Round.12 ベルギーグランプリ
02.Sep.2012 : サーキット・デ・スパ−フランコルシャン
周回数 : 44周
◇予選
1ヶ月の夏休みを挟み、F1後半戦のスタート。
ここで予選トップは、マクラーレン・バトン。2009年モナコ以来のポールというのは、正直意外でした。そして2位には、自身初のフロントローとなる、ザウバー・小林が入ります。以下、3位ウィリアムズ・マルドナド、4位ロータス・ライコネン、5位ザウバー・ペレス、6位フェラーリ・アロンソ、7位レッドブル・ウェバー、8位マクラーレン・ハミルトン、9位ロータス・グロージャン、10位フォースインディア・ディ・レスタとなります。
なお3位マルドナドは予選での走路妨害により3グリッド降格、7位ウェバーはギアボックス交換により5グリッド降格となり、その結果レッドブル・ベッテルが10位に繰り上がります。ます。
◇決勝
フォーメーションラップが終わり、各車がグリッドに戻ってきた時、ザウバー・小林のブレーキから、大量の白煙が上がります。しかしそのままシグナルが点灯、そして消灯を迎える直前、ウィリアムズ・マルドナドのマシンが動き出してしまいます。その直後、シグナルが消灯し、各車一斉に動き出します。ここで出遅れたのは小林で、ロータス・ライコネン、フェラーリ・アロンソ等に先行されてしまいます。そして後方では、好スタートを決めたロータス・グロージャンが、マクラーレン・ハミルトンの前に出ます。しかし直後、グロージャンがイン側にハンドルを切ったため、車半分差で追走していたハミルトンと接触、両者宙を舞いながら1コーナーに飛び込み、コーナーを通過中のザウバー・ペレス、アロンソ、小林を次々に巻き込んでのクラッシュとなります。これによりハミルトン、グロージャン、ペレス、アロンソがリタイヤとなり、小林はフロントウイング交換のため、ピットに入ります。
この事故処理のため、5周目までセフティーカー先導でレースが続きます。この時点でのオーダーは、マクラーレン・バトン、ライコネン、フォースインディア・ヒュルケンベルグ、同ディ・レスタ、メルセデス・シューマッハー、トロロッソ・リチャルド、同ベルニュ、レッドブル・ウェバー、ウィリアムズ・セナ、ケータハム・コバライネンとなります。
6周目にレースが再開され、ここでヒュルケンベルグがライコネンを、シューマッハーがディ・レスタをそれぞれパスします。またフェラーリ・マッサがコバライネンをパスし、トップ10に入ります。その後8周目にレッドブル・ベッテルがマッサを抜き、10位が後退します。また11周には、シューマッハーがライコネンを抜き、4位に順位を上げます。なおこの頃からライコネンは、5速を失うというトラブルに見舞われます。
1回目のピット作業は、11周目から始まり、22周目のベッテルのピット作業で、一旦順位が落ち着きます。この時点で、バトン、ライコネン、ヒュルケンベルグ、ウェバー、マッサ、ベッテル、リチャルド、シューマッハー、ベッテル、ディ・レスタとなります。そして28周目にヒュルケンベルグ、ウェバー、マッサが、29周目にライコネンがピットに入り、2回目のピット作業が始まります。この結果順位は、バトン、ベッテル、シューマッハー、ライコネン、ヒュルケンベルグ、ウェバー、マッサ、セナ、メルセデス・ロズベルグ、ディ・レスタとなります。
32周目、ライコネンが最終コーナーのシケインで、シューマッハーをパスします。しかし続くDRSでシューマッハーがライコネンを抜き返し、その後もバトルが続きます。バトルの決着は34周目、オー・ルージュの飛び込みで決まります。ここでライコネンがアウト側から縁石をいっぱいに使ってシューマッハーをパス、3位に浮上します。なおシューマッハーは、この直後からタイヤ性能の急激な劣化に見舞われ、36周目にピットにはいることとなります。また同じ周、マッサがウェバーをパスし、5位に浮上します。39周目、セナのタイヤが寿命を迎え、ベルニュ、リチャルドに相次いで抜かれます。ここでセナはピットインを余儀なくされ、トップ10から脱落します。
こうしてバトンが今期2勝目を挙げ、2位には1ストップで走りきったベッテルが入ります。3位は、5速を失うというハンデを乗り越えてライコネンが入ります。以下4位ヒュルケンベルグ、5位マッサ、6位ウェバー、7位シューマッハー、8位ベルニュ、9位リチャルド、10位ディ・レスタの結果となります。なお小林は13位の結果でした。
◇感想
グロージャンの援護射撃(?)の結果、バトン圧勝の結果となりました。そしてここでアロンソの連続入賞が24でストップ。今まで悪いときには悪いなりにポイントを重ねてきた元王者でしたが、まさかの0周リタイヤにより、ベッテルにポイント差を大きく縮められてしまいました。このグロージャンの「狼藉」は、チャンピオンシップの行方を、大きく変えてしまったしまったかもしれません。
なおグロージャンには、次戦イタリアGPの出走禁止のペナルティーが課せられました。