Round.10 ドイツグランプリ
22.Jul.2012 : ホッケンハイムリンク
周回数 : 67周
◇予選
ドライからウエットに変化する中での予選、フェラーリ・アロンソが2戦連続のポールを獲得します。2位はレッドブル・ベッテル、3位は同ウェバーが入り、4位はメルセデス・シューマッハー、5位はフォースインディア・ヒュルケンベルグと、母国GPを迎える面々が続きます。以下6位ウィリアムズ・マルドナド、7位マクラーレン・バトン、5位同ハミルトン、9位フォースインディア・ディ・レスタ、10位ルノー・ライコネンとなります。
なおウェバーはギアボックス交換により8位に降格となります。またザウバー・小林は、予選13位でしたが、12位のザウバー・ペレスが、予選での進路妨害により5グリッド降格となったため、12位からのスタートとなります。
◇決勝
多少の順位変動はあったものの、上位陣は混乱なくスタートを切ります。しかし後方では、トロロッソ・リカルドとフェラーリ・マッサが接触、マッサはフロントウイングを失い、ポイント圏外へ脱落します。オープニングラップは、フェラーリ・アロンソ、レッドブル・ベッテル、メルセデス・シューマッハー、フォースインディア・ヒュルケンベルグ、マクラーレン・バトン、ウィリアムズ・マルドナド、レッドブル・ウェバー、マクラーレン・ハミルトン、ルノー・ライコネン、フォースインディア・ディ・レスタのオーダーとなります。
3周目、ハミルトンがコース上の異物を踏んでタイヤをパンクさせてしまい、4周目にピットインを余儀なくされます。これによりハミルトンは大きく順位を落としてしまいます。一方僚友のバトンは、8周目にヒュルケンベルグ、11周目にシューマッハーをオーバーテイク、今までの不調を振り切るように、序盤で3位まで順位を上げることに成功します。
その後、12周目から23周目にかけて、上位陣のピット作業が行われ、この結果順位は、アロンソ、ベッテル、バトン、ライコネン、シューマッハー、ヒュルケンベルグ、ザウバー・ペレス、ウェバー、ディ・レスタ、ザウバー・小林となります。
上位陣で最後にピット作業を行った小林は、25周目にディ・レスタ、30周目にヒュルケンベルグ、33周目にウェバーを抜き7位まで順位を上げます。35周目、周回遅れのハミルトンがベッテルをオーバーテイク、ベッテルは怒りをあらわにしますが、ハミルトンを再度抜くことはできず、タイムを大きくロスしてしまいます。そして36周目から上位陣の2回目のピット作業が始まります。ここでバトンがハミルトンの援護(?)によりベッテルを逆転、2位に順位を上げたほか、小林がペレスを逆転し、6位に順位を上げています。そして52周目に、3ストップ作戦をとったシューマッハーがピットインし、上位陣のピット作業が終了します。この時点での順位は、アロンソ、バトン、ベッテル、ライコネン、小林、ペレス、シューマッハー、ウェバー、ヒュルケンベルグ、ディ・レスタとなります。57周目、メルセデス・ロズベルグがディ・レスタをパス、10位に順位を上げます。さらに66周目、ベッテルがバトンをオーバーテイク、2位に順位を上げます。
こうしてアロンソが今期3勝目を挙げ、2位にはベッテル、3位はバトンが入り、第3戦中国GP以来の表彰台を獲得します。以下4位ライコネン、5位小林、6位ペレス、7位シューマッハー、8位ウェバー、9位ヒュルケンベルグ、10位ロズベルグの順位となります。
なおレース後、ベッテルがコース外を利用してバトンを抜いたとの判定で、ベッテルのタイムに+20秒が加算されます。これによりライコネンが3位、小林が4位に繰り上がり、ベッテルは5位の結果に訂正されます。
◇感想
アロンソが3勝目を挙げ、トップで選手権を折り返すこととなりました。優勝3回を含む表彰台6回、全10戦でポイント獲得という安定感もあり、選手権争いで一歩抜き出た感があります。一方小林は、ベッテルの降格により自己最高となる4位を獲得しました。表彰台2回のペレスに比べ、成績がふるわないと見られがちな小林ですが、10戦して5勝5敗と全くの五分なのですから、歯車がかみ合いさえすれば表彰台がとれるはず、そう思っております。