Round.17 韓国グランプリ
24.Oct.2010 : 韓国インターナショナルサーキット
周回数 : 55周
◇予選
新開催の韓国グランプリ。その記念すべきポールポジションは、前戦日本GPに続きレッドブル・ベッテルが奪います。2位は同ウェバーで、これで2戦連続レッドブルの1-2となります。以下3位フェラーリ・アロンソ、4位マクラーレン・ハミルトン、5位メルセデス・ロズベルグ、6位フェラーリ・マッサ、7位マクラーレン・バトン、8位ルノー・クビカ、9位メルセデス・シューマッハー、10位ウィリアムズ・バリチェロとなります。
なおザウバー・小林は12位、HRT・山本は23位の結果でした。
◇決勝
強烈な降雨が続き、10分間繰り下げられたスタートでしたが、雨は弱まるそぶりを見せず、セフティーカー先導でレースが始まります。しかしあまりの雨量に4周目に赤旗、レースは中断となります。
レースが再開されたのは50分後、再びセフティーカー先導でのスタートとなります。しかし雨足こそ弱まったものの路面の水はけが非常に悪く、10周以上にわたりセフティーカー・ランが続きます。ようやくセフティーカーが退いたのは18周目、この1コーナーでメルセデス・シューマッハーがルノー・クビカをオーバーテイク、またストレートエンドの3コーナーでは、メルセデス・ロズベルグがマクラーレン・ハミルトンをオーバーテイクし、これで順位は、レッドブル・ベッテル、同ウェバー、フェラーリ・アロンソ、ロズベルグ、ハミルトン、フェラーリ・マッサ、マクラーレン・バトン、シューマッハー、クビカ、ウィリアムズ・ヒュルケンベルグとなります。しかしレースはまだ落ち着きを見せません。こともあろうか2位のウェバーが12コーナーインの縁石に乗り上げハーフスピンを喫したのです。ウェバーは、そのままアウト側のウォールにヒット、その後バウンドして後ろ向きのままコースを横切ってしまいます。その時点でのウェバーのダメージは軽微でしたが、コースを横切った際に後続のロズベルグを巻き込んでしまい、両者リタイヤとなります。この処理のため、三度セフティーカーが入ります。
レース再開は24周目、この時点でのオーダーは、ベッテル、アロンソ、ハミルトン、マッサ、シューマッハー、ヒュルケンベルグ、クビカ、ウィリアムズ・バリチェロ、フォースインディア・スーティルとなります。27周目、3コーナーでシューマッハーがバトンをオーバーテイク、タイヤが限界となっていたバトンは、29周目にピットイン、インターミディエイトに履き替え、16位で戦列に復帰します。31周目、3コーナーでトロロッソ・ブエミがヴァージン・グロックをオーバーテイクする際に追突してしまい、両者リタイヤとなります。この処理のため、今レース4度目となるセフティーカーが入ります。このタイミングで、各車一斉にピットイン、上位2台、ベッテルとアロンソのみがこの周でのピットインができず、翌周にピット作業を行います。この際、アロンソの右フロントタイヤ交換に手間取り、ハミルトンがアロンソを逆転しています。
こうして35周目のリスタート時点では、ベッテル、ハミルトン、アロンソ、マッサ、シューマッハー、バリチェロ、ルノー・ペトロフ、ヒュルケンベルグ、クビカ、ザウバー・小林のオーダーとなります。レース再開直後、1コーナーでハミルトンがオーバーラン、これによりアロンソが2位に浮上します。また36周目にはフォースインディア・リウッツィが小林をパス、10位に順位を上げます。
終盤、レースはサバイバルの様相を呈してきます。40周目、7位走行中のペトロフが、最終18コーナーで単独スピンを喫しリタイヤとなります。そして46周目、こともあろうかトップを走るベッテルのエンジンがブロー、これによりアロンソが首位に立ちます。また47周目には、ストレートエンドで小林とスーティルが併走、4コーナーでスーティルが小林を抜きにかかり、ここで両者接触、スーティルは左フロントサスペンションが破断するダメージを受け、リタイヤとなります。52周目、6位走行中のヒュルケンベルグがピットイン、タイヤ交換を行います。53周目、5位走行中のバリチェロがコースオフ、この間クビカ、リウッツィが前に出ます。また55周目に、ヒュルケンベルグがトロロッソ・アルグエルスアリをオーバーテイクし、10位に返り咲きます。
こうしてレースはチェッカーとなり、アロンソが今期5勝目を上げ、タイトル争いでもトップに立ち、2位ハミルトン、3位マッサの表彰台となりました。以下4位シューマッハー、5位クビカ、6位リウッツィ、7位バリチェロ、8位小林、9位ザウバー・ハイドフェルド、10位ヒュルケンベルグの結果となります。なおHRT山本は、15位完走でした。
◇感想
新開催の韓国グランプリ。サーキット建設の遅延から、一時開催が危ぶまれておりましたが、無事開催される運びとなりました。一部の縁石や観客席の工事が間に合わず、グランプリデー中も重機が動いている状態でしたが。
さてまさかのレッドブル全滅により、アロンソが棚ぼた優勝。これでタイトル争いでトップに立ちました。一方2位のウェバーは、わずか11ポイント差とはいえ、ここのところ速さ、安定感とも欠いているだけに、次戦ブラジルでどういった戦いを見せるのか、これに尽きます。
あ、でもブラジルは、マッサの母国GPなんだよなぁ・・・。フェラーリもチームオーダー絡みで、一波乱ありそうな予感です(というか、マッサがチームオーダーを無視して優勝とか、そんな波乱があって欲しいw)。