Round.4 トルコグランプリ
08.May.2011 : イスタンブールパーク・サーキット
周回数 : 58周
◇予選
予選ポールは、もはや指定席となったレッドブル・ベッテル。これで開幕4戦連続のポール獲得です。2位はに同僚ウェバーが入り、今期初めてのフロントロー独占となります。3位にはメルセデス・ロズベルグが入り、以下4位マクラーレン・ハミルトン、5位フェラーリ・アロンソ、6位マクラーレン・バトン、7位ルノー・ペトロフ、8位メルセデス・シューマッハー、9位ルノー・ハイドフェルド、10位フェラーリ・マッサの結果となります。
なおザウバー・小林は、燃圧低下のトラブルにより予選でタイム計測ができず、最後位からのスタートとなります(フリー走行でのタイムにより、107%ルールの適用を除外)。
◇決勝
スタートでは、メルセデス・ロズベルグが好スタートを決め、1コーナー手前でレッドブル・ウェバーをパスします。そのウェバーは1コーナーでマクラーレン・ハミルトンに並ばれますが、順位はキープします。その後4コーナーでもハミルトンがウェバーに仕掛けますが、ここでもウェバーが順位をキープし、仕掛けたハミルトンはレコードラインを外れたために失速、フェラーリ・アロンソ、マクラーレン・バトン等に先行されてしまいます。こうしてオープニングラップは、レッドブル・ベッテル、ロズベルグ、アロンソ、バトン、ハミルトン、メルセデス・シューマッハー、ルノー・ペトロフ、同ハイドフェルド、フェラーリ・マッサのオーダーとなります。
2周目、バックストレートエンドの12コーナーで、ペトロフがシューマッハーに仕掛けます。しかしここでペトロフの後輪が、シューマッハーのフロントウイングに接触、シューマッハーはウイング交換のためピットインを余儀なくされ、順位を大きく落とすこととなります。5周目、ウェバーがロズベルグを12コーナー手前でDRSを駆使してオーバーテイクします。ロズベルグは7周目にもアロンソに抜かれ、徐々に順位を下げていくこととなります。6周目、今度はマクラーレンの二人がやり合います。まず12コーナーでハミルトンがバトンに並び抜き去ります。しかしバトンも最終コーナーでハミルトンに再び仕掛けます。結局勝負は1コーナーの飛び込みまでもつれ、ハミルトン、バトンのオーダーとなります。しかし8周目には同じく1コーナーでバトンがハミルトンを差し、再び順位が交代します。ここでハミルトンはタイヤを消耗してしまったのか、9周目にはマッサに抜かれてしまいます。しかし翌周、マッサとハミルトンが同時にピットした際、マクラーレンのクルーはいち早くハミルトンを送り出し、再びマッサの前でコースに復帰します。
これを皮切りに、11周目にウェバー、アロンソ、ロズベルグ、12周目にベッテル、14周目にバトンと、上位陣のピットストップが続きます。この時点でのオーダーは、ベッテル、ウェバー、アロンソ、ハミルトン、ロズベルグ、マッサ、バトン、ペトロフ、ハイドフェルド、トロロッソ・ブエミとなります。ここからしばらくレースは落ち着きを見せます。それでもバトルは随所で見られ、20周目、9コーナーでマッサがロズベルグをパスします。しかしロズベルグは、続く12コーナーでDRSを使用してマッサを抜き返します。その後2周に渡りバトルが続き、22周目にマッサがロズベルグを抜いて、一旦このバトルは終焉となります。また23周目には、1コーナーでバトンがロズベルグをパスし、続く24周目にはマッサもパスして行きます。一方この時期になると、早くも2回目のピット作業が始まります。まず21周目にハミルトン、24周目にはバトンに抜かれたマッサがそのままピットに入り、26周目ベッテルと続きます。この時点での順位は、ベッテル、ウェバー、アロンソ、ハミルトン、ペトロフ、マッサ、バトン、ロズベルグ、ハイドフェルド、シューマッハーとなります。
30周目、アロンソがウェバーを抜き、2位に順位を上げます。また35周目には、バトンがマッサを抜き5位に順位を上げます。その直後、ハミルトンがピットに入ります。しかし右フロントの交換に手間取り、さらにマッサのピットインとも重なり、大きくタイムロスしてのコース復帰となってしまいます。この後、48周目のベッテルのピットインまで、各車3〜4回目のタイヤ交換が続きます。この時点での順位は、ベッテル、アロンソ、ウェバー、バトン、ハミルトン、ロズベルグ、トロロッソ・ブエミ、ペトロフ、ハイドフェルド、ザウバー・小林となります。
51周目、12コーナーでウェバーがアロンソをパスし、2位の座に返り咲きます。また後方では、ハイドフェルドがペトロフを抜き8位に順位を上げます。さらに54周目にはハイドフェルドがブエミを、55周目にはロズベルグがバトンを抜きます。そして57周目にはペトロフがブエミを抜き、今レース最後の順位変動となります。
こうして今期初となる、レッドブル・ベッテル、ウェバーの1-2フィニッシュとなり、3位には、こちらも今季初の表彰台となったアロンソが入ります。以下4位ハミルトン、5位ロズベルグ、6位バトン、7位ハイドフェルド、8位ペトロフ、9位ブエミ、10位小林の結果となります。
◇感想
全58周でピットインの回数は(トラブルによるピットも含め)全82回。どの車もピットに入らなかった周回は、わずか19周のみ・・・。やっぱり今期は、ピットインの回数が多すぎます。ピレリタイヤへの変更やKERS、DRS等のデバイスのより、オーバーテイクが増えたことは確かなのですが、その反面レビューにまとめるのは一苦労です(その割に、誰がどの周回でピットに入っているという記述しかないけれど・・・汗)
コース上で追い抜きが見られるのだから、ピット回数はもう少し少ない方が、コース上のバトルに集中できると思うのです。個人的に、2ストップがセオリーで、1ストップや3ストップはギャンブルだけど可能というさじ加減が良いと思うのですよね。
今の状況では、4ストップがセオリー、3ストップはギャンブル、5ストップはタイヤセットの使用制限のため不可能なんですよねぇ。
さて、ベッテルが止まりませんね。誰が力でベッテルをねじ伏せるのか。現状ではマクラーレンも力不足が目立つので、やはり開幕戦からじわりじわりと順位を上げてきた、ウェバーに期待するしかないでしょうか。そろそろ予選でもスピードを見せて欲しいものです>ウェバー