Round.8 ヨーロッパグランプリ
26.Jun.2011 : バレンシア・ストリート・サーキット
周回数 : 57周
◇予選
予選トップはレッドブル・ベッテル。これで3戦連続、8戦中7度目となる驚異のポール取得率を続けます。2位には同僚のウェバーが続き、今期3度目となるレッドブルのフロントロー独占となります。以下3位マクラーレン・ハミルトン、4位フェラーリ・アロンソ、5位同マッサ、6位マクラーレン・バトン、7位メルセデス・ロズベルグ、8位同シューマッハー、9位ルノー・ハイドフェルド、10位フォースインディア・スーティルとなります。
なおザウバー・小林は14位からのスタートとなります。
◇決勝
スタートでは、フロントローのレッドブル・ベッテル、同ウェバーがミスなく飛び出した一方、マクラーレン・ハミルトンの加速が鈍く、1コーナーのはるか手前でフェラーリ・マッサ、同アロンソに先行されてしまいます。一方素晴らしい加速で2位ウェバーを窺うマッサでしたが、1コーナーの飛び込みでウェバーに詰まってしまい減速、その隙にアロンソがマッサをかわし3位に順位を上げます。こうしてオープニングラップは、ベッテル、ウェバー、アロンソ、マッサ、ハミルトン、メルセデス・ロズベルグ、マクラーレン・バトン、メルセデス・シューマッハー、フォースインディア・スーティル、ルノー・ハイドフェルドの順位となります。
序盤はベッテルがウェバーとの差を2〜3秒に広げ、これにウェバー、アロンソ、マッサ、ハミルトン、そして6周目にロズベルグを抜いたバトンが、各1〜2秒の差で続く展開となります。この均衡が破れたのは13周目、この周にハミルトンがピットに入り、14周目にウェバー、15周目にベッテル、アロンソ、16周目にマッサと、ピットインが続きます。ここでマッサとハミルトンの順位が入れ替わり、ベッテル、ウェバー、アロンソ、ハミルトン、マッサ、バトン、ロズベルグ、ルノー・ペトロフ、スーティル、ハイドフェルドの順位になります。
21周目、アロンソがウェバーを12コーナーでパスし、2位に浮上します。しかし28周目から始まったピット作業において、再びウェバーに逆転を許してしまいます。それでもアロンソは、45周目の最後のピット作業でウェバーを再逆転し、2位を確保します。
こうしてベッテルが、今期6勝目をポール・トゥ・ウィンで飾り、さらに今期初となるファステスト・ラップも記録、完全勝利を達成します。2位はアロンソが入り、うれしいバレンシアでの初表彰台となります。3位はウェバー、終盤にギアトラブルを抱えながらもマシンをチェッカーまで走らせました。以下4位ハミルトン、5位マッサ、6位バトン、7位ロズベルグ、8位トロロッソ・アルグエルスアリ、9位スーティル、10位ハイドフェルドとなります。ザウバー・小林は見せ場少なく16位に沈み、24位のHRT・カーティケヤンまで、出走した全マシンが完走するという、2005年イタリアGP以来の記録となりました。
◇感想
DRSの効果が薄いというより、過酷な路面温度によるタイヤのタレが激しくて、バトルどころじゃなかった? そんな感じで、印象の薄いレースとなりました(笑)。しかしベッテルの速さはつけいる隙がないですね。8戦中7度のポール、6度の優勝なんて・・・。
次戦イギリスからは、ブロアーディフューザーの効果を限定する新規則が導入されますが、これも早すぎるレッドブルに対する、明らかなアドバンテージ削り。政治的にたたかない限り、レッドブルの進撃は止められないということでしょう。