Round.3 中国グランプリ
14.Apr.2013 : 上海インターナショナル・サーキット
周回数 : 56周
◇予選
今期に入り初めてドライセッションとなった予選、メルセデス・ハミルトンがQ1からQ3までの全セッションでトップタイムを記録し、ポールポジションを獲得しました。2位にはロータス・ライコネン、3位にはフェラーリ・アロンソが続き、以下4位メルセデス・ロズベルグ、5位フェラーリ・マッサ、6位ロータス・グロージャン、7位トロロッソ・リチャルド、8位マクラーレン・バトン、9位レッドブル・ベッテル、10位ザウバー・ヒュルケンベルグの結果となります。
なおレッドブル・ウェバーは、ガス欠によりQ2途中でコースに停止、予選セッション後の燃料サンプル提出という規約を遵守できなかったため、予選タイム抹消、最後尾スタートとなります(決勝ではピットスタートを選択します)。
◇決勝
スタートではフェラーリ勢の飛び出しが素晴らしく、1コーナーにはメルセデス・ハミルトン、フェラーリ・アロンソ、同マッサの順で入っていきます。一方後方でも大きな混乱はなく、オープニングラップは、ハミルトン、アロンソ、マッサ、ロータス・ライコネン、メルセデス・ロズベルグ、ロータス・グロージャン、トロロッソ・リチャルド、マクラーレン・バトン、レッドブル・ベッテル、ザウバー・ヒュルケンベルグのオーダーとなります。
予選上位7台は、ソフトタイヤでのスタートとなりましたが、4周目、早くもトップのハミルトンのペースが大きく下がります。そして5周目、アロンソ、マッサ、ライコネンに次々と抜かれてしまいます。こうして6周目、メルセデスはハミルトンとロズベルグを、同一周回でピットインさせ、タイヤ交換を実施します。7周目、アロンソとライコネンがピットイン、マッサは8周目のピットインとなります。この時点でのオーダーは、ヒュルケンベルグ、ベッテル、バトン、マクラーレン・ペレス、フォースインディア・ディ・レスタ、トロロッソ・ベルニュ、アロンソ、ハミルトン、ウィリアムズ・ボッタス、ライコネンとなります。
一方ミディアムでスタートしたヒュルケンベルグとベッテルは、14周目に同時ピットイン、ここでベッテルが逆転し、ヒュルケンベルグの前に出ることに成功します。また同じくミディアムスタートのディ・レスタもピットに入ります。この時点でのオーダーは、バトン、アロンソ、ハミルトン、ライコネン、ペレス、マッサ、ベッテル、ヒュルケンベルグ、ロズベルグ、グロージャンとなります。なお11位まで浮上していたレッドブル・ウェバーは、15周目にベルニュと接触してしまい緊急ピットインを強いられます。ここでリアタイヤの装着ミスがありスロー走行で再びピットを目指しますが、その途中でタイヤが脱落、リタイヤとなります。
トップに立ったバトンは、21周目にアロンソに抜かれた後、24周目に最初のピットインを行います。一方ハミルトンとライコネンは22周目、アロンソは24周目に2回目のピット作業を行います。この時点でトップはベッテルに代わり、以下ヒュルケンベルグ、アロンソ、バトン、ハミルトン、ライコネン、ディ・レスタ、マッサ、グロージャン、ペレスと続きます。その後ヒュルケンベルグが30周目に、ベッテルが32周目にピットに入り、ここから42周目まで、各車のピットインが続きます。この結果、ベッテル、アロンソ、バトン、ライコネン、ハミルトン、ディ・レスタ、マッサ、ヒュルケンベルグ、リチャルド、ペレスのオーダーとなります。その後、43周目にアロンソがベッテルをかわしトップに立つと、そのままトップでチェッカーを受けます。2位はライコネン、3位はハミルトンが入ります。以下4位ベッテル、5位バトン、6位マッサ、7位リチャルド、8位ディ・レスタ、9位グロージャン、10位ヒュルケンベルグの結果となりました。
◇感想
ドライセッションとはいえ、タイヤ戦略が大きく分かれたため、順位が全く判らない混沌としたレースになりました。ラップリーダーは6人、ピットがらみも含めてトップ交代が9回、下位に至っては数える気力もありません(笑)。そのような中、レースをリードしたアロンソ、そして上位で唯一2ストップを敢行したバトンの走りは見事でした。さらにラスト5周でタイヤ交換を行い、そこから他車より3秒以上も速いタイムで表彰台を目指したベッテルの猛追も印象的でした。唯一残念なことは、タイヤをいたわるあまり、このような渾身の走りがレース終盤でしか見られないことでしょうか。
これで3戦して、3人のウィナーが誕生しました。昨年のように7戦7ウィナーということはないでしょうが、次のバーレーンで誰が優勝するのか、楽しみです。