Round.9 イギリスグランプリ
08.Jul.2012 : シルバーストン・サーキット
周回数 : 52周


◇予選

 ウエットコンディションの予選、フェラーリ・アロンソが今期初ポールを獲得します。2位はレッドブル・ウェバーが入り、3位のメルセデス・シューマッハーを挟み、4位同ベッテル、5位フェラーリ・マッサと、フェラーリとレッドブルの一騎打ちの様相を示します。以下6位ルノー・ライコネン、7位ウィリアムズ・マルドナド、8位マクラーレン・ハミルトン、9位フォースインディア・ヒュルケンベルグ、10位ルノー・グロージャンとなります。
 なおヒュルケンベルグは、前戦の危険行為のため4グリッド降格、代わりに同ディ・レスタが10位スタートとなります。またザウバー・小林は、予選12位でしたが、前戦の危険行為のため5グリッド降格、17位スタートとなります。



◇決勝

 各車ほぼ混乱なくスタートを切り、フェラーリ・アロンソ、レッドブル・ウェバー、メルセデス・シューマッハー、フェラーリ・マッサ、レッドブル・ベッテル、ウィリアムズ・マルドナド、ルノー・ライコネン、マクラーレン・ハミルトン、ウィリアムズ・セナ、ザウバー・ペレスの順でオープニングラップを終えます。
 3周目、ルノー・グロージャンがピットインします。これは1周目にフォースインディア、ディ・レスタと接触したためで、これにより最下位に転落します。一方のディ・レスタは、1周目に続き2周目にもピットイン、ここでボディーに深刻なダメージが見つかり、リタイヤとなります。
 11周目、シューマッハー−マッサ−ベッテルの3位争いに動きが見られます。まずベッテルがアンダーカットに動き、直後ストウでマッサがシューマッハーを攻略します。12周目、マルドナドとペレスがピットインします。しかし、ピットアウト直後のウェリントン・ストレート・エンドで両者接触、ペレスはその場でリタイヤ、マルドナドも再ピットインを余儀なくされ、トップ10圏から脱落します。その後17周にかけて、各車1回目のピット作業を行います。そして22周目、ハミルトンが上位陣で最後にピット作業い、この時点での順位は、アロンソ、ウェバー、ベッテル、マッサ、シューマッハー、ライコネン、ハミルトン、グロージャン、ザウバー・小林、フォースインディア・ヒュルケンベルグとなります。
 32周目に3位のベッテル、34周目に2位ウェバー、37周目にトップのアロンソがピットインを行います。明らかにアンダーカットをねらったレッドブル勢でしたが、アロンソがトップを守ります。これにより、アロンソ、ウェバー、ベッテル、マッサ、ライコネン、グロージャン、ハミルトン、シューマッハー、ヒュルケンベルグ、セナのオーダーとなります。
 47周目、29周目にピットインしてからロングランを続けていたハミルトンを、シューマッハーがオーバーテイク、順位を7位に上げます。ソフトを最後に残したアロンソでしたが、レース終盤になりタイヤが寿命を迎え、タイムが低下し始めます。そして48周目、ウェバーがアロンソを捕らえオーバーテイク、ついにトップに立ちます。
 こうしてラスト5周の大逆転により、ウェバーが今期2勝目を挙げます。2位はベッテルの追撃を振り切ったアロンソが入ります。4位はマッサ、5位はライコネンとなり、6位は27周目にタイヤ交換をしてから、25周を走りきったグロージャンが入ります。以下7位シューマッハー、8位ハミルトン、9位セナ、10位マクラーレン・バトンとなります。
 なお小林は、37周目のピットインでピットクルーをはねるというミスを犯し、このタイムロスが響いて11位に終わります。



◇感想

 アロンソに続き、ウェバーが2勝目を挙げ、この二人が選手権で優位に立ったと言えそうです。ただしポイント差は4位ハミルトンまで含めてわずかであり、半歩程度のアドバンテージでしょうか。次に2勝グループに入るのは誰か、あるいはすでに2勝している二人が3勝目を挙げるのか、これにより選手権の行方が大きく代わりそうな予感です。


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