Round.1 オーストラリアグランプリ
18.Mar.2012 : アルバートパーク・サーキット
周回数 : 58周
◇予選
2012年の開幕戦、ポールはマクラーレン・ハミルトンが獲得し、同バトンが2位に入ります。実に2009年8月のヨーロッパGP以来、約2年半ぶりとなるマクラーレンのフロントロー独占です。3位にはロータス・グロージャンが入り、予選自己最高位を獲得するとともに、ロータスにとって2010年8月のベルギーGP以来、約1年半ぶりの予選トップ3入りとなります(当時はルノー)。以下4位メルセデス・シューマッハー、5位レッドブル・ウェバー、6位同ベッテル、7位メルセデス・ロズベルグ、8位ウィリアムズ・マルドナド、9位フォースインディア・ヒュルケンベルグ、10位トロロッソ・リカルドとなります。
なおザウバー・小林は13位、今年から復帰した2007年のチャンピオン、ロータス・ライコネンは17位でした。
◇決勝
スタートではポールのマクラーレン・ハミルトンがホイルスピンにより出だしが鈍り、同バトンが先行して1コーナーへ飛び込みます。一方中団ではマルチクラッシュが発生し、フォースインディア・ヒュルケンベルグがリタイヤ、ウィリアムズ・セナとトロロッソ・リカルドがピットインを余儀なくされます。こうしてオープニングラップは、バトン、ハミルトン、メルセデス・シューマッハー、同ロズベルグ、レッドブル・ベッテル、ロータス・グロージャン、ウィリアムズ・マルドナド、フェラーリ・アロンソ、同マッサとなります。
2周目、ベッテルがロズベルグをパス、5位に順位を上げます。一方後方では、マルドナドがグロージャンをパスした際両者が接触、グロージャンは右フロントサスペンションを破断し、リタイヤとなります。こうして順位は、バトン、ハミルトン、シューマッハー、ベッテル、ロズベルグ、アロンソ、マルドナド、マッサ、ザウバー・ペレスとなります。
11周目、シューマッハーがギアボックスのトラブルでコースオフ、ピットにたどり着いたところでリタイヤとなります。12周目、マッサがピットインし、1回目のピット作業が始まります。ここでバトンとベッテルは17周目、ハミルトンは18周目にピットインし、ピットが落ち着いた25周目の順位は、バトン、ハミルトン、ベッテル、アロンソ、ロズベルグ、ウェバー、マルドナド、マッサ、ザウバー・小林、ロータス・ライコネンとなります。この直後、ライコネンが小林をオーバーテイクし、9位に順位を上げます。ライコネンは27周にはマッサを抜き、8位に順位を上げます。一方のマッサは、29周目に早くも2回目のピット作業を行い、その後トップ圏外での走行を余儀なくされ、最後はウィリアムズ・セナと接触し、46周目にリタイヤとなります。
上位陣では37周目にバトンがピット作業を行い、直後にハミルトンが続きます。しかしここでケータハム・ペトロフがメインストレート上でストップ、このためセフティーカーが入ります。こうして38周目に、各車一斉にピットに入ります。このタイミングを巧く利用したのがベッテルで、ハミルトンを交わし2位に順位を上げます。
リスタートは42周目、この時点での順位は、バトン、ベッテル、ハミルトン、ウェバー、アロンソ、マルドナド、ペレス、ロズベルグ、ライコネン、小林となります。しかしリスタート直後の3コーナーで、ブレーキをミスしたライコネンを小林がパス、9位に順位を上げます。このまま順位に変動はなく、迎えたファイナルラップにて、自己最高位入賞を目前としたマルドナドが、縁石に乗り上げて単独スピンを喫します。またコース上に散乱した破片を避けるためにスローダウンしたペレスにロズベルグが追突、両者順位を下げることとなります。
こうして終盤の波乱の結果、優勝バトン、2位ベッテル、3位ハミルトン、4位ウェバー、5位アロンソ、6位小林、7位ライコネン、8位ペレス、9位リカルド、10位フォースインディア・ディ・レスタとなります。
◇感想
ウィンターテストから好調だったマクラーレンが1-3と、開幕しても好調を維持している感じです。一方深刻なのはフェラーリで、アロンソをもってしても5位がやっとという状況です。またリタイヤしてしまったとはいえ、マルドナドの走りは見事で、こちらもウィンターテストでの好調を維持している感じです。ザウバーもペレスは順位を落としてしまいましたが、小林がリカバリーを見せて6-8位のダブル入賞と、幸先の良いスタートと言えそうです。