Round.10 イギリスグランプリ
11.Jul.2010 : シルバーストン・サーキット
周回数 : 52周
◇予選
予選トップはレドッブル・ベッテルで、2戦連続で今期5度目のポール獲得となります。2位には同ウェバーが入り、今期4度目のレッドブルによる、フロントロー独占となります。以下3位フェラーリ・アロンソ、4位マクラーレン・ハミルトン、5位メルセデス・ロズベルグ、6位ルノー・クビカ、7位フェラーリ・マッサ、8位ウィリアムズ・バリチェロ、9位ザウバー・デ・ラ・ロサ、10位メルセデス・シューマッハーとなります。
なおザウバー・小林は12位、HRT・セナに代わっての出場となる山本は、24位の結果でした
◇決勝
スタートでは、レッドブル・ベッテル、フェラーリ・アロンソが出遅れ、1コーナーには、レッドブル・ウェバー、ベッテル、マクラーレン・ハミルトンの順で入ってきます。しかしここでベッテルとハミルトンが接触してしまいます。ハミルトンはフロントウィングの翼端板に軽く傷がつく程度のダメージでしたが、ベッテルはリアタイヤがパンクする重傷を負い、ピットに戻るまでスロー走行を強いられます。またフェラーリ・マッサも僚友アロンソと接触し、タイヤをバーストさせてしまいます。こうしてオープニングラップは、ウェバー、ハミルトン、ルノー・クビカ、メルセデス・ロズベルグ、アロンソ、ウィリアムズ・バリチェロ、メルセデス・シューマッハー、マクラーレン・バトン、ザウバー・小林、フォースインディア・スーティルのオーダーとなります。
序盤はウェバーが逃げ、それにハミルトンが食らいつき、クビカ、ロズベルグ、アロンソがやや遅れ、バリチェロ以下が数珠つなぎになるとい状態で進みます。この状態を嫌ったシューマッハーが、12周目にピットインするや、翌13周目にはアロンソ、バリチェロ、小林がピットイン、ここで小林がシューマッハーを逆転することに成功します。その後、14周目クビカ、16周目ロズベルグ、17周目ハミルトン、18周目ウェバー、22周目バトンとタイヤ交換を行います。そして27周目にウィリアムズ・ヒュルケンベルグが、上位陣で最後にピットストップを行った直後、ザウバー・デ・ラ・ロサとスーティルの接触により散乱したパーツの改修のため、セフティーカーが入ります。このタイミングが最悪だったのがアロンソでした。アロンソは、この周にドライブスルーペナルティーを課せられ(17周目にクビカを抜いた際、コースをショートカットしたため)、セフティーカーの隊列の最後尾に着かざるを得なかったのです。こうして順位は、ウェバー、ハミルトン、ロズベルグ、バトン、バリチェロ、小林、シューマッハー、スーティル、ヒュルケンベルグ、ルノー・ペトロフとなります。
31周目にレースが再開されると、ベッテルが猛追を始めます。ベッテルはオープニングラップで最下位まで順位を落としますが、セフティーカーの導入により前とのギャップが一気に詰まったのです。こうして33周目にマッサ、34周目にトロロッソ・アルグエルスアリ、38周目にペトロフ、39周目にヒュルケンベルグ、41周目にシューマッハーと次々とオーバーテイクし、8位まで順位を上げます。そしてスーティルに肉薄しますが、そこは直線でめっぽう速いフォースインディア、ベッテルにつけいる隙を与えません。こうして10周に渡りバトルが続き、ベッテルがスーティルをかわしたのは52周目、残り1周では6位小林に追いつくことができずチェッカーを迎えます。
こうしてウェバーが今期3勝目を上げ、2位にはハミルトン、3位にはロズベルグが入ります。以下4位バトン、5位バリチェロ、6位小林、7位ベッテル、8位スーティル、9位シューマッハー、10位ヒュルケンベルグの結果となります。
なおHRT・山本は20位完走でした。
◇感想
小林、2戦連続入賞! ピットでシューマッハーを逆転し、その直後のアウトラップでシューマッハーを抑えきった走りはナイスでした!!
さてタイトル争いでは、ウェバーがいち早く3勝目を上げ、ポイントランキング3位に浮上しました。ベッテルもセフティーカーを味方につける走りで、見事なリカバリーを見せます。こうしてみると、タイトル争いは、ハミルトン、ウェバー、ベッテルに絞られた感じです。え、ランキング2位のバトンはどうしたかって? バトンはねぇ、渋いんだけど、勝てないと思うのよ。正直、速さという点では、バトンは上の3人に置いていかれているように思います。しかしスパで、また雨を味方につけて勝っちゃったりして(笑)。