Round.9 ドイツグランプリ
7.Jul.2013 : ニュルブルクリンク
周回数 : 60周
◇予選
予選はメルセデス・ハミルトンが2戦連続でポールを獲得、2位にはレッドブル・ベッテル、3位には同ウェバーが続きます。以下4位ロータス・ライコネン、5位同グロージャン、6位トロロッソ・リチャルド、7位フェラーリ・マッサ、8位同アロンソ、9位マクラーレン・バトン、10位ザウバー・ヒュルケンベルグとなります。
◇決勝
スタートではメルセデス・ハミルトンがやや遅れ、レッドブル・ベッテルに先行を許してしまいます。またハミルトンがベッテルの牽制のためイン側に車線を変更したため、アウト側からレッドブル・ウェバーが一気に飛び出し、一時はベッテルをパスする勢いとなります。しかしイン側を抑えたベッテルに軍配が上がり、結局オープニングラップは、ベッテル、ウェバー、ハミルトン、ロータス・ライコネン、同グロージャン、フェラーリ・マッサ、トロロッソ・リチャルド、フェラーリ・アロンソ、マクラーレン・バトン、同ペレスのオーダーとなります。
4周目、1コーナーでマッサが単独スピン、ギアがスタックしたためその場でリタイヤとなります。5周目から、早くも1回目のピット作業が始まります。上位では7周目にハミルトン、8周目にベッテル、9周目にウェバーがピットに入ります。しかしウェバーのピット作業にてトラブルが発生、右リアタイヤの装着に手間取っている間に、ロリーポップマンがGOを駆けてしまうのです。この結果タイヤが脱落、なんとピット作業を撮影していたTVクルーを直撃してしまいます。幸いクルーは命に別状はなかったものの、これでウェバーは優勝争いから脱落します。22周目、バトンが上位では最後にピットインし、この結果、ベッテル、グロージャン、ライコネン、ハミルトン、アロンソ、バトン、ペレス、ザウバー・ヒュルケンベルグ、フォースインディア・スーティル、同ディ・レスタの順位となります。なおこの周、ハミルトンが早くも2回目のピットインを行い、ペレスの後ろ8位でコースに復帰します。
24周目、マルシャ・ビアンキのエンジンがブロー、派手な白煙を引きながらコース脇に車を止めます。停車直後に発生した火災はすぐに収まったものの、車が止まった場所が斜面であったため、しばらくすると車は下がりだし、コースを横切ってしまいます。この車の除去のため、セフティーカーが入ります。
レース再開は30周目、この時点でのオーダーは、ベッテル、グロージャン、ライコネン、アロンソ、バトン、ヒュルケンベルグ、ハミルトン、ウィリアムズ・マルドナド、ペレス。スーティルとなります。ここで順位は一旦落ち着きますが、38周目にヒュルケンベルグ、40周にグロージャン、42周目にベッテル、46周目にハミルトン、48周目にバトン、50周目にライコネンとアロンソがピット作業を行い、レースは終盤を迎えます。
ユーズドとはいえ、ソフトタイヤを履いたライコネンのペースは素晴らしく、瞬く間にグロージャンとの差を詰めます。ここでロータスはライコネンを先行させるチームオーダーを発し、55周目にライコネンがグロージャンをパスします。その後もライコネンはベッテル追撃の手を緩めず、56周目には2秒、58周目には1.2秒と、確実にその差を詰めていきます。そしてファイナルラップ。ついにベッテルとライコネンの差が1秒を切り、DRSが使用可能となります。しかし1周ではオーバーテイクチャンスに結びつけることはできず、ここでチェッカーとなります。
こうしてベッテルが、初の母国優勝を達成し、2-3位はライコネン、グロージャンのロータス勢が並びます。以下4位アロンソ、5位ハミルトン、6位バトン、7位ウェバー、8位ペレス、9位メルセデス・ロズベルグ、10位ヒュルケンベルグの結果となります。
◇感想
ベッテルが4勝目を挙げ、これで通算30勝目。このメモリアルウィンを母国グランプリで達成たのですから、感慨もひとしおでしょう。
さてチャンピオンシップは、これでベッテルがアロンソとの差を34点に広げ、俄然有利になりました。次戦ハンガリーは前半戦最後のレース、ここで2勝のアロンソとロズベルグ、1勝のライコネンが勝ち星を伸ばせるのか、はたまたベッテルが連勝して突き放すのか、今後のチャンピオンシップを占う上で、重要な1戦となる予感です。