Round.7 カナダグランプリ
08.Jun.2013 : サーキット・ジル・ビルヌーブ
周回数 : 70周


◇予選

 雨とフェラーリ・マッサのクラッシュによる波乱含みの予選は、レッドブル・ベッテルが制し、今期3回目のポール・ポジションを得ます。2位にはメルセデス・ハミルトン、そして雨の予選を見事にまとめたウィリアムズ・ボッタスが3位に入ります。以下4位メルセデス・ロズベルグ、5位レッドブル・ウェバー、6位フェラーリ・アロンソ、7位トロロッソ・ベルニュ、8位フォースインディア・スーティル、9位ロータス・ライコネン、10位トロロッソ・リチャルドとなります。なおライコネンとリチャルドは、ピットの規定箇所からスタートしなかったため、2グリッド降格のペナルティーを受け、この結果ザウバー・ヒュルケンベルグが9位スタートとなります。



◇決勝

 自己最高位の3位スタートとなったウィリアムズ・ボッタスでしたが、スタートでやや遅れ、メルセデス・ロズベルグ、レッドブル・ウェバーらに先行されてしまいます。さらに最終コーナーでフェラーリ・アロンソにもかわされます。こうしてオープングラップは、レッドブル・ベッテル、メルセデス・ハミルトン、ロズベルグ、ウェバー、アロンソ、ボッタス、トロロッソ・ベルニュ、フォースインディア・スーティル、トロロッソ・リチャルド、ロータス・ライコネンのオーダーとなります。 6周目、ベルニュがボッタスをパス、続けてスーティルもボッタスに並びかけますが、ここで両者が接触、スーティルはスピンを喫し順位を大きく下げてしまいます。
 13周目、ウェバーとベルニュがピットに入り、上位陣の1回目のピットストップが始まります。その後、15周目ロズベルグ、ボッタス、17周目ベッテル、アロンソ、18周目フェラーリ・マッサ、20周目ハミルトン、22周目ライコネンとピット作業を行い、この時点でのオーダーは、ベッテル、ハミルトン、ロズベルグ、ウェバー、アロンソ、ベルニュ、フォースインディア・ディ・レスタ、ロータス・グロージャン、スーティルとなります。
 ロズベルグはタイヤ交換の後ペースが上がらず、30周目から31周目にかけて、ウェバー、アロンソに立て続けに抜かれてしまいます。この直後にロズベルグは、ピットに入りタイヤ交換を行いますが、これ以上順位を落とすことなく、レースに復帰します。37周目、ウェバーがバックマーカーのケータハム・バン・デル・ガルデをパスする際接触、フロントウイングのエンドプレートを破損してしまいます。このダメージのせいか、42周目にウェバーはアロンソに抜かれ、アロンソ3位、ウェバー4位に順位が入れ代わります。
 この順位変動に前後して、各車2回目のピット作業となります。43周目にマッサ、47周目ウェバー、48周目アロンソ、49周目ハミルトン、50周目ベッテル、55周目ディ・レスタ(最初のタイヤ交換!)、56周目ロズベルグ、ベルニュとタイヤ交換を行い、この時点でのオーダーは、ベッテル、ハミルトン、アロンソ、ウェバー、ロズベルグ、ベルニュ、ディ・レスタ、スーティル、ライコネン、マッサとなります。
 61周目、スーティルが青旗無視でピットスルーペナルティーを受け、10位に順位を落とします。また63周目、ストレートでアロンソがハミルトンをかわし、2位に順位を上げます。さらに68周目、マッサがライコネンをパスし8位に順位を上げ、これを最後の順位変動として、70周のレースが終了します。
 この結果、ベッテルが今期3勝目を挙げ、2位にはアロンソ、3位にはハミルトンというポディウムとなります。以下4位ウェバー、5位ロズベルグ、6位ベルニュ、7位ディ・レスタ、8位マッサ、9位ライコネン、10位スーティルの順位となります。

◇感想

 ベッテルがポールtoウィンの圧勝で3勝目を挙げました。アロンソも2位に入り、最小失点に抑えることには成功しましたが、じりじりとベッテルに引き離されていく様相です。ヨーロッパに戻ってから巻き返しができるのか、夏休み前の3レース(イギリス、ドイツ、ハンガリー)が、今期のキーグランプリになりそうです。
 最後に、カナダグランプリにおいて、クラッシュしたマシンを撤去する作業中、コースマーシャルの一人が作業車に巻き込まれ、命を落とすという痛ましい事故がありました。ご冥福をお祈りいたします。



[ Back ]