Round.6 モナコグランプリ
16.May.2010 : サーキット・デ・モナコ
周回数 : 78周


◇予選

 予選では、レッドブル・ウェバーが2戦連続となるポールポジションを獲得します。2位には今期最高位を得たルノー・クビカ、3位はレッドブル・ベッテルとなります。以下フェラーリ・マッサ、マクラーレン・ハミルトン、メルセデス・ロズベルグ、同シューマッハー、マクラーレン・バトン、ウィリアムズ・バリチェロ、フォースインディア・リウッツィとなります。
 なおザウバー・小林は16位、またフェラーリ・アロンソは、フリー走行中のクラッシュによりシャシー交換をしたため、ピットスタートとなります。



◇決勝

 スタートでは、レッドブル・ベッテルとウィリアムズ・バリチェロが好スタートを見せる一方、マクラーレン・バトンが順位を落とします。それでも各車、大きなトラブルなく1コーナーをクリアしていきます。しかしモナコ名物のトンネルで、ウィリアムズ・ヒュルケンベルグがアウト側のガードレールに接触、激しく火花を散らしながらトンネル出口へはき出されます。この大破したマシンを除去するために、セフティーカーが入ります。この状況を見て、ピットスタートのフェラーリ・アロンソは直ちにピットイン、レギュレーション上のタイヤ交換義務を済ませます。
 セフティーカー先導で周回が続く中、3周目にバトンが、エンジンブローでストップします。
 レース再開は7周目、オーダーは、レッドブル・ウェバー、ベッテル、ルノー・クビカ、フェラーリ・マッサ、マクラーレン・ハミルトン、バリチェロ・メルセデス・シューマッハー、同ロズベルグ、フォースインディア・リウッツィ、同スーティルの順位となります。序盤気を吐いたのは、ピットスタートのアロンソでした。レース再開とともにHRT・チャンドック、10周目にはヴァージン・ディ・グラッシ、11周目にはロータス・トゥルーリ、15周目にはヴァージン・グロック、17周目にはロータス・コバライネンと、シケイン入り口で次々にオーバーテイク、16位まで順位を上げることに成功します。
 一方上位では、18周目からピット作業が始まります。18周目にハミルトン、20周目にマッサ、バリチェロ、シューマッハー、22周目にクビカ、23周目にベッテル、24周目にウェバー、29周目にロズベルグとピット作業を行い、この時点で順位は、ウェバー、ベッテル、クビカ、マッサ、ハミルトン、アロンソ、シューマッハー、ロズベルグ、スーティル、バリチェロとなります。こうして31周までに全車規定のタイヤ交換を終え、レースが落ち着いたと見えた32周目、バリチェロがボー・リバージュで単独スピン、ガードレールにヒットしてストップします。コースを半ばふさぐように止まったマシンの除去のため、今レース2回目のセフティーカーが入ります。
 リスタートは34周目でしたが、43周目には三度セフティーカーが入る波乱となります(理由はマンホールの緩み。46周目再スタート)。
 その後バトルはあっても抜けない状況が続き、迎えた終盤。74周目に15位を争っていたチャンドックとトゥルーリがクラッシュ、トゥルーリのマシンが、チャンドックの頭上に乗り上げる大きな事故となります。幸い二人とも無事でしたが、この処理のため4度目のセフティーカーが入ることとなります。こうしてセフティーカー先導でレースが終わり、ウェバーが連勝でモナコ初勝利を挙げます。2位はベッテル、3位はオーストラリアに次ぐポディウムとなるクビカが入ります。以下4位マッサ、5位ハミルトン、6位シューマッハー、7位アロンソ、8位ロズベルグ、9位スーティル、10位リウッツィの結果となります。なお6位シューマッハーは、最終周にアロンソをオーバーテイクしたことで、レース後に20秒加算のペナルティーを受け、最終順位は12位になりました。そのため7位以下が繰り上がり、10位はトロロッソ・ブエミとなりました。
 またザウバー・小林は、ギアボックスのトラブルにより、29周目にリタイヤしています。



◇感想

 ウェバー連勝で、一気にタイトル争いトップに浮上! 一方無得点に終わったバトンは4位後退と、激しいタイトル争いになっています。
 さて今回も、アロンソが魅せてくれました。序盤の怒濤のオーバーテイクと77周の超ロングランで、見事6位入賞です。最終周にシューマッハーにオーバーテイクされ、ここでも目立ってましたね(笑)
 しかしレッドブルの速さは尋常でなく、取りこぼしがなければ昨年のブラウンGP・バトンのように、独走態勢に入っていてもおかしくないくらい。唯一の望みは、ストップ・アンド・ゴーのカナダやイギリス等、ブレーキに厳しいコースが続くこと。つまりメカニカルトラブル以外、今のレッドブルを止める要素がないとも言えます(笑)。



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