Round.10 ハンガリーグランプリ
28.Jul.2013 : ハンガロリンク
周回数 : 70周
◇予選
予選はメルセデス・ハミルトンが、ラストアタックでスーパーラップを記録、逆転で3戦連続ポールを獲得します。これでハミルトンは、今期ポール4回で、フロントロー獲得は計7回目となり、予選では絶対的な強さを発揮しています。以下2位レッドブル・ベッテル、3位ロータス・グロージャン、4位メルセデス・ロズベルグ、5位フェラーリ・アロンソ、6位ロータス・ライコネン、7位フェラーリ・マッサ、8位トロロッソ・リチャルド、9位マクラーレン・ペレス、10位レッドブル・ウェバーとなります。
◇決勝
スタートではトップのメルセデス・ハミルトンが無難なスタートを決めた反面、レッドブル・ベッテルがやや出遅れ、ロータス・グロージャンに並びかけられます。しかしここはベッテルがラインを寄せてブロック、順位をキープします。一方メルセデス・ロズベルグは加速が悪く、後続のフェラーリマッサと接触してしまいます。この接触でマッサはフロントウイングの翼端板を破損しますが、そのまま走行を続けます。一方のロズベルグはさらに後続にかわされ、トップ10から脱落してしまいます。こうしてオープニングラップは、ハミルトン、ベッテル、グロージャン、フェラーリ・アロンソ、マッサ、ロータス・ライコネン、レッドブル・ウェバー、マクラーレン・バトン、トロロッソ・リチャルド、マクラーレン・ペレスとなります。
9周目、トップのハミルトンがピットに入り、バトンの後ろでコースに復帰します。しかし翌周にバトンを攻略し、以降自分のペースで走行可能となります。さらに12周にベッテル、14周目にグロージャンがピットに入りますが、両者ともバトンの後ろでの復帰となります。この結果、ウェバー、ハミルトン、バトン、ベッテル、グロージャン、アロンソ、ペレス、フォースインディア・スーティル、マッサ、ライコネンのオーダーに変わります。
24周目、ウェバーが1回目のピットストップを行い、翌25周目にバトンが続きます。しかしベッテルとグロージャンがバトンを抜いたのは24周目、12周に渡り前を塞がれた形となった両者は、優勝争いから脱落してしまいます。
26周目、グロージャンが2回目のピット作業を行います。また32周目にはハミルトン、35周目にはベッテルがピットイン、この結果、ハミルトン、ウェバー、ライコネン、グロージャン、バトン、ベッテル、アロンソ、ペレス、マッサ、ザウバー・ヒュルケンベルグのオーダーに変わります。38周目、グロージャンがピットスルー・ペナルティーを受けます。これは29周目にマッサをパスした際、コース外を走行しアドバンテージを得たとの判定からでした。
43周目にライコネン、44周目にウェバーが、それぞれ2回目のピット作業を行います。ただし両者で戦略が分かれ、ライコネンは2ストップ、ウェバーは最後にオプションを残す3ストップを選択します。さらに48周目にはグロージャン、51周目にハミルトン、55周目にはベッテル、さらに60周目にウェバーが、それぞれ3回目のピット作業を行います。この結果、ハミルトン、ライコネン、ベッテル、ウェバー、アロンソ、グロージャン、バトン、マッサ、ロズベルグ、ペレスのオーダーに変わります。66周目、ロズベルグのエンジンがブロー、リタイヤとなります。これを最後の順位変動として、70周のレースはチェッカーを迎えます。こうしてハミルトンが移籍後初優勝を遂げ、2位にはライコネン、3位にはベッテルが入ります。以下4位ウェバー、5位アロンソ、6位グロージャン、7位バトン、8位マッサ、9位ペレス、10位ウィリアムズ・マルドナドの結果となります。
◇感想
ハミルトンが移籍後初勝利を手にしました。ポイントはバトンを抜いた1回目のピットストップ直後、ここでのタイムロスを最小限に抑えられたのが勝因でしょう。一方のベッテルは、バトン攻略に手間取ったことが致命傷でした。しかし純粋な速さでもハミルトンにはかなわなかったのが実情で、後半戦はレッドブルとメルセデスの一騎打ちとなる可能性が高い、そう考えさせるレースでした。
ロータスはライバルよりも1回少ないピットストップで逆転を目指しましたが、やはり予選の遅さがネックとなり、またフェラーリは、やはりライバルよりも絶対的な速さが足りていない状況で、これからの選手権逆転は難しいかもしれません。