Round.19 アメリカグランプリ
18.Nov.2012 : サーキット・オブ・ジ・アメリカズ
周回数 : 56周
◇予選
舞台を北部のインディアナポリスから南部のオースティンに移し、5年ぶりの開催となったアメリカGP。この記念すべきグランプリでポールを獲得したのは、レッドブル・ベッテル。予選を含めた全セッションでトップをたたき出し、まさに完璧なポールでした。以下2位マクラーレン・ハミルトン、3位レッドブル・ウェバー、4位ロータス・グロージャン、5位同ライコネン、6位メルセデス・シューマッハー、7位フェラーリ・マッサ、8位フォースインディア・ヒュルケンベルグ、9位フェラーリ・アロンソ、10位ウィリアムズ・マルドナドとなります。
なおグロージャンとマッサは、ギアボックス交換のため5グリッド降格となります。またザウバー・小林は16位でした。
◇決勝
スタートでは奇数列が有利と言われていた通り、偶数列スタートのマシンが軒並み順位を落とす結果となります。特にフェラーリ・アロンソは、7位から4位へ順位を上げることに成功し、今レースの目標である「最悪でも4位」を実現する目処を立てます(レッドブル・ベッテルが優勝し、アロンソが5位以下の場合、ベッテルのチャンピオンが確定します)。こうしてオープニングラップは、ベッテル、レッドブル・ウェバー、マクラーレン・ハミルトン、アロンソ、メルセデス・シューマッハー、フォースインディア・ヒュルケンベルグ、ロータス・ライコネン、同グロージャン、フォースインディア・ディ・レスタ、フェラーリ・マッサの順となります。2周目、シューマッハーがヒュルケンベルグに抜かれ、さらにライコネンとのバトルの隙に、グロージャンにも先行されてしまいます。その後シューマッハーはずるずると順位を下げていき、結局ポイント外の16位でフィッシュとなります。
4周目、ターン11でハミルトンがウェバーをパス、2位に順位を上げます。7周目、グロージャンが単独スピンを喫し10位に転落、一方のライコネンは、13周目のターン1〜2にてヒュルケンベルグをかわし5位に順位を上げます。そのヒュルケンベルグでしたが、15周目にはマッサにもかわされ、18周目にタイヤ交換を行います。なお17周目に、ウェバーがオルタネーターのトラブルからリタイヤしています。
上位がタイヤ交換に動いたのは、20周を超えたあたりで、21周目にハミルトンとアロンソ、22周目にベッテル、25周目にライコネン、27周目にマッサと、それぞれタイヤ交換を行います。この結果、ベッテル、ハミルトン、バトン、アロンソ、マッサ、トロロッソ・リチャルド、メルセデス・ロズベルグ、グロージャン、ヒュルケンベルグのオーダーに変わります。しかしタイヤが暖まっていないマッサは、27周目にリチャルド、28周目にライコネンと、立て続けにオーバーテイクされ7位まで順位を下げてしまいます。しかしマッサは、リチャルドが31周目にピットインすると、40周目には再びライコネンを捕らえオーバーテイク、バトンのピットインもあり4位に順位を回復します。
レース後半になると、ベッテルとハミルトンと差が1秒を切るようになります。しかしDRSを使用しても、オーバーテイクには届きません。そのような状況が10周近く続いた42周目、ついにターン12でハミルトンがベッテルを捕らえ、トップに立ちます。また46周目にはバトンがライコネンを、52周目にはウィリアムズ・マルドナドが同セナを、それぞれオーバーテイクします。
こうした終盤の逆転により、ハミルトンが今期4勝目を挙げ、2位にベッテル、3位にアロンソという表彰台となりました。以下4位マッサ、5位バトン、6位ライコネン、7位グロージャン、8位ヒュルケンベルグ、9位マルドナド、10位セナの結果となりました。なおザウバー・小林は14位でした。
◇感想
まずは残念なことから。ザウバーが来期のラインナップを決定し、小林のシート喪失が確定しました。やはり序盤、ペレスほどの幸運に恵まれなかったことが響いたようです。中国の予選4位、ベルギーの予選2位を上手く使えていたなら、こんな結果にはならなかったでしょうに・・・
さて選手権に目を向けると、ベッテルとアロンソが13ポイント差で最終戦ブラジルに臨むこととなりました。ベッテルが4位以上であれば、アロンソの順位に関係なくタイトル確定ですから、かなりベッテルが有利です。そう、マシントラブルさえなければ・・・
最後になりましたが、レッドブルの3年連続コンストラクターズタイトル獲得、おめでとう!!