あったのを、適宜修正することで、最終的には1秒差で走りきりました。この走りを見て、今年のベッテルは昨年よりも手ごわいぞと思ったしだいです。