Round.2 マレーシアグランプリ
25.Mar.2012 : セパン・インターナショナル・サーキット
周回数 : 56周


◇予選

 ポールは2戦連続となるマクラーレン・ハミルトン、2位には同バトンが入り、マクラーレンのフロントロー独占も2戦連続となります。3位は復帰後初のトップ3返り咲きのメルセデス・シューマッハー、4位はレッドブル・ウェバーとなります。以下5位はロータス・ライコネン、6位レッドブル・ベッテルとなります。7位ロータス・グロージャン、8位メルセデス・ロズベルグ、9位フェラーリ・アロンソ、10位ザウバー・ペレスとなります。なおロータス・ライコネンが、ギアボックス交換により5グリッド降格し、スタートでは、レッドブル・ベッテル以下ペレスまでの順位が繰り上がることとなります。またザウバー・小林は17位でした。



◇決勝

 小雨が落ちる中でのレースとなり、各車インターミディエイトを装着してのスタートとなります。このスタートでは、マクラーレン・ハミルトン、同バトン、ロータス・グロージャン、メルセデス・シューマッハー、レッドブル・ウェバーの順で1コーナーを立ち上がります。しかしセクター2に入ると雨量が増し、シューマッハーがグロージャンと接触、スピンを喫し順位を大きく下げます。これを見たザウバー・ペレスは、2周目に早くもピットに入り、ウエットに履き替えます。こうしてオープニングラップは、ハミルトン、バトン、ウェバー、レッドブル・ベッテル、フェラーリ・アロンソ、メルセデス・ロズベルグ、ウィリアムズ・マルドナド、ロータス・ライコネン、ザウバー・小林、フェラーリ・マッサとなります。
 しかしその後も雨量は増え続け、5周目までに各車ウエットへの履き替えを余儀なくされます。そして6周目、セフティーカーが入り、天候の回復を待ちますが、結局9周目に赤旗が掲示され、レースは中断することとなります。
 51分間の中断を挟み、セフティーカー先導でレースが再開されます。この時点でのオーダーは、ハミルトン、バトン、ペレス、ウェバー、アロンソ、ベッテル、トロロッソ・ベルニュ、マッサ、ロズベルグ、フォースインディア・ヒュルケンベルグとなります。リスタートは14周目で、ここでアロンソがウェバーを、マッサがベルニュをパスし、それぞれ順位を上げます。直後の15周目、ハミルトンとアロンソがピットイン、ここでハミルトンは、一気にピットに流れ込んだ後車の通過待ちによりピットアウトが遅れ、アロンソに先行を許してしまいます。またバトンはHRTカーティケヤンに追突、フロントウィングを破損し、入賞圏内から脱落してしまいます。こうして順位は、アロンソ、ペレス、ハミルトン、ロズベルグ、ベッテル、ライコネン、ウェバー、マッサ、フォースインディア・ディ・レスタ、ベルニュとなります。
 レース中盤にかけ、今度は路面が乾いて行き、いつドライに切り替えるかが勝負となってきます。ここで真っ先に動いたのはトロロッソ・リカルドで、38周目にドライに履き替えます。これを見て、41周目から42周目にかけて各車一斉にピットインを行い、これによりアロンソ、ペレス、ハミルトン、ベッテル、ウェバー、ライコネン、ウィリアムズ・セナ、ディ・レスタ、ベルニュ、ヒュルケンベルグのオーダーに変わります。
 48周目、ベッテルが周回遅れのカーティケヤンをパスする際、カーティケヤンのフロントウィングを踏んでしまい、左リアタイヤがバースト、これによりベッテルは、入賞圏内から脱落します。51周目、アロンソを上回るペースで周回を続けていたペレスが、14コーナーで痛恨のオーバーランを喫し、その差が0.5秒から3.8秒に広がってしまいます。残り5周でこの差を挽回することはできず、こうしてアロンソが今期初勝利を挙げ、ペレスがザウバーとしては初の2位表彰台を獲得しました。以下3位ハミルトン、4位ウェバー、5位ライコネン、6位セナ、7位ディ・レスタ、8位ベルニュ、9位ヒュルケンベルグ、10位シューマッハーとなります。


◇感想

 今期1勝どころか、表彰台も難しいのではないか。そう言われたフェラーリでしたが、アロンソの素晴らしい走りに、チームの天候の読みが的中したことで、今期初優勝を遂げました。さらに6位のセナは自己最高位、7位のベルニュは初ポイント、9位のヒュルケンベルグは復帰後初ポイントと、雨ならではの波乱のレースとなりました。
 しかしレッドブルは苦戦が続きます。昨年あれだけ強かった予選でも、2戦連続でマクラーレンに敗北し、ベッテルはつまらないミスでポイントを逃すという、まるで一昨年のドタバタを見ているよう・・・・。それでもウェバーがしぶとく2戦連続4位をゲットしているため、マクラーレンとレッドブルのコンストラクターズのポイント差は僅差を保っています。どこでレッドブルが反撃に転じるのか、これからが楽しみです。


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